cosmotiger発信!!

日本一脚の速い「鉄ちゃん」を目指します!
時刻表検定1級
10km33:04、フルマラソン2:46:31

コスモタイガー漂走記~旧東海道編(19)後編

2012-08-30 | 旧東海道run!!

滋賀県に入ると、先ほどの登りが何だったのかと思うくらい、緩やかな下りだ。
両側は視界が開け、茶畑が広がっている。

しばらく穏やかな感じで道なりに下ると、右側に大きな常夜灯。
「万人講常夜灯」と言うらしい。

国1に合流し、地下道を渡って反対側の歩道を下る。
しばらくはそのまま国1を走る。

反対側に「山中城址」なる史跡の看板が見え、そそられるが、渡るのも面倒なので先へ行く。
ほんの一瞬、旧道が残っているだけで、またすぐに合流。

右斜めに分岐する形で旧道が現れる。
旧道に入ると静かな田舎の集落。
前方に場違いな高架が見える。
建設中の新名神高速道路やね。(2012年現在、すでに開通済)

国1との合流点付近に「山中一里塚公園」がある。
ここから少しだけ再び国1runとなるが、「猪鼻」という交差点を右折し、S字にカーブしたところから左に行く道が現れる。
これが旧道やね。

静かで走っていて楽しいけれど、またすぐに国1に吸収されちゃった。

右手に神社が見えると、再び旧道が始まるから、迷わずそこを入る。
この辺り、「蟹坂古戦場」の看板を目にする。
戦国期の合戦跡らしい。

工場の横を通り抜け、新しい「海道橋」を通って、田村神社の境内へ。
名前のとおり、坂上田村麻呂を祀った神社らしい。
そして東海道はこの田村神社の境内を通っている。

日坂宿手前にも、事任(ことのまま)八幡宮という田村麻呂ゆかりの神社があったし、東海道が古くから「道」として機能していたということやね。

せっかくだからお参りをするため、本殿へ。
広々とした、静かな神社だ。

神社の参道をそのまま直進、交差点に出て国1に交わる。
渡ると目の前に「道の駅あいの土山」。
ここ始発で、甲賀市運営のコミュニティバス、「あいくるバス」が1時間に1本程度出ているし、買い物や食事もできるから、ゴール候補地の1つに考えていたけれど、この道の駅の裏から、素敵な土山宿の街並みが始まっている。
無性にもう少し走りたくなり、バスの時間にもまだ余裕がありそうなので、RUNを続けることにした。

いかにも東海道特有のうねりを残しつつ、静かな街並みが続いている。
案内表示の石柱もあり、ほどなく一里塚跡を発見。

この辺りから土山宿の中心部となり、旧街道らしい、静かな街並みが続く。(写真)
良い意味で観光地じゃないからね、人通りも少なく、素敵な雰囲気だ。

すぐに本陣跡。
建物は現存し、見学もできるらしいが、バスを1本遅らせるのも嫌だし、二川宿をはじめ、似たような施設はすでに見てるしね。
runを優先し、外から写真を撮るだけにした。

道なりに進み。土山宿が終わると、南土山という交差点で国1に合流。
ここから100mほど国1を行くと、あいくるバス「土山西口」のバス停があり、ここを本日のゴールとした。

前半はほぽ100%クロカンだったから若干足張ってるけど、距離的には16~17kmぐらいかな?

さぁ、あいくるバスに初乗車!
走るだけじゃない。
旧街道だけでもない。
まだこれから楽しみは続くんだ♪

このあいくるバス、何と!観光バス仕様のかなり大きなバス。
コミュニティバスというと、マイクロバスのイメージがあるけれど、こりゃまた随分と豪華なバスの旅が楽しめそうだ。
(マイクロバスの場合もあるそうだけど)

このまま終点のJR貴生川(きぶかわ)駅まで乗車し、JR草津線で、柘植駅か草津駅に出るのが普通に考えられる経路だけどね。
柘植で乗り換えて関西本線で亀山に戻るか、草津なら東海道本線で米原経由になる。
いずれにせよ、「青空フリーパス」のエリア外だから、亀山か米原までの切符買わないといけないし、おまけにかなりの迂回ルートになり、何だか面白くない。

