基本、朝は超苦手なんだけど。
ましてやせっかくの休日に、普段会社へ行くより早く起きるのは、大いに抵抗あったりするんだけど。
財布の事情がそんなわがままを許してくれない。
ということで、往路のみ、久々の鈍行乗継とする。
まぁ、新鮮味はまったく無いけどね。
6時半には家を出る。
前後駅に車を置き、豊橋までは名鉄。
運賃支払はパノラマカード(現manaca)利用。(ちなみに現金なら840円)
これはいつもの通りだけど。
豊橋で懐かしい、「休日乗り放題切符」を購入。
熱海まで2,600円ね。
熱海で東戸塚駅までの普通切符(1,100円)を購入。
計3,700円、名鉄も現金換算して計上すると、4,540円。
豊橋から東戸塚まで、通しで普通切符を購入すると、4,620円(名鉄含めると5,460円)。
1,000円近く安くできたけど、休日フリーを片道通しで利用するだけだから、若干もったいない気もするよね。
あ~着いた!
東戸塚駅。
時計はすでに12時半を過ぎてるよ。
軽く腹ごしらえを済ませ、駅前を記念?に少し撮影して、本日のトレーニング開始!
すぐに前回の「坂下」バス停で、旧東海道に合流。
目が肥えてくると、この道だけが、何となくオーラを放っていることが解るんだけど。
微妙に登りつつ、くねくねしている。
と思いきや、200mほどで大きな幹線道路に出る。
環状2号というらしい。
目の前の歩道橋を渡り、そのまま階段を上がって行くのが東海道ね。
そのまま道なりに左へカーブ、すると分岐点に出るんだけど、ここはもう左の道だとすぐに察知できる。
横浜の市街地にも関わらず、この辺りは街道の雰囲気が残り、走っていて楽しいね。
途中から下り坂になり、すぐにこんもりした土盛りに出会う。
「品濃一里塚」。
両側とも現存する貴重な一里塚らしい。
道は続く。
横浜の市街地にも関わらず、街道らしさがよく残ってるなぁ!
再び上り坂。
焼餅坂というらしい。
大きな交差点に出る。
複雑な6叉路ね。
「境木地蔵尊前」と表示がある。
名前の通りの地蔵尊がある。
ここが旧国境、ここで相模国から武蔵国になるわけね。
その地蔵尊の前の道、交差点からだと斜め右に曲がる形で進むのが東海道。
右手に境木小中学校が現れたら正解。
で、その中学校の前で左斜めに分岐する。
街道らしい、カーブの多い道を進む。
右手に「権太坂小学校」。
名前の通り、この辺りから「権太坂」の登りが始まる。
そう、箱根駅伝で耳にする「権太坂」。
でもあっちは国1沿いの、いわゆる便宜的にそう呼ばれているだけのもの。
こっちは正真正銘の権太坂だ。(写真)
通説では、道行く人が「この坂は何と云うのか」と聞いたら、聞かれた老人は耳が遠かったのか?自分の名前を聞かれたと勘違いし、「権太」と答えたそうな。
それが由来らしいけど。
横浜横須賀道路をオーバークロスするとすぐ、広い道に出る。
ここは案内板に従い、左折。
100m少々で信号(元町ガード)に出て、そこを右折。
東海道本線が左に寄り添う形になる。
国1に吸収され、そのまま走ると「岩崎ガード下」の交差点があり、それを超えたところに「保土ヶ谷一里塚跡」&「上方見附跡」が併記されている看板に出会う。
ここから保土ヶ谷宿ね。
1kmぐらいかな?
