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コスモタイガー漂走記~旧中山道編(27)

2015-01-29 | 旧中山道run!!

7月になった。
日も随分と長くなり、5時半起床の時点で、すでに外は明るく、夏の暑さを予感させる。

今日もコスモタイガーは、平日休みとなり、世間の喧騒とは離れた感じだ。
さて、そうなりゃやっぱり気持ちは中山道。

大高駅に車を置くいつものパターンね。
まぁ、前回と同じパタ゜ーンだけど、名古屋駅で「ワイドビューしなの」1号に乗車。
車中でコーヒーを飲むのも一緒だけど。

ただ前回下車した篠ノ井駅は素通りし、終着の長野駅にて下車。
今日はここから「長野新幹線」を利用。

わずか1駅、上田駅までの利用なんだけど、少々待ち時間があり、構内を少しブラブラしてから、待機中の東京行「あさま」に乗り込んだ。

隣駅上田までは、自由席特急料金800円。(※2010年現在)
これだけの投資で、名古屋~長野間の「しなの」号の特急料金、2300円が半額(1150円)になる。

前回の帰路にも利用した、「新幹線乗継割引」ね。
鉄チャンとしては、せっかくの制度、やっぱり利用させてもらおうっと。

この新幹線割引、乗換の手間さえ惜しまなければ、意外とあちこちで使える手段なのだ。
一部の特例はあるものの、新幹線と在来線特急を乗り継げば、在来線特急は半額になるからね。

例えば新大阪から金沢に行くなら、「サンダーバード」がすこぶる便利だけど、まともに乗車すれば、運賃4600円、自由席特急券2300円、合計6900円。

これを、あえて京都まで新幹線利用して、京都からサンダーバード号に乗るとすると・・・。
運賃は4600円で変わらないけど、新幹線特急券800円、京都~金沢間の自由席特急券が半額(2300円→1150円)になるわけで、合計6550円。

あらら、不思議。
新幹線を利用すると逆に安くなるんだよね。
指定席利用も同様に半額になるから、座席キープを優先するなら、指定席にすれば良いし。

「新幹線は高い」とハナから決めてかかるのは先入観、というやつで、うまく利用すれば、逆に安くなるということなのだ。

上田駅で、「しなの鉄道」に乗換だけど、そのわずかな時間に、コンビニで軽食して腹ごしらえ。

「しなの鉄道」で大屋駅下車。
3分ほどの接続だから、ちょっと心配していたけれど、スムーズに予定していた「千曲バス」(正確にはその配下の東信観光バス)に乗車できた。(※2010年現在)

バスは、のどかな山村を通ること約30分。
前回のゴール、「立科町役場」に到着。
時計を見ると、すでに12時半近い。

簡易待合室装備の立派なバス停をシャメに取り、さっそく今日のトレーニングをスタート!
といっても、北へ向かってすぐ。
100m弱で、「芦田中央」の小さな交差点。
ここから中山道ね。

当然ながら、右、江戸方面へ向かう。
前回チェックした土屋家本陣は素通りし、代わりに?脇本陣山浦家をシャメっておく。

道なりに進むだけだから、しばらくは間違うこともない。
家並みはポツンポツン、といった感じの、山村風景が続くけれど、右に左にうねるところは、確実に旧街道を思わせる。

小さな川を渡って約400m、左手の狭い道があり、そこには、「中山道茂田井間の宿入口」の標柱が建ち、その狭い道に入るよう、指し示している。
もちろん迷わずそれに従う。
この辺りで、行政区分は、佐久市となるらしい。

途中、茂田井一里塚跡の説明板があり、間違いなく中山道であることを教えてくれる。

さて、茂田井宿は間の宿。
東海道の有松や岩淵の町並みを思い出す。(旧東海道編5、旧東海道編31参照)

ここ茂田井は、間の宿ではあるけれど、酒造りの里として、古くから勇名だったらしく、現在もいくつかの酒造家が残る。

はっきり言って、東京や名古屋・大阪等の大都市からは、めっちくちゃ不便なため、観光地化されておらず、すれ違う人すら見当たらないけれど、古いお屋敷が建ち並び、まるでタイムトリップしたような、静かで素敵な空間だ。
何年か前に、「たそがれ清兵衛」とかいう映画のロケ地にもなったらしい。
(残念ながら、その映画のことは全く知らないけれど・・・)