「新町」という停留所で下車。
新町交差点から北上して徒歩約5分。
近江鉄道の「水口」(みなくち)駅がある。
これがまた小さいながらも木造で(完全な木造じゃないらしいけど)、レトロ感のある素敵な駅舎なんだよね~。

あくまでも「時刻表」が趣味なんで、駅舎にはそれほどのこだわりはないんだけど、それでもやっぱり歴史を感じる駅舎は見ていて楽しいね。
ちなみに土日祝日は無人駅。

近江鉄道は、一応西武系列ということになっている。
何で?と思うなかれ、西武グループの創始者堤康次郎氏は滋賀県出身。
西武グループにとっては近江は故郷の地なのだ。

さぁ、ここからは近江鉄道の旅。
楽しいなぁ。
このまま近江鉄道の本線を、終着「米原」まで行くのさ。

JRばかり乗ってるより、こういう地元のローカル私鉄の方が絶対楽しい。
利用者は地元民が多く、「地元密着」感がJRより強い気がする。
駅間距離が短く、スピードも遅いけど、ルート的にはこっちの方が近道だし、乗換も少ない。
乗る機会もそんなにないしね。

この近江鉄道には、何とも不思議な割引切符がある。
この水口から米原までの普通乗車券(片道)は、950円。
で、土日祝日のみ利用できる、全線乗り放題のフリー乗車券(S・Sフリー切符)があって、こちら、550円。
要するに、まじめに片道切符を購入するのが馬鹿馬鹿しいってこと。
水口駅は無人で買えなかったため、窓口でしか買えないのかな?と思ってあきらめ半分で訊いたら、車内でも販売してくれた。

のどかな風景を見ながら、約90分、米原駅に到着。
青空フリーのエリアに戻ってきた。
東海道本線に乗換、大高まで戻ったコスモタイガー。
行き帰り、まったく別のルートってのも、楽しいね。

ちなみに米原~大高間も片道切符を普通に購入すれば、1,620円。
往路(大高~亀山間)が1,280円だったからね。
2,500円の青空フリー、充分元は取れました。


※2014.9.22追記
前編後編通しての、地図を作成しました。【ここをクリック】
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コスモタイガー漂走記~旧東海道編(19)前編

2012-08-23 | 旧東海道run!!

「青空フリーパス」
今回、この切符を街道ランでは初めて使う。
土日祝日限定で、2,500円で指定区間内乗り放題の人気のフリー切符だね。
単純に、片道1,250円以上のところなら、往復するだけで元が取れることになる。
指定区間は時刻表にも案内があるし、券面にも表示されているが、関西本線はまさに亀山駅までが指定区間となっている。(ちなみに大高~亀山間の片道普通運賃は1,280円)

青春18切符と比較されがちだが、指定区間内であれば、青春18切符よりも使い勝手が良く、コスモタイガーも過去に何度か利用している。

青春18切符
①発売は5枚単位で、11,500円。余っても払戻しは出来ない。
 (1枚当たり2,300円。ただし、金券ショップ等で1枚あたり3,000円前後でバラ売りしていることもある。)
②利用は全国のJRの普通列車のみ。(特急・急行列車は原則利用不可)
③利用期間が限定(夏版は毎年7/20~9/10)
④自動改札不可(改札脇の駅員さんに提示する必要あり)

青空フリー
①発売は1枚単位(2,500円)で、自動券売機で容易に購入可能。
②利用は指定エリアのJR普通列車の他、第3セクターの伊勢鉄道も利用可能。
 さらに、特急券(または急行券)を追加購入すれば、特急(急行)も利用可能。(ただし新幹線は不可)
③土日祝及び年末年始のみ利用可能だが、通年利用可能。
④自動改札利用可。

主な違いはこんなところか?
1枚あたりの額面だけを比較すれば、青春18切符の方が安いけれど、以下、実例で説明してみる。

例えば伊勢志摩方面に旅するとして、「快速みえ」(名古屋~鳥羽間:途中、伊勢鉄道線を通過)に乗ると、青空フリーなら何の問題もなく乗車できるが、青春18の場合、伊勢鉄道は利用不可だから、伊勢鉄道内の運賃490円を追徴される。

また、特急利用の扱いも違う。
例えば中央本線を旅行中、中津川から名古屋まで急に「ワイドビューしなの」を利用することになったとして、青空フリーなら特急券1,150円(自由席の場合)のみ追加すれば乗車できるが、18切符だと切符の効力自体無効なため、特急券+乗車券(1,150円+1,280円=2,430円)を購入する必要がある。

