GWが始まろうとしている4月後半。
でも今日は平日。
大半のサラリーマンは労働に汗流してるんだけど。
コスモタイガーは、勤務振替で、今日は休み。
せっかくの晴天だし、中山道、走ろう!!
で、鳴海駅まで自転車。
名古屋弁で「ケッタ」。
今日が中山道として、我が家から至近距離なのかな?
大半が岐阜市内中心部をウロウロする感じ。
この「ちょっと走りに行く」感じ、嫌いじゃないなぁ。
というより、そこが原点だったんだけどね(笑)。
鳴海駅からは「名鉄」ね。
言わずと知れた、名古屋圏に住む人の通勤通学の足。
そもそも自販機で切符も買わないし。
地下鉄と共通利用のユリカ(または名鉄パノラマカード:現在のmanaca)を改札口に通すだけ。
いかにも旅情色ゼロな話やね。
はい、急行で約50分、終点岐阜駅に着きました。
軽く腹ごしらえして、岐阜バスに乗り換え、前回のゴール地点、「鏡島弘法前」バス停に到着。
毎度のことながら、近けりゃ近いで、のんびりし過ぎて、12時を過ぎちゃってるけど。
もう一度、今日のトレーニングの無事を祈って、手を合わせ、周辺を少し散策し、バス停に戻る。
さぁ、本日のトレーニング、スタート!!
いきなり100mほどで道路が分岐する。
ここは右を選ぶ。
いかにも旧街道らしい「うねり感」はあるんだけど、岐阜県の県庁所在地だけに、それなりに都会だ。
両側には住宅や事務所風の建物が続き、これといった見どころはない。
「鏡島大橋南」「鹿島町8西」と、続けて主要道路(県道)を横断する。
300mほど進み、分岐があるけど、ここも右が正解とすぐに分かる。
しばらくして右手に簡易郵便局(鹿島郵便局)があって、ホッとする。
「清本町10」の交差点に出た。
何と!変則の7叉路で、相当にややこしいけど、迷わず直進。
すると東海道本線があり、下を潜る。
すぐに左折。
しばらくして分岐するから、また右ね。
慣れてくると、カンで判断できるけどね。
しばらく走るとまたまたお決まりの簡易郵便局(本荘局)。
どんどん建物が密集した感じになり、都心に入ってきたことを実感する。
まぁ、一応、岐阜県の県庁所在地なわけだし。
でも意外に静かだ。
「車」的には裏道だし、今日は平日。
みんなお仕事に行ってるんだね。
「加納宿西番所」の標柱を発見。
ここから加納宿、ということらしい。
道なりにひたすら走り、何度目かの主要道路との交差。
ここも渡って直進だけど、左手奥にはJR岐阜駅がある。
鏡島弘法からスタートしてるから実感ないけれど、ここ加納宿こそ、まさに岐阜市の中心街なのだ。
そしてこの岐阜市の街に大きな影響を与えたのが、尾張のお殿様、織田信長だ。
そもそもこの地はかつての稲葉山。
それを織田信長が斎藤氏の拠点、稲葉山城を攻略し、「本日よりここを岐阜と称す」と宣言したことで、「岐阜」になった。
まぁ、俗っぽい説明だと、そういうことになるかな。
都心のはずなのに、落ち着いた雰囲気で、気持ちよく走っている。
こんなことなら、毎回平日に走ってやろうか。
って、もちろん無理だけど。
「脇本陣跡」も、ちょっと目立たないけど、標柱が立っている。
しばらくして国道157と交わるけれど、そのちょっと手前にあるのが本陣跡。
江戸末期、公武合体の一環として、江戸幕府に輿入れした皇女和宮様。
(昨年(2008年!)の大河ドラマ、「篤姫」では、堀北真希さん熱演!)
中山道で江戸に向かう途中、ここにも宿泊したらしい。
信号まで迂回しつつ、国道を渡って直進。
そのまま走って、「加納大手町」の変則交差点に出る。
名前の通り、かつての大手門の跡らしいけど、岐阜城(稲葉山城)ではなく、それより以前にこの辺りにあった「加納城」の大手門を指すらしい。
実際ここから南下すること約1km、加納城跡が公園として整備されている。
斎藤氏が、金華山の山頂に稲葉山城を築くのに伴い、廃城となったとか。
随分昔、名岐駅伝(大垣~名古屋間、6区間52.6km)のサポートか何かで試走した時かな?