お酒には、綺麗な湧水がセットのようなもので、道端には水路があり、静かに水が流れている。

まずは大澤酒造。
敷地内に民族資料館も併設されているらしく、かなりの豪華なお屋敷だ。
かつては、この大澤家が、茂田井村の名主だったらしい。
じっくり拝見したいのはヤマヤマだけど、毎度のことながら、今はトレーニング中。

すぐ脇には、高札場跡。

すぐに今度は、さっきの映画のロケが行われたという、「武重酒造」。
こちらも大澤さんに負けず、いや、それ以上のお屋敷だ。
特に白壁が見事で、思わず足を止め、パチリ。(冒頭写真)

下り坂になり、街道らしい雰囲気の中、やがて県道148に合流。
左側、うっそうとした木々の切れ間から、わずかに「にごり池」が見える。

右側に本牧小学校、さらに進んで3叉に出る。
ここは、真ん中の、あぜ道?もどきの小道を直進。
すぐに国142の下を潜るのが目印だ。

急な下り坂になった。
「青木坂」と称する。

この辺り、道標がわかりづらく、手元の地図が頼りだ。
突き当たるとそこには石仏があり、右へと向かう。

めずらしく?信号交差点が2つ続く。
その2つ目が「御桐谷」の信号で、3叉になっている。
ここは左。

50mほど先の歯科医院を過ぎた辺りに、左の、まるで民家の裏へ迷い込むかのような路地がある。
これが中山道らしい。
そのまま走り、新聞屋さんの脇に出たら正解だ。

またまた静かな町並みに出会った。
望月宿に入ったらしい。

それはそうと、山の天気は変わりやすい。
何やら、空からパラパラと、小雨が・・・。
家出たときは快晴だったのにね~。

右手やや高台に、大伴神社。
まぁ、名前からして、大伴家(おおとものやかもち)を祀ってあるんだろうけど。
一説には、この辺りを拠点とした真田家(※旧中山道編26参照)は、大伴氏の末裔、とのことだから、大伴氏ゆかりの神社があっても不思議じゃないけどね。

一気に雨足が強くなった!
それどころか雷も・・・!

左側、「大和屋」の看板がかかる豪華な日本家屋は、重要文化財、真山家住宅。
大和屋は屋号ってことだね。

ほとんど斜め前といってもいい位置関係で、脇本陣鷹野家跡。
すぐ隣が、望月宿本陣跡。

宿場町の雰囲気を残しつつ、静かに山あいに横たわる望月の町。
確かに名古屋や東京からは、「超」の字が付くほど不便だけど、歴史好き・街道ファンにはぜひ勧めたいスポットだな。

ただコスモタイガーにとっての緊急の課題は、雨が激しくなり、雷がなってること!
ピカッと光ったりしている。

歴史民俗館なんてあったりするけど、素通り。
山城屋、井出野屋といった、昔ながらの旅館も頑張っていて、風情があり、せっかくの町並みだけど、そそくさと逃げるように足を進める。

このまま直進すると、「望月宿入口」の信号で、県道151にぶつかるんだけど、旧街道は、その1つ手前、食堂のある十字路から、左の坂道を上がっていく。
ここで、望月宿は途絶え、ポツンポツンと、普通の民家が続く感じになった。

うわ!
凄い雷音だ!
山だからさ、雷近いんだよ!!
こんな雷音、聞いたことない!

まじ、やばい!
すぐ近くに落ちるかも!
雨も凄いけど。

もはや、トレーニング云々を言ってる場合じゃない。
大げさじゃなく、身の危険を感じたりしている。
まだ死にたくない。
日本橋に着くまでは!(いや、そうじゃなくって・・・)

やむを得ず、沿道の屋根付車庫を拝借し、雨宿り。
ついでに携帯の電源も切って、リュックも少し離したところに置いておく。
人っ子一人見当たらない中で、ポツンと雨宿りするコスモタイガー。

やることといえばストレッチと、念のため、ここから先の道のりを資料で再確認するぐらいしかないからね。
随分と長く感じたけど、15分もたっただろうか?
雷も止み、雨どころか、一気に晴れ間も見えてきた。