この2つの事例は間違いが多いらしく、特に注意が必要だ。
(実際、快速みえ号で追徴請求され、面喰っている旅行者を目撃したこともある。)

まぁ、東海地区内の利用で、気軽な日帰旅行であれば、青空フリーの方が断然おススメだ。
特急も追加料金のみで利用できるため、旅程に幅を持たせられる。
そもそも18切符は5枚セットだからね、あとの4枚、使い切れなかったら勿体ないしね。

おっとっと、マニアックな話が長くなってしまった。
旧東海道に話を戻さんとね。

大高駅に車を置き、青空フリーパスを購入。
JRと三重交通バスを乗継、現地(伊勢坂下バス停)に到着したのは13時近く。
街道ランとしては遅いスタート時間だけど、前回記述した通り、亀山駅~伊勢坂下間のバスは1日5便しかないからね、もっとも適当な便となるとこの時間しかないわけさ。
しかもここがバスの終点。
ここから先、鈴鹿峠を越える公共交通機関は皆無だからね。
自分の足しかない。

前回、雨のため、あまりゆっくり眺められなかった坂下宿、もう一度周辺を散策し、梅屋本陣跡などの写真も撮る。
さぁ、鈴鹿峠に向かって、本日のトレーニング開始!!

真っ直ぐ静かな道を進む。
やがて右に入る山道があり、案内板がある。
「東海自然歩道」。
こちらは東京の高尾山から大阪の箕面国定公園を結ぶ、旧環境庁が整備したハイキングコースで、こちらもいつか制覇したいとは思うものの、東海道とは関係ない。
だからここはそのまま直進。

しばらく国1に沿って走ると、右斜め前方に激しく登っていく道が分岐する。
これが東海道。

ひたすら駈け上がると、片山神社に出る。
欝蒼とした雰囲気で、人の気配は全くない。

さぁ、いよいよここからやね。
ここから先は、gooやゼンリンの地図でも確認できない、完全なるクロカン道だ。
一応要所要所に道標は整備されているから、見落とさないように注意しながら走れば問題はないけれど、あらかじめガイドブック等でリサーチしておいた方が無難ではある。

起伏あり、階段あり、汗だくになってハードなクロカン走だ。
資料によれば途中に一里塚があるらしいが、周りは山の中、木だらけで、何が何だかわからない。

途中、東海道から少し離れるが、道標に従い、「鏡岩」に寄ってみる。
木々の隙間らしきところに「鏡岩」があり、そこからは唯一周囲を見渡せる。
曇っているとは云え、素晴らしい景色が広がっていた。(写真)
「ここまで登ってきたんだ」と実感できる。

再び東海道に戻り、しばらくクロカンは続く。
10分ほどで、道は平坦になり、視界も開けてくると、大きな案内板が見えてきた。
すぐそば石柱もあり、「左三重県 伊勢の国 右滋賀県 近江の国」と書いてある。

ついに到着!
ここが鈴鹿峠の頂上、そして伊勢と近江の旧国境。

こうして三重県も制覇し、いよいよ関西圏、滋賀県に足を踏み入れたコスモタイガー、さらに足は西へと向かっている。

(後編へ続く)

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コスモタイガー漂走記~旧美濃路編(3)

2012-08-17 | 旧美濃路run!!

金ねぇ~し!
今日は15時から約束もあって、時間もねぇし!
でもどこか走りに行きてぇし!

そうそう、美濃路、久々に走ろう。
えーっと、前回どこまで走ったっけ?
そうだ!二ツ杁駅だった。

まぁ、東海道に比べると地味な感じ?だし、壮大さに欠けることは確かだけどね。
でも気楽な街道ランにはこれが一番!

