お久しぶりです。
今年のアカデミー賞授賞式、ベネディクトが主演男優賞ノミネートで、私は朝からツイッターかじりつきで情報集めていました。
日本では、ドライブ・マイ・カーが作品賞、監督賞、脚色賞、国際映画賞にノミネートされていることで話題でしたが、
ベネディクト主演の パワー・オブ・ザ・ドッグが、アカデミーのどこまで賞レースに食い込むかを楽しみに見ていました。
主演だけではなく、助演男優賞に2人、助演女優賞1人、監督賞、作品賞…ノミネート多数。いっぱい取れるといいなーと願いながら。
興醒めだったのは、授賞式の前に半分ほど発表されてるやつ。やっぱり式で発表してほしいよねー。
撮影賞、美術賞などでDUNEが6部門ほど制覇。DUNE強かった!
あと、話題をかっさらって行ったのが、ウィル・スミスの平手打ち事件!
tumblerがあっという間に平手打ち画像だらけになって何事?と思ってた英語音痴。
アカデミー賞は社会問題を皮肉るプレゼンターや司会者が多いから、また何か皮肉ってるの?と思ったら、マジもん平手打ちだった。
奥様お美しくて似合うので、病じゃなくてもスキンヘッドを自ら選んでるのかと思ってたんですが、つらいところを旦那さんずっと見てたのかな。
後程、男優賞受賞の時にアカデミーにもう呼ばれないかもとか、アカデミー賞、他の受賞者に迷惑をかけたと謝罪し、翌日SNSで平手打ちしたプレゼンターに謝罪文出したりしていましたが、アカデミー主催側はいかなる暴力も許されない、との見解。
言葉の暴力は?それも許さんといてほしい。
調査が始まるようですが、どうなるのでしょうか。
さて、本題。
コロナ禍で欧米の映画館が閉鎖になった2年前、その後公開が配信のみだったり、両方で公開したり、と映画環境がいろいろ変わりましたよね。
今回、作品賞を取ったCODAもappleTVのみ配信だった(らしい。知らなかった私契約してるのに…)し、パワー~もnetflixと一部の映画館公開で賞レース闘ってるので、時代は変わったなあ。
おおよそ、今までのベネさんの役どころではありえない
「男くさくて頑固おやじ」
のカウボーイ役だとのことで、数か月前にまず、見たんですよ途中まで。
弟が結婚したと知って、馬を蹴飛ばして折檻するシーンに衝撃を受けて、
いや、ありえない。カウボーイはさ、馬は家族同然だろうよ。なんてことするんだよ。役柄でもありえないー!
と、停止ボタンをぽちっと押して数か月、続きを見る気になれなかったのですが、
春分の日の3連休中に子供たちはお泊り行っちゃうし、お犬は腹痛で要観察だし、と、暇すぎて続きを見ることにしました。
この話の終着点はどこなんだろうなあ。男らしさ優位、ステレオタイプに立ち向かうお話なのかなーと映画を進めていくと、あっという間にいろいろきな臭い方向にお話しが傾いていく。
空間、余韻、表情、不協和音がセリフにはない抑圧感や、孤独感を煽り、ひとりひとりが持っている劣等感や虚勢があぶりだされてくる。
演出、カメラワーク、音楽はとても素晴らしかったと思います。
この映画の一番素晴らしいところは、
見た後に残る心のもやもやが、
自分の中にある、劣等感や守りたい大事なものについて強制的に考えさせられるところ。
多くはネタバレになるので、次の記事ぐらいで盛大にネタバレ大会したいと思いますが、
楽しい話ではないんですが、フィル一人の生き方が家族にどれだけの影響があったかラストの家族の行動に現れていて、最後まで目が離せませんでした。
そして、いろんなところに伏線があるので、伏線回収にもう一度見ようかなと思っています。
でも結構精神持ってかれるのでどうしようかなー。
劇中ピーター役のコディー君ですが、中性的、人間離れした魅力が、外見と内面のチグハグさの表現にハマり役だったのではないでしょうか。
レッドカーペットでは素晴らしいフィギュア感が…。スカイブルーのスーツが素敵すぎる。
ベネディクトと、アンドリュー・ガーフィールドの主演男優賞ノミナーツーショットも。