With the I Ching

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助動詞をおさらい 2

2008-08-14 01:32:12 | 英語 de コラム


今日は昨日の続きを書きます。助動詞の用例についてでした。

助動詞は、その言葉の通り「動詞を助ける」役割があり、assistantとして非常に優秀です。
どのくらいの強さで意志や内容を伝えようとしているのか、そのサジ加減を上手く取り計らってくれるからです。

まずは、助動詞全般に共通する法則をまとめておきたいと思います。


 1.助動詞は「動詞の盾」(フィルター)として、動詞の前に立つ。

 2.なぜならその時、「動詞自体は丸腰=原形」だからである。

 3.「助動詞の主人は動詞のみ」であり、主語が誰であっても関係ない=人称や数の影響を受けない。

 4.疑問文は「助動詞が先陣を切る(助動詞+S+V~?)」、否定文は「助動詞自体を否定する(助動詞+not~.)」


それでは、それぞれの助動詞について、どんな用法があるのか例を見ていくことにします。
書く順番は前回と同じで、「可能性(確定度)の低い」とされるものからです。(おおよその目安です)

※注:以下の英文は僕が作った、もしくは記憶で書いたものですので間違いがあるかもしれません。おかしなところはご指摘下さい^^;

A.may / might

[May I have your name and account number?](頂けますか?/お名前と口座番号を)
[You may not smoke in this room.](タバコを吸ってはいけません/この部屋で)

[It might rain this evenig.](ひょっとしたら雨が降るかもしれないね/夕方には)
[My Grandpa might know how to do it.](僕のおじいちゃんなら知っているかもしれない/その方法を)

mayには「そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない」というfifty-fifty chance(50%の見込み)がありますが、mightでは「もしかしたら、そうかもね」とか「ま、ひょっとしたら、ね」のような感じで、mayよりも確信度のレベルは低い。「根拠なんてないんだけど・・・」という気持ちを込めたい時に使うといいみたい。

それと、昨日書いた[You may go now.](通ってよろしい)みたいな偉そうな物言いは、そうした立場でもない限りしないでしょうけど、親が子供に対して、[You may strum the guitar in that room.](ギターを弾いてもいいですよ/あの部屋でなら。)くらいのことは言うのかもしれません。(たぶん、下手なギターをかき鳴らしてもいいように防音設備があるのです、その部屋には)

B. can / could

[I can do it.](俺はやれる)(私はできる)←不安や恐れを払拭するために自分を鼓舞する時の決まり文句みたいなもの。
[Can I ask you a favor?](ちょっと頼んでいい?)
[Can Satoko swim well?](サトコって泳げるの?/上手に)
[Can it be true?](それって本当?)

[We could take a flight to Beijing.](僕らは飛行機に乗ることができた/北京行きの)
[Could you tell me where the city office is?](教えて下さい/市役所がどこにあるのか)
[Could I have another dish?](頂けますか?/別のお皿を)

canは比較的ラフな言い方だけど、口語では多く使われている気がします。また、CouldもWouldほど回りくどくない(丁寧すぎない)ので、ネイティブ同士の会話や歌詞でもよく耳にしているような印象があります。

C. will / would

[We will study English tonight.](私達は英語を勉強するつもりです/今夜)
[I will be 32 this winter.](僕は32歳になります/今年の冬に)
[Will you excuse me?](ちょっと失礼します)(少し席を外してもいいですか?)

[I would like to buy the bicycle of the display.](自転車を買いたい/展示品の)
[Would you show your memento?](見せていただけませんか?/あなたの思い出の品を)
[Would you like another cup of coffee?](いかがですか?/コーヒーのおかわりは)

僕が中学生の頃に見た進研ゼミの教材か付録冊子の中に、文法を覚える語呂合わせみたいな歌がありました。いろんな覚え歌があったはずですが、僕が今でも記憶しているのは「Will you ~?」についてのものです。それは、

「Will ユウ(you)レイ 消えてくれませんか?」というものでした。

幽霊という言葉にインパクトがあったのか、これだけはずっと頭に残り続けました。
いま、それを皆さんと共有できて凄く嬉しいです(笑)

D. shall / should

[Shall I bring you something to drink?](持ってきましょうか?/何か飲みものを)
[Shall we go for golf on Sunday?](ゴルフに行きましょうか?/日曜日に)

[We shouldn't do an excessive dieting.](すべきではありません/過度のダイエットを)
[What Should I do?](俺はどうしたらいいんだ?)(私は何をしたらいいの?)

shouldはmustに比べると幾らか強調の度合いが下がった言い方です。
mustでは「きっと(絶対)そうだ」的な断定調になりますが、このshouldが使われると「たぶんそうだ」くらいに程度が落ちます。
はっきりものを言うにも限度がありますから、よほどの確信がなければ僕はmustを口にできそうにもありません。

でも、一度うっかり「You must study English more.」とブラジル人の同僚に言ってしまったことがあって、嫌な顔をされました。
その時の僕は「~しなければいけない」という表現はmustを使うと一辺倒に思い込んでいたので、そう言ってしまったのですが、今ならもっとソフトにYou should ~かYou 've got to(have to) ~で言い換えたと思います。(実はその後、全く同じセリフを言い返されました^^;)

E. must

[Right lane must turn right.](右側車線は曲がらなければならない/右に)←「右側車線は右折しかダメ」の表示。左折はもちろん直進も禁止。
[You must give up these seats if a wheelchair passenger boards.](ここの席を譲ってください/車椅子の方が乗車の際は)

(上記二つの英文は、「教科書にのってない海外日常英語がわかる本」より引用)

[He certainly lives and must return.](彼なら絶対に生きて帰ってくるにちがいない)
[Naomi must know a weak point of Takeshi.](ナオミなら、きっと知っているはずだ/タケシの弱点を)
[The chief must have been hospitalized for overwork.](課長は入院したに違いない/過労のせいで)

「残業」と「過労」の英語は誤用されやすいです。
残業は「overtime」と言います。一方、過労(過重労働)は「overwork」。
「時間」がオーバーするのか、「労働」がオーバーするのか、口に出すときは瞬間的に思い出してくださいね。

最後の文の[must have 過去分詞]のようなパターンは、couldにもshouldにもwouldにもあります。それぞれ発音は、「マスタ」「クッダ」「シュダ」「ウッダ」のように聴こえ、haveのve(ヴ)が微かに聞こえるかどうか、ってくらいです。

英語の発音は日本語のそれとはかなり違って、重なり合ったり、音が抜けたりすることが往々にしてあるので、はっきり言って日本語的な概念で音を捉えようとしても上手くいきません。何度も文を見ながら聴いて、聴こえるままに素直に吸収していく他ないと思います。


ところで、翻訳サイトに英文を突っ込んでみると、助動詞を含む文章はサイトによって訳がまちまちです。mustの場合だと、「~に違いない」と出るところもあるし、「~しなければならない」と出るところもある。

これは他の助動詞にしても同じですが、文脈やイントネーションから判断しなければわからない、という面があるためだと思います。人間は、機械的に処理不可能な領域を上手く感じ取りながら話しているという証拠なのかもしれません。


それでは、今日はこれで。また次回をお楽しみに。



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