ということで、名鉄鳴海駅に自転車を置き、名古屋本線にて二ツ杁駅で下車。
何だか名鉄も久しぶりで、新鮮に感じたりする。
徒歩5分ほどで前回の終了地点、問屋記念館に到着。
江戸時代の青物問屋の建物がそのまま保存され、中を見学できる(無料)。

簡単に中を拝見したのち、ここからランのスタート!
当分の間、この道を走るだけだからね、迷うことはない。

新川橋を渡ると左側に美濃路のモニュメントがある。
そこには、新川治水工事の記念碑も建っている。

2000年9月の「東海豪雨」は、我々東海地区の人間には忘れられない出来事である。
家屋の浸水・倒壊は甚大で、多くの犠牲者も出した。
西区北部からここ新川町一帯にかけて、特に被害の多かった地区である。
当時、西区に住んでいたコスモタイガーにとっても他人事ではなく、ここは立ち止まらずには居られない。(写真)

須ヶ口辺りは、古き良き時代の雰囲気を今に残している。

名鉄津島線を踏切で渡ってしばらくすると、左側に須ヶ口一里塚跡。
さらにちょっと進むと今度は右側に「外町一里塚道標」なる標柱が建っている。
こんなに近い所に別の一里塚があるはずがなく、ちょっと意味がわからない史跡だ。

やがて行き止まりになってしまうので、そこを左折。
すぐに県道に出るから右折。

300mほどで分岐があり、メインの県道127号は右斜めへと進むけど、直進する狭い方の道が美濃路だ。
清州桜醸造という由緒ありげな清酒工場を通り過ぎると信号があって、左折して「五条橋」を渡る。

右側ちょっと街道から外れたところに「清州古城址」なる古い石柱がある。
織田信長ゆかりの清州城がすぐ右側にあって、そそられるが、今日は我慢我慢。

左側に「清涼寺」。
美濃路はここを右折し、すぐに林医院がある。
ここが清州宿の本陣跡。
この辺りが宿場の中心だったわけね。

新幹線をアンダークロスし、左折。
東名阪自動車道もアンダークロスし、右斜めに直進。

ここら辺りも旧道らしい雰囲気をわずかに残し、走っていて意外に癒される。

しばらくすると、昔の枡型の名残りかな?
道なりに左折してすぐ右折。
まぁ、何となく街道オーラ出てるからね、慣れてくると迷うことないんだけど。

左側1本奥の道なりに「総見院」という寺があり、美濃路沿いに説明書きもあるが、面倒なのでパス。
名前からして織田信長にゆかりがあることは明らかだけど。
それに今、真面目に練習中だし。

何の変哲もない住宅街の雰囲気になり、少々不安になったころ、左に児童公園が現れ、そこに美濃路の由来を示す説明書きと、簡単な地図があり、ホッとする。

突き当って県道(136号)に出るとそこを左折。
すぐにJR東海道本線を踏切で渡るけど、その手前に右に行く道がある。
良く見ると古い石碑があり、ここが追分であることがわかる。
「四ツ家追分」というらしく、県道をこのまま進むのが美濃路。
右折して線路沿いに進むのが岐阜街道。

岐阜街道はこの先、下津(おりづ)地区を通り、一宮の中心を突き抜けて岐阜に向かう。
「名岐駅伝」を逆走するような形になるから、意外に楽しいかもしれないな。
近い将来、ぜひ走ってみたいものだ。

この先、しばらくの間、美濃路は県道136号を走る。
ところどころ分岐するものの、基本は県道136号がそのまま美濃路であることが多いため、1つの目安にはなる。

しばらくは見所もないし、街道らしさもない県道ラン。
長束町という地名が目に入ってくると、左側に運送会社がある。
そのまま県道を走り続ければ良いんだけど、運送会社を過ぎたすぐの道を右折。
奥に入るとすぐ、「長束正家邸宅跡」。

長束正家(ながつかまさいえ)は、豊臣秀吉の有力家臣の1人で、五奉行にも名を連ねている。
でもちょっと地味な存在だよね。
「何した人?」と聞かれても、正直、パッと答えられないけど。

再び美濃路(県道136)に戻って、名鉄の線路の手前を右折。
しばらくして信号のある交差点を左折。
とにかく県道136そのままだからね。
この辺はランに徹するしかないね。

名鉄名古屋本線を踏切で渡るが、その手前に鳥居がある。
国府宮の一の鳥居ということらしい。
はだか祭で有名な国府宮の参道の一番最初の鳥居なわけだね。

美濃路はこの後も県道136をひたすら行くことになるけれど、これ以上行くと約束までに家に帰れないからね。
仕方なくコスモタイガーは最初の信号(高御堂二南)を右折。
そのまままっすぐ北上、800mぐらいかな?5分程度走って名鉄の国府宮駅前に到着、ここをゴールとする。
実走距離13~14kmぐらいかな?

