※おまけコラム:月相(ムーン・フェイズ)と吉凶判断について月相(ムーン・フェイズ)に関する著作は結構多く見られます。中には、かなり実用的と思われるものも少なからずあり、調べてみると面白いものです。例えば、物事のスタートに際しては、通説的には月の満ちてゆく時(増光期)が吉兆だとされます。光が増すということが、新規で行うことの発展を象徴するからです。より正確に言えば、満ちている時もしくは月輝面のパーセ . . . 本文を読む
・太極(中宮)これまで八卦を一通り考えてきましたが、ここでその中心にある太極(中宮)についても見ておこうと思います。中宮は、先天八卦においては特に「これ」といった説明はなされていませんが、後天八卦では欠かすことはできません。例えば人が円の中心に立って、それぞれ45度ずつの角度で向きを変えながらシャッターを切る。そうしてできた360度のパノラマ写真が河図洛書だと考えてみましょう。先天八卦は、その景色 . . . 本文を読む
・坤(地)全陰の相をもつ坤は、全陽の相をもつ乾とは正反対です。そのため、その性質も真逆に考えていけばよいことになります。純粋な陽である乾は、天、明、精神、男性(父・夫)、強、堅固、積極(能動)、大、高(上)、尊、軽、派手、主、動、熱(暑)・・・などを基本性質とし、純粋な陰である坤は、地、暗、肉体、女性(母・妻)、弱、柔和、消極(受動)、小、低(下)、卑、重、地味、従、静、冷(寒)・・・などを基本性 . . . 本文を読む
・艮(山)巽そして坎と、陰が陽気を押し退けてきた結果、ここ艮に至って、陽気は唯一つ上層に残るのみとなりました。いわば最後の砦。城の門前にて陰の勢力を押し留め、何とか正義と秩序を守り通そうとしています。正象は山。時に神々しささえ覚える山々は、どっしりと大地に定着していて、その安定を堅持しています。「動かざること山の如し」という文言もあるように、そうした頑固さも持っています。しかし逆に言えば、新旧が入 . . . 本文を読む
・坎(水)巽で入り込んだ陰が深部まで浸潤して、両側から挟み込むように陽を閉じこめた形象が坎です。そのため、卦徳は陥険。表面的には陰で冷たく、内面的には陽ですが閉じ込められているため、その明るさやエネルギーは外側には出てきません。そうした性質上、表立った働きは控えめか苦手ですが、裏での補佐や根回し、計画や知略といったことには長けてきます。冷静さと忍耐強さを備えた坎は、内に秘めたパワーと知力を発動させ . . . 本文を読む
・巽(風)
坤から変化した震とは逆に、巽は乾からの変化です。全陽の下層部に陰が入り込んできた図像で、足の部分が虚、胴体が実という不安定な存在形態。正象は風。開かれた窓から風が室内に舞い込んでくるように、風はどこにでも自由に出入りすることができる。それが、巽の特徴でもあるからです。風は世界中を駆け巡ります。遥か彼方、サハラ砂漠の上を走り回っては砂嵐を巻き起こし、時には何百キロにもわたる大海原を飛 . . . 本文を読む
・震(雷)
全陰の坤(地)の時を経て、陽が陰を押し上げ始めた頃を示した卦です。重い二陰の下に陽の兆しが顔を持ち上げた状態。ピカッと光が煌く瞬間です。それはまるで地を震わせながら草木の芽が出てくる様子でもあります。象徴的には、地を振るわせる「地震」も震に分類されます。
離が一条の光、蝋燭の灯火であるならば、震は一瞬の雷光。鋭く走る閃光の刹那、耳をつんざく轟音が響きわたる。身体を震え上がらせ萎縮す . . . 本文を読む
・離(火)
陰が上下の陽の中に挟まれている卦です。下を離れ上に付いたり、上を離れ下に付いたり・・・と、まるでN極とS極とを併せ持つ磁石みたいな卦です。NとN、SとSという同極ではくっ付かないように、離は二律背反の卦です。内に矛盾を秘めている。正象の火も同様で、火が存在するには燃えなくてはならず、燃えるためには燃えるものに取り付かなくてはなりません。(根本的には、燃焼するための酸素が必要不可欠です . . . 本文を読む
・兌(沢)
全陽へと向かう手前の状態が兌です。正象は沢。光が溢れ、ポカポカとした陽気に包まれていると次第に気持ちが楽になりますが、そんな感じの時です。沢とは、水が寄り集まってできたもので、さらさらと流れる小川や渓流、生活用水路、憩いをもたらす池や噴水・オアシスなどが、その象徴です。そこでは植物が繁茂し、動物達が集まり、鳥達が歌い、人々が楽しく語り合い、同じ時を気持ちよく共有しています。学生時代、 . . . 本文を読む
・乾(天)
陽気が充実した全陽の塊が乾です。純粋な陽として活動を続ける存在のシンボルは天。現代的には、大空や宇宙でもいいでしょう。このことから、一般に「最上」「最大」「最高」「円満」「健全」「充実」「偉大」といった“めでたい”象意があります。しかし、その一方で裏の意味として、「高慢」「尊大」などが潜んでいて、上に立つものの誇り高い一面も備えています。陽はエネルギーを表していますから、乾とは . . . 本文を読む
・先天八卦と後天八卦(河図洛書)
もともと易の流れとしては、一元から始まり、陰陽二気を含有する太極、そして四象、八卦という風に複雑化し、さらにそれら八卦が折り重なって64卦、そして384爻へと発展していきます。そうして多様性を増していきますが、根源に流れる陰陽思想や相対的概念は、失われることなく常に一貫しています。
一応、陰陽(光と影、明と暗、暖と冷などの二元性)や四象(四季など、四つに分類さ . . . 本文を読む
=== はじめに ===これから掲載する八卦の記事は、2006年の3月~4月頃に書いたものです。ざっと読み返してみると、現在とは異なる考え方をしているところもあるし、逆に今の思考の芽になっているところも見られます。僕としては、自分のことを「私」と言っていたり(普段、そんな風には絶対に言わないくせに)、文体が統一されてなかったり、文意が前後で繋がってなかったり、昔の悪い癖が漂っていたり、思い込みに近 . . . 本文を読む