お天道様に文句言っても仕方ないけどさ、何だったの?という感じ。

さて、出発しよう。
道なりにくねくねと、少しづつ高度を上げていく。
右後方から別の道が合流し、少し道幅は広くなった。

さぁ、ここからまた一気に峠越え。
「瓜生坂越え」と称するらしい。

案内板に従い、右の細いクロカン道に入る。
さっきの雨で湿気が出てきた影響か、一気に汗が噴出する。
頂上らしきところを通り、少し下ったところに「瓜生坂一里塚」。
両側に現存しているけれど、どちらも斜面に位置し、案内板がなければ見逃してしまいそうだ。

ここは舗装道路に従って走り、やがて国142に出た。
実際の中山道は、もう少し崖下?を通っていたらしいけれど、現在は消失しているらしく、仕方ない。

さらにすぐの案内板があり、田んぼのあぜ道のような狭路に入る。
信じられないけれど、これが中山道らしい。
ややこしいけれど、案内板を見落とさないように、狭い道を走る。

再び国142に出る。
「布施温泉入口」の信号に出た。

この交差点、前回の帰路のバスで通ってるんだけどね。
とはいえ、今回はランナー目線だから、新鮮であることに変わりはないけれど。

ここからすぐ北側に、北上する道、その真ん中、右斜めに分岐する、さらに細い道。
これが中山道やね。

「ハチヒゲおじさん」の衝撃的な看板がある。
顔中にハチが集まっている。
刺されたら痛そうだけど・・・。

その萩原養蜂園を右に見て、またしばらくして、国142に舞い戻るけど、このわずかな道のりに、静かに百沢集落が横たわっている。

「百沢東」の交差点で、再び国142に。
しばらくは国道に沿う。

次の「八幡西」の信号は二股で、ここは国道をはずれ、左の道へ。
100mほどで分岐する中山道、でもまたすぐに合流。

左右両側に、一気に家並みが増え、ちょっとした町に出てきた感じ。
どうやら八幡(やわた)宿に入ったらしい。

ここまで前回も含め、和田宿・茂田井、望月宿と、随分と鄙びた情緒ある町並みを通ってきたけれど、ここ八幡の町は、残念ながら、それらよりは劣る気がする。

何と言っても、この道、交通量が結構多い上、所々歩道もないから、のんびり歩く(走る?)という雰囲気はない。

そういえば、ここも前回の帰路、バスで通ったよな。
その際、もしかして1本裏道に中山道が・・・なんて期待しながら車窓を眺めていたけれど、実はこのバス通りが、そのまま中山道らしい。
そして残念ながら、見るべきものも、それほど残っていないらしい。

左側に立派な門だけが残る、八幡宿本陣跡。
写真だけ撮っておく。

道路の反対側、「八幡中町」のバス停は、民家の敷地内、それも小さな軒先に設置されている。
バス停の設置するスペースもないってことで、車に注意しながら、走るしかない。

左手、少し奥まったところに、八幡神社。
八幡宿の語源になったとされる。

小さな川を渡ると、家並みが一気に減少。
両側は田園風景。
恐らくかつての宿場もこの辺までかな。

しばらく走り、今度は右手に自動車学校。
その反対側にあるのが、御馬寄一里塚跡。

すぐに二又があり、中山道は左。
でもまたすぐ一緒になるけどね。

500mほどで大きな川を渡る。
有名な「千曲川」ね。

渡ってすぐ左に折れ、橋の下に少し戻り、堤防沿いに北上。
そこには何やら少し高級そうな川魚料理「竹廼家」があり、この前から中山道が復活。
少しだけ、旧街道の雰囲気を残している。

でもまた100m少々で、さっきの道に合流。
この辺りから、塩名田宿ということらしい。
八幡宿終わったばかりで、凄く近い感じがするけれど・・・。

ここも八幡宿同様、それほど見るべきところはないらしい。
郵便局の斜め前方辺りに、立派な屋敷があり、かつての本陣跡らしいが、現在はそれを示す立て札があるのみ。

その先、「塩名田」の交差点は、5叉路になっていて、中山道は、右斜めに入る、一番ショボい道。
もう、完全に感覚で判るけど。
たぶん宿場もここであっさり終了なんだろうな~。
本当にリサーチどおり、あっけなく塩名田宿は通過してしまった。