国府宮駅は特急・急行も止まる名鉄の主要駅。
事実上、稲沢市の玄関口やね。
JRに稲沢駅があるけれど、あちらは鈍行しか止まらないため、名前とは裏腹に、町の中心というイメージはない。

鳴海まで急行に乗れば乗換不要、所要約30分、極めて便利だ。


★2014.9.8追記
地図、作成しました。(ここをクリック)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コスモタイガー漂走記~旧東海道編(18)

2012-08-10 | 旧東海道run!!


気楽に前後駅をスタートした旧東海道ラン。
もう東海道なくして生きていけない体になってしまった(大げさな!!)
先へ先へという好奇心は抑えようがなく、再び愛野駅に戻ってきたコスモタイガー。

今回のスタートは当然、前回の終了地点、「同心橋東」の交差点なわけだけど…。
前回、迷ったまま、何が何だか分らず愛野駅に到達したため、リサーチは一応したものの、普通の住宅街の中の生活道路を通るため、分かりづらい。

距離的には1.5kmにも満たないはずなので、道さえしっかり調べておけば歩けない(走れない)距離ではないが、ここはタクシーを使うことにした。
まぁ、この距離ならたいした金額ではないしね。
ただ鉄チャン的にはタクシーは反則技のような気もするけど、他に交通機関がなさそうだし…。

タクシーを降り、交差点の北側に1本入った道(県道253号)が旧東海道。
この道を南西(左)に100mほどの地点で国1に合流できるところがある。
地図を見ると同心橋を隔てて、対岸の道とこの地点で細い道が繋がっていた形跡が読み取れる。
ここをランのスタートにした。

すぐに両側に松並木、目を和ましてくれる。
「原川松並木」と呼ばれている。(写真)

東名高速をアンダークロスし、しばらくすると国1バイパスにぶつかってしまうが、左に「沢田IC北」の交差点があるから、そこを右折して国1バイパスを潜る。
今度は「沢田IC南」の交差点を左折。
これで旧道に復帰。
地図で確認すると、国1バイパスを挟んで1本の道になっている。

しばらくは1本道。
右側に「大池一里塚跡」の案内板がある。
やがて天竜浜名湖鉄道(旧国鉄二俣線)の高架を潜るが、右側には「西掛川駅」がある。

つくづく愛野駅なんかにこだわったことを後悔。
前回、せめてこの西掛川駅まで走っとけば良かった。
こっちの方が東海道に沿ってるし、タクシーなんか使う必要もなかった。

国1に合流し、右折して大池橋を渡る。
すぐ「二瀬川」の交差点に出て右折。
200mほどで二手に分岐するが、左の細い方の道が東海道。

「十九首」というちょっと気味の悪い地名が目に入る。
この辺り、江戸よりさらに昔の平安時代、藤原秀郷が東国の平将門を討伐した際、京へ帰る途中、将門を含む19人の武将の首実検をした場所らしい。
その首を川に懸けた。
だから懸川→掛川なわけだね。

その首を葬った十九首塚が東海道からはずれた少し奥まったところにある。
案内板に従っていくとすぐに辿り着いた。

東海道に戻ってそのまま走ると、掛川宿に入っていく。
掛川宿は、山内一豊が整備した城下町でもあり、しかも昨年(2006年)、NHK大河ドラマで山内一豊の妻、千代が主人公になったため(仲間由紀恵主演)、ブレイク中だからね、観光客が結構歩いていた。
左手に掛川城が望め、ぜひとも訪問したい衝動に駆られるが、趣旨からはずれてしまうため、あきらめて先へ行く。

「新町7曲がり」と呼ばれる城下町特有の右折左折を繰り返す。
案内表示もところどころにあるものの、万全とは言い難く、あらかじめリサーチしておく必要はあるね。
「仁藤町」の交差点を過ぎたところから始まり、持参した資料を参考に走る。

再びさっき別れたバス通りに合流、すぐに馬喰橋。
その手前に葛川一里塚跡。

しばらくはこの道に沿って走るけど、「本村橋」の交差点で、久々に国1と合流する。
そこから先はしばらく国道ラン。
もっともこの辺りまで来ると、国1もそれなりに歴史を感じるけど。