「保土ヶ谷1丁目本陣跡前」と、長ったらしい名前のT字の交差点になる。
名前の通り、右手に保土ヶ谷宿本陣跡。
代々苅部家が勤め、(明治になって軽部に改称したらしい)、現在も軽部さんがお住まいになっている由。
で、このT字路、左折する。
東海道本線を潜ると古い道標を確認。
「金沢横町道標」と称するらしい。
ここから金沢道が分岐し、金沢(横浜市金沢区)や浦賀方面へと続いていたらしい。
保土ヶ谷宿は案内板が整備され、楽しい区間だ。
高札場跡や問屋場跡も親切に説明されている。
右からやってきた、保土ヶ谷駅前のメインストリートに吸収され、そのまま直進。
完全に保土ヶ谷地区の中心になり、さすがに街道らしさは失せるけど。
相模鉄道本線「天王町駅」が左手に現れる。
そのすぐ手前左手に「旧帷子(かたびら)橋跡」が小公園として整備されている。
相鉄「天王町駅」利用者の通り道にもなっているけれど、これが本来の東海道やね。
そしてかつてはこの下が川だったんだね。
残念ながら、東海道上に駅があるからね、現在は直進して迂回するしかない。
相鉄本線をくぐってすぐに左折、またすぐ、駅の北側を右折。
直進すると小さな川を渡る。
この川が改修工事で、さっきの帷子橋の下から、こちらに流れるようになったらしい。
国道16号と交わる交差点(松原商店街入口)が、江戸見附跡。
保土ヶ谷宿終了ね。
そのまま商店街に突入。
随分な人込みで走りにくいけど、仕方ないね。
商店街を出たところで、八王子道追分の道標、それを示す標柱も建っている。
しばらくはこの道に沿って走るんだけど、静かな住宅街を突き抜ける感じで、大都横浜市街にありながら、旧街道らしさを残していて、気持ち良い。
ちょうど我が街名古屋だと、西区浅間町辺りからの美濃路を思わせるね。(旧美濃路編2参照)
何の偶然か、この辺りも横浜市西区浅間町らしいけど。
そして浅間町には浅間神社があるはず。
と思ってたら、ありました。
左手、高台の上に。
で、神社過ぎてすぐ、広い道で突き当たる。
すぐ右手が「浅間下」の交差点。
歩道橋を渡る。
歩道橋は当然ながら視野が広がるから、結構なチェックポイントなんだよね。
今来た道と、これから行く道を、1本の線でイメージしやすいんだ。
歩道橋からだと左手の「宮谷小学校入口」の交差点から入って行くのが東海道だ。
地図で確認して見ても、さっきの浅間神社の道と、1本の線でつながることが良く分かる。
そんでもって、この辺りからの地名は「軽井沢」。
あの有名な別荘地と同名だけどね。
いずれ中山道も走ってみたいなぁ!
そうすれば本物?の軽井沢も走ることになるんだろうね。
(※2008年5月現在です。この後、中山道は完全走破します)
とにかく道沿いに走る。
迷うこともないよね。
第3京浜道路の下を潜り、信号も少なく、快適なランニングだ。
と、突然左手に現れた大きな石碑。
「神奈川関門跡袖ヶ浦見晴所」。
幕末の頃の史跡やね。
この先の神奈川宿を守るため、外国人専用?の関所みたいなものかな?
しかもこの辺り、「袖ヶ浦」という景勝地だったらしいけど、現在では想像できないね。
神奈川宿は、さすが横浜だけに、それ以外にも幕末の匂いを感じるね~。
1859(安政6)年、神奈川条約によって、横浜港が開港し、外国船がやってくるようになった経緯があるからね、当然と言えば当然だけど。
今度は「田中屋」という料亭がある。
かつては神奈川宿の旅籠だったんだね。
安藤広重の絵にもなったし、高杉晋作も利用したらしい。
そして、坂本龍馬の妻「おりょう」さんが働いてたのはここなんだね。
(※2010年大河ドラマ「龍馬伝」、真木よう子さんが演じた人やね)
左手に金比羅神社があり、その真ん前が神奈川一里塚跡。
すぐに広い幹線道路に出てしまった。
左手に「青木橋」の交差点。
左手階段上がったところに「本覚寺」
幕末には一時的にアメリカ領事館として使われたらしいけど。
この辺り、ペリー提督も散歩してたかもね。
ここは間違えやすいので要チェック!