県道154号ということらしいけれど、一気に交通量も減り、静かな田舎道を走ることになった。

小さな川が寄り添い、リラックスモードで走っていると、左手に涼しげな森がある。
「駒形神社」。
手だけ合わせて、先を急ぐ。

間違えやすいけれど、この神社の前の二又は、右のいかにも古そうな道を選択。
とはいえ、これまた見所もなく、すぐに合流するけれど。

で、今日はもう、これといったチェックポイントもなさそうだ。
ひたすらこの県道154をひたすら走るのみ。

ただ、旧街道らしい微妙なうねりもあり、妙楽寺、諏訪神社と、沿道に中山道らしさをわずかに忍ばせてはくれるけど。

高速道路の下を潜り、やがて「浅間病院西」の交差点に出た。
片側2車線の、立派な国道142号と交わっている。
中山道は、この交差点を横断し、そのまま先へと続いている。

でもコスモタイガー、中山道をコースアウト!
ここで左折し、国道を北上すれば、500mほどで、左に突然、場違いのような大きなショッピングモールが見えてくる。
そしてその奥には、隣接して、JR佐久平駅。
ここを本日のゴールとする。

中山道だけなら、約16km、実走は20km程度かな?
時刻は15時半を少し回ったところ。
気持ちはもっと先へ行きたいんだけどね。
次回のここまで来る交通アクセスも考慮すると、この辺りが潮時なのさ。

かくして前回同様、佐久平駅利用となった。
前回は疲労もあって、ここから新幹線→ワイドビュー「しなの」の乗継で帰ったけど。

ぶっちゃけ、財布の事情も厳しい。
佐久平~長野間は、自由席特急券、1,800円と、一気に跳ね上がる。(※2010年現在)
乗継割引適用で、「しなの」は半額になるけれど、さすがに元は取れない。

幸い、今日は気持ち的には少し余裕がある。
正直、目線も変えたい。

かといって小海線利用も何だかなぁ・・・。
どうせ小海線乗るなら、別の機会にまとめて乗りたいし。

ということで、ここでまた裏技!

実は・・・。
始発は「勝間」という、全然知らないところだけど、そこからこの佐久平駅を経由し、小諸駅までの路線バスが出ている。
千曲バス、「佐久上田線」というらしい。
土日祝日は全休、とあるけど、幸い今日は平日だ!

小諸は、しなの鉄道の駅だから、そこから篠ノ井駅まで、鈍行列車の旅を楽しもう♪

バスの時間まで、まだ40分ほどあるため、ショッピングモール内のおしゃれな喫茶店で少しばかり休憩。
いや~、のどかな中山道から、一気に庶民の生活観漂う空間に戻った感じだ。

やってきたバスに乗り込み、初めて見る緑豊かな風景を楽しみ、約20分。
小諸駅に到着。

小諸市もこの辺りではちょっとした都会だ。
豊臣家の家臣、仙石秀久の城下町としても有名だし、江戸時代に入ると、北国街道の宿場としても発展した。

現在も市内各所に史跡が点在し、丸一日観光かけてブラブラしたい、歴史の街だ。
特に駅のすぐ隣の「懐古園」(小諸城址)は有名スポットで、時間があればぜひとも訪問したいところなんだけど・・・。
残念ながら、そこまでの時間はない。

夏の日は長いから、うれしいね。
やってきた「しなの鉄道」の普通列車で車窓を楽しみつつ、約50分、篠ノ井駅下車。

ここでの「しなの」との接続が悪く、1時間以上の待ちになる。
すでに日も暮れつつあり、散策にも向かない。
かといって、ボケッとしてても仕方ないし。

恒例?の、「鈍行で行ける所まで行く」作戦。
節約にもなるしね。

もう何度目かもわからないけど、またまた塩尻駅で、「しなの」を捕まえ、実質本日の旅は終了。

大高駅に到着したのは、23時。
今回も、朝から晩まで動き回ってたような心境だよ。

特に、あの雷には驚いた!
雨降った形跡すらない名古屋の街を見ると、不思議な感じがするとともに、無事帰ってこれたことにホッとしつつ、ハンドルを握るコスモタイガーであった。

何だか腹減ったなぁ。
そういえば、まだ晩飯、食ってないや!


コメント
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