やがて右手に中学校が見えてくると、明らかにそれと判る道が右に分岐している。
区間は短いが、素敵な雰囲気がまだ残っている。
すぐに国1に合流するが、またすぐに右へ分岐する。
オーラ出まくりで、地図を確認するまでもなく、すぐ判る。
途中、伊達方一里塚跡がある。
江戸から数えて57番目との説明書きがある。
まだ220km以上あることになるわけで、そこまで走るのか?と聞かれると(この時点では)何とも微妙だ。

またまた国1に合流後、バイパスの八坂ICの下を潜って直進。
周囲は田園が増えてきた上、明らかに登り坂となる。

右側に事任(ことのまま)八幡宮がある。
807年、坂上田村麻呂により興された、かなり古くからの神社らしい。
願い事が「ことのまま」叶うらしい。
そんなことならぜひ!とコスモタイガーも祈願する。
お願いしたいこと、たくさんあるしね~。

信号を左折するといよいよ日坂(にっさか)宿に入る。
名前のとおり、かなりの登り坂の途中にある宿場だ。

山あいの静かな宿場町で、高札場が復元されている。
また、しばらく行くと、右側に川坂屋という旅籠の建物が現存している。
事前の調べによると、土日休日は中を見学できるはずなんだけど、なぜか今日は閉まっている。
今日は日曜日なのに…、何故だぁ?

すぐに左に萬屋。こっちも現存する旅籠の建物で、見学可のはずだけど、やっぱり閉まっている。
謎ではあるが、きっと真面目に練習しろ!ってことなのかな?

他にも歴史を感じる建物が多く、江戸時代そのままの屋号が表札代りに掛かっていたりして、なかなか見所が多い。
それでいて観光地化されておらず、落ち着いて散策したいエリアだ。

やがて小さな交差点に差し掛かると、角に「日坂幼稚園」。
ここがかつての日坂宿本陣跡。
日坂宿は本陣が1軒しかなかったから、ここが正真正銘の日坂宿の中心なわけだね。

本陣跡の裏に「日坂」バス停がある。
運行会社は掛川バス。
静鉄(静岡鉄道)系列のバスだからね、すでに遠鉄の営業地域からもはずれ、静鉄のエリアに来ちゃったってことだね。
思えば遠くに来たもんだ。

本数は概ね2時間に1本。(掛川駅行)
もちろん時刻はあらかじめ調べてあるけれど、ここから先は峠越えだし、このバスに合わせて行動するしかない。
これだって、前回西掛川駅まで走っておけば、今日中に峠を越えられた気もしないでもない。
と言いつつ、未体験の掛川バスに乗れるゾクゾク感もあるけれど。

ということで、まだ体力的な余裕はあるが、ここを本日のゴールとする。
距離にして15~16kmぐらいかな?
もっとも後半はひたすら登り坂だったから、かなりの練習になった気がする。

掛川バスからの車窓を楽しみつつ掛川駅に出て、もはや通い慣れた?東海道本線で帰宅したのであった。
何だか西の坂下宿、東の日坂宿、似たような状況を迎えている。


※2014.8.18追記
本編地図を作成しました。
ご参考ください。(ここをクリック)
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

コスモタイガー漂走記~旧東海道編(17)

2012-08-03 | 旧東海道run!!

昨日からリサーチして、準備万端だったにも関わらず、朝目覚めると外は無情にもしとしと雨。
でもせっかくの休みだし、体がウズウズ、東海道エキスを求めている!!

まぁ、ド派手な山の中を走るわけでもないし、この程度の雨なら着替えや雨具の用意さえ怠らなければ、何とかなるだろうと勝手な解釈をし、強行することにした。
ただ、いつも以上に着替えなどの装備が増えたため、久々マイカー利用とした。

まぁ、ぶちゃけ、関西本線もさすがに飽きてくるからね、ちょうど良い気分転換ではある。
国道23号→国道1号と快適なドライブで、スタート地点の亀山城跡(亀山公園)に到着。
観光用の駐車場も整備され、本当に気持ちの良い公園だ。
しばし、写真を撮ったりしながら公園内を散策、雨脚が弱まるのを待つ。

少しだけ雨が弱くなったので、余分な着替え等を車に置き、リュックを軽くし、トレーニング?開始!