その加納城跡に立ち寄ったことを思い出す。
今日はパスして、先に行こう。
案内板に従い、交差点の直前を左折。
枡型になっているようだ。
ここからは、加納宿のもっとも雰囲気残す場所。
岐阜市の中心近くとは思えないほど、古き良き面影を残している。
正面に名鉄(名古屋本線)の線路が見えるけど、その手前も枡型の1つらしく、右折。
右手に「専福寺」、ここも歴史あるお寺らしい。
大きな道路を渡るとすぐ右側に「善徳寺」。
この前を左折し、またすぐ右折。
ここが東の番所跡、つまりこれにて加納宿は終了、ってことやね。
それにしても、この枡型連発、まさに城下町の名残そのものだ。
岐阜の街は、中山道の宿場として、そして岐阜城や加納城の城下町としても栄えたことが、車やバスではなく、自分の足で走る(歩く)ことではっきりと体感できる。
楽しいなぁ。
突き当たってまた右折。
今度は南下。
小さな橋を渡る。
すぐの十字路を左へ。
一番最初のT字路に、薬局があり、ここが「岐阜街道追分」だ。
ここを右折、南下しながら、笠松町内を通り、木曽川を渡って愛知県に入り、稲沢市内の「四ツ家追分」で、美濃街道(美濃路)に合流する。(旧美濃路編3参照)
中山道はそのまま直進。
正面に見えてくる線路は、さっきから何度も目にしている、名鉄名古屋本線だ。
右手には、普通しか止まらない、小さな「茶所」駅がある。
続いてJR東海道本線、こちらは高架下をくぐる。
ここまでくると、枡型はなくなり、しばらくは道なりだ。
一応、この道、県道181号に指定されているらしい。
やがて、右手に八幡神社があり、そこを過ぎると、左から、これまたいかにも旧街道らしき道が合流してくる。
その分岐点、つまり追分には、お地蔵さんが祀られており、道標も残っている。
「伊勢名古屋ちかみち 笠松江一里」
どうやら笠松町を通って、名古屋や伊勢に向かう街道であったらしい。
帰宅後、地図で確認してみると、南西にこの道が綺麗に残っていて、名鉄岐南駅の北辺りで、先ほど分岐した岐阜街道に合流しているようだ。
なるほど、まさに「ちかみち」の名前通り、江戸時代の「ショートカット道」だったわけだね。
300mほどで、今度は「細畑一里塚」。
両側が復元されている。
国道156号を横断する。
通称を「イチコロ」!
このイチコロを北上すると、沿道沿いにスキー場が多く、その割には縁起でもない略称で愛されている。
コスモタイガーも、若いころ、イチコロ使ってスキーにも何度か行きました。
県道181号とはまだしばらくお付き合い。
すでに住宅街の雰囲気に変わってきている。
時折、左側から電車が通る音がする。
これは名鉄「各務原線」やね。
突然左手に「浄慶寺」。
この辺り、特に見どころもないだけに、かなり目立つ存在だ。
中山道的にも、良い目印で、100mほど先に、大きな鳥居が出現!
実はこれ、直進した先に「手刀雄神社」というのがあるらしく、その参道の入り口になるらしい。
正面に道標があり、中山道は左折することを教えてくれる。
「左 木曽路」「右 東京 善光寺」。
え?東京?
古い道標には違いないけれど、どうやら明治になってからのものらしい。
ここからの県道、もとい、中山道は、右に左にくねくねとカーブし、旧街道好きにはたまらない状況となる。
特段見どころもなく、田畑が広がる郊外の風景なんだけど、道そのものが「中山道」であることを激しく主張しているのさ。
「高田橋」駅の南側をかすめ、さらに進むと、名鉄各務ヶ原線に寄り添う形になる。
そして、右手奥まったところにあるのが、「少林寺」と「善休寺」。
この辺りは、尾張徳川家の狩場だったらしく、その際に「善休寺」を宿所として利用したとか。(冒頭写真)
平日のせいか、人影すらなく、ただでさえ閑散とした境内が、余計に広く感じた。
ここで道は3つに分かれる。
そのまま直進する道、斜め(南東)にショートカットする道、右折してL字型に行く道。
正解はL字型に行くらしい。
道標に従い、個人病院の前を左折するわけだね。
で、さっきのショートカット道と交わるところが「新加納一里塚跡」。
実はこの辺り、江戸期にはちょっとした集落が形成され、加納宿に対し、新加納、と呼ばれていたらしい。
反対側には「新加納立場跡」の説明板も設置されている。
再び道なりに進むと「新加納町」の交差点。
右手に自動車学校が現れ、そこを過ぎると一気に街中の雰囲気になる。
商店や事務所の建ち並ぶ中を走る感覚だ。
各務原(かがみがはら)市の中心へと入ってきたようだ。
完全に「中山道」の雰囲気は消えた。
左手に大きな公園が現れた。
「各務原市民公園」だ。
市街地にも関わらず、広大な敷地に、緑が映え、綺麗な公演だ。
敷地内には図書館もある。
そうだ!
図書館ならここから先の情報収集にはもってこいだ。
しかも名鉄各務原線「市民公園前」駅もすぐ真ん前だ。
予定よりちょっと短めの実走距離(14~15kmぐらい?)だけど、なにせ近いから気にならない。
ここをゴールにしよう。
でも時計はまだ15時を少し過ぎただけ。
公園内をのんびり散策し、図書館に少し寄ってみる。
情報収集と言いつつ、おおかたリサーチはしてあるからね。
何冊かの旧街道関連の書籍と、ついでに鉄道関連の本をササッとめくっただけ。
さすがに借りるほどでもないか。
それより腹減ったなぁ。
公園の隣に、喫茶店があった。
軽く食事をし、ゆっくりする。
こんなことできるのも、「近いから」。
さぁ、名鉄乗って帰ろうか。
でもどっちから帰ろうか?
ここから鳴海まで、考えられるメインルートは2つ。
「岐阜」経由か「犬山」経由か?
朝、岐阜駅通ったしね~、それなら帰りは「犬山」廻りで帰ろうっと。
やってきた「犬山」駅行に乗り、あとは名鉄を乗り継いで鳴海駅に戻る。
今日は名鉄only。
これじゃ、時刻表の出番もねぇな。
もっとも次回以降も、しばらくは、「名鉄「が主役なんだけどね。