信号を渡り、東海道本線&京急電鉄本線の上を渡り、反対側の「宮前橋商店街」のアーケード街に入っていくのが正解らしい。
ここも地図で見ると直線になってるし、慣れてくるとピンとくるんだけど、そうじゃないとちょっと分かりにくいな。
商店街を過ぎるとあっけなく、国道15号に突き当たる。
ここを左折し、しばらくは殺風景な国道ラン。
資料によれば、国道の1本北側の道に見所は集中してて、そちらが「歴史の道」としても整備されているんだけど。
東海道にこだわるコスモタイガーは、国道15号をひた走る。
さらに途中に本陣跡があったらしいんだけど、あまりに殺風景で見逃してしまった。
「神奈川2」の交差点も過ぎ、主だった史跡で唯一国道沿いに建っているのが、「良泉寺」。
お庭が綺麗で、穏やかそうな一角だけど。
先の神奈川条約の取り決めで、外国の領事館になる予定だったのに、屋根を剥がして「修理中」という名目で拒否したという。
なかなかツワモノの住職さんだったんだね。
残念ながらここから先、しばらくは見所らしきところは何もなし。
国道15号(通称第一京浜道路)を走るのみ。
名前の通り、結構な幹線道路だからさ、ビユンビュン車は走ってるし、景色も全然良くないけど。
京急本線が寄り添ってるのが唯一の慰めかな。
京急&JRの新子安駅を左に見て、そのまま通り過ぎる。
400mほどで「子安通」の信号ね。
資料によればこの辺りが「東子安一里塚」の跡地なんだけど。
見落としたのかな?
それとも最初から何もないのか?
ま、ええわ。
どうせ公害真っ只中、幹線道路を走ってるだけで、テンション下がるなぁ。
貨物線をくぐるとすぐ、「生麦1」の信号ね。
ここでようやく道路が分岐する。
第一京浜は、やや左にカーブして道なりに進むけど、そこを直進する狭い道が東海道やね。
そして分岐点には「生麦事件の碑」が設置されている。
まさに今(2008年!)、大河ドラマで放映中の「篤姫」にも深く関わる事件で、旬な場所の1つかな。
「生麦事件」。
幕末の1862(文久2)年、薩摩藩の行列の前を横切ったイギリス人数名を「無礼者!」と切り殺しちゃった事件やね。
我が国の言葉も風習も知らない外国人を、まさしく文字通り一刀両断!
しかもそのうちの1人が、リチャードソンさんという、大物?イギリス商人だったんだよね。
当然、外交問題となり、のちの「薩英戦争」につながっていく。
薩摩出身の天璋院篤姫さんの苦悩がこれからどのように描かれるのか、一視聴者としては楽しみだね。
右手には大きなキリンビールの工場がある。
まさに「生麦」を加工してるわけだ。
と、そんなオヤシギャグ言ってる間もなく、左手に病院を見てすぐ、ビール工場の通用門?に到着。
時計はすでに15時半を過ぎてるし、今日はここをゴール!
実走で20kmぐらいかな?
東海道を逸れ、通用門前の道を北上すると、国道15号を横切り、5分ほどで京浜急行電鉄(京急)「生麦駅」に到着。
普通しか停車しない、私鉄のローカル駅らしい佇まいで、駅前も個人商店が数店ある程度。
ちょっと腹ごしらえをして、さぁ帰ろう。
帰路はさすがに新幹線の力を借りるけど、どこから乗るかが問題。
距離的にもっとも近いのは「新横浜」なのは間違いないけどさ、新横浜駅って東海道本線から外れてて面倒くさいからね。
どうせ利用するのは「こだま」だし、急いでるわけじゃないし。
ってことで、節約も兼ねて、京急で横浜駅に出て、そこから東海道本線で通い慣れた?小田原に。
小田原駅からは「こだま」と名鉄の毎度おなじみの乗継で帰宅。
東海道も残り、概ね25km!!
2回に分けるか、1回で一気に片付けるか、微妙な距離だ。
うーむ、迷うなぁ…。