おはようございます。
神奈川県横浜市にある設計事務所・株式会社コア建築設計工房の井下です。
現在は温暖化対策のためCO2抑制が言われていますが、過去の環境問題の現状が気になり確認しました。
「ダイオキシン問題」
1990年代に大きく取り上げられたダイオキシン問題。
当時は、ゴムやビニールを燃やした時の臭いや黒煙が、いかにも体に悪そうな”公害”として取り上げられました。
それ以前は、焚火をしたり、町中で廃材などを燃やしている光景をよく見かけました。
ダイオキシンの発生メカニズムは、炭素、塩素を燃やした際、250~400度の不完全燃焼で副生成物として発生するものです。
高温で燃焼した際にはその発生が抑えられるため、現在のごみ処理施設は800度以上の高温で焼却しています。(横浜市HPより)
2012年時点では1999年比で99%の削減を実現しています。
▲環境省HPより
しかし、そもそも高濃度のダイオキシンが含有されていたのは1960~70年代の農薬でした。
また、人体にはさほどの毒性はないとか、自然界にも一定量存在しているなど、まだわからないことが多いようです。
「酸性雨問題」
1970~80年代に騒がれた酸性雨問題。
化石燃料の燃焼や火山活動から発生する二酸化硫黄(SO2)・窒素酸化物(NOx)が、大気中で硫酸や硝酸に変化して雨に混じって降下する現象です。
酸性度の経年変化のグラフを見ているとある時期からは横ばいのようにも見えます。
▲気象庁HPより
酸性雨で森林が立ち枯れすると言われていたことは、今は乾燥が原因だったとされています。
pH3でも生育に影響がないことが分かってきたようです。
目がしみるなどの健康被害も訴えられていましたが、排気ガスや煤煙そのものに影響があったと考えられています。
小学生のころ、酸性雨の雨に濡れると頭が禿げる!と言われていましたがその真偽は???
環境や人体への影響は少ないようですがゼロではなく、技術的に解決したとはなっていない状況です。
当時は分からなかったことが今は分かってきたこともたくさんあることが分かりました。
新しい環境問題が次々とクローズアップされるので目立たなくなっていますが、”過去の”環境問題ではなく現在進行形のものもあると再認識しました。
環境問題は、AだからBという短絡的な結論ではなく、多種多様な要因が複雑に絡み合っています。
持続可能な社会を目指すために本当に取り組まなければならないこととは何なのか、建築でできることは何なのか、歴史から未来を学びたいと思います。
他にも、「光化学スモッグ問題」「オゾン層問題」「割り箸・マイ箸問題」など気になる問題は改めて確認します。
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