メインストリートの坂道を下り、池の南側で東海道に遭遇。
そのまま前回の反対側、右に行き、城下町特有の枡型を過ぎ、直進すると、有名な「野村一里塚」。
江戸時代初期のものが現存し、大きなムクの木がそびえ立っている。

案内板の表示に従い、右折してそのまま走ると関西本線に突き当たり、東海道はいったん途絶えてしまう。
遠目に、この道が線路の向こうに続いているのがわかるから、近くの歩道橋を渡って先へ行く。

東名阪(国25)を潜った辺りから、左手は田んぼ、右側が川という単調な風景がしばらく続き、ある意味ランニングに専念やね。
1km以上、こんな状態が続き、関西本線の下を通って国1に合流する。

心なしか、雨は少し小降りになった。
むしろ炎天下よりも走りやすいな。

国1を走るのは200mほど。
やがて右に分岐するが、大きく「関宿」の看板が掛かっているからすぐわかる。

東海道関宿。
町並保存区域(正確には「重要伝統的建造物群保存地区」と称するらしい)に指定され、観光地として有名でもある。
宿の入口には、「東の追分」と称する、東海道と伊勢別街道の分岐点がある。

あまりに観光客が多かったりするとゲンナリするパターンもあるが、今日は雨が幸いした。
さすがにこの雨の中を歩き回る観光客は少なく、静かな江戸の街並みが横たわっていた。(写真)
まぁ、「作られた」感もなくはないが、間違いなく走ってて楽しくなる区間ではある。
立ち止まってもっとゆっくり観光もしたいが、今は真面目な練習中。
勿体ないがあっという間に駆け抜け、「西の追分」に到達。
ここから奈良方面への大和街道が分岐している。

旧道はこの先で途絶えてしまうため、仕方なく回り込んで並走する国1に出る。
この先しばらくは、旧東海道は国1に沿いながら微妙にうねりながら登って行くわけだけど、残念ながら完全に辿ることは不可能。
所々で分岐するものの、民家の庭(畑?)に入ってすぐに途絶えたり、畑に遮られたりしている。
コスモタイガーも、行きつ戻りつしながら、国1を登っていく。

信号のない横断歩道があり、左側に渡ると分岐する旧道が少しだけ残っているが、すぐに合流。
ただ合流したところで、今度は右側に渡る手段がなく、かといってこの辺りの国1、カーブの多い割に車はかなりの高速でぶっ飛ばしており、危険なため、横断歩道まで戻るのが無難。

標識に従いながら、少しだけ分岐しつつ、基本は国1、という感じで登っていく。
川を渡るとすぐに、いかにも旧道らしき静かな道が右手に分岐する。
この辺りから沓掛集落で、車も少なく、静かな雰囲気を気持ち良く走れた。

右側に郵便局、すぐに馬子唄会館なる建物があるが、正直、あまり興味はない。
ただ道なりに日本橋から始まって三条大橋まで、各宿場名の入った55本の柱が建っており、ますます先に行きたくなってしまう。

あとはこの静かな道を走るだけだ。

坂下宿に到着。
何もないただの集落で、若干拍子ぬけ。
でもところどころに本陣跡・脇本陣跡などを示す標柱があった。

本当に静かな山あいの集落だが、驚くなかれ、かつては本陣3軒、脇本陣1軒、旅籠48軒、わりと賑やかな宿場だったらしい。
(ちなみに1つ手前の関宿より大きいことになる)
今、目にしている風景からは信じられないことではあるが、目前に鈴鹿峠を控えていたことが大きかったんだろうね。

ここを本日のゴールにし、しばし写真を撮りつつ休憩する。
松屋本陣跡地が公民館(集会所かな?)になっており、そこに「伊勢坂下」のバス停がある。
ここ始発の亀山駅行の三重交通バスがわずか1日5便。
(※2007年時点による。2012年現在、三重交通は撤退し、亀山市コミュニティバスにより運営)
当然あらかじめ時刻は調べてあったから立ち往生の心配はないけれど、これが坂下宿の唯一の公共交通機関で、「伊勢坂下」から先には交通機関はない。

屋根付の車庫兼待合室には誰もいない。
乗客も途中までは自分だけ。
雨の影響もあるだろうけど、随分と田舎に来たことを実感し、帰路についた。

実走15~16kmぐらいかな?
さぁ、次回、いよいよ鈴鹿峠越えだ!



※【2014.8.8追記】本編の地図、作成しました。(ここをクリック)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする