私の音楽 & オーディオ遍歴

お気に入りアーティストや出会った音楽、使用しているオーディオ機器を紹介します(本棚8)。

年末の第九

2010年12月23日 | コンサート
演奏:群馬交響楽団、指揮:渡邊一正、合唱:佐野第九合唱団
ソプラノ:駒井ゆり子、メゾ・ソプラノ:松浦 麗、テノール:塚田 裕之、バリトン:大久保 光哉

ベートーヴェンの交響曲第九番「合唱つき」をコンサートで聴いてきました。
レコードやCDは持っていますが、実はコンサートで聴くのは初めてなんです。

今回は高校生になった長男が合唱部繋がりで「佐野第九合唱団」の一員として参加することになり、では晴れ姿を見に行かなくてはと重い腰を上げて市民会館へ出かけたのでした。

そして感想は・・・ブラボー!
やはり生演奏はいいですねえ。
弦楽器のハーモニーが美しい。木管楽器のあのまろやかな音はオーディオ器機ではなかなか再生できません。

メリハリの効いた第一、第二楽章は言うに及ばず、第四楽章前の”箸休め”ならぬ”耳休め”的な第三楽章が特に素晴らしかった。
まろやかでふくよかでチャーミングな弦楽器の響きが余韻として耳に残りました。
確かトスカニーニが愛した楽章ですね。

クライマックスの第四楽章の合唱も声が響き渡り聴衆を魅了しました。
女性:男性の人数が2:1でちょっと男性部が押され気味だったのが玉に瑕。
演奏終了後、拍手が10分以上鳴り止みませんでした。

年末を締めくくる、素敵な演奏会でした。
長男にとっても、美しい音に包まれた貴重な体験として残ることでしょう(ちょっとうらやましい)。

ハンク・ジョーンズ

2010年12月16日 |  My Favorite Artist
私のお気に入りの渋いジャズ・ピアニスト。
スターではありませんが、名バイプレーヤーであり、晩年はスタンダード演奏流行の立役者として君臨しました。
今年の5月に亡くなっていた(享年91歳)ことを最近知り、驚いた次第です。

彼は出不精の私がコンサートに出かけて聴いた、数少ないミュージシャンの一人です。

あれは四半世紀前の学生時代。
青森県青森市のコンサートホールはガラガラでした。
ハンク・ジョーンズとレイ・ブラウンの双頭コンボの演奏でした(他のメンバーは忘れました)。
レイの堅実なベースとハンクの典雅なピアノが心地よく、印象に残りました。

その後、ハンクのレコード(CDではありません!)を何枚か買い集めました。
五所川原のジャズ・バー(というよりジャズが好きなマスターがいる居酒屋)で分けてもらったり、弘前の中古レコード店をあさったり。
スタンダード流行の先鞭を切った、グレイト・ジャズ・トリオ(ハンク+ロン・カーター+トニー・ウィリアムス)もよかったなあ。
最近、ヴィーナス・レコードでスタンダードを演奏させるCDが発売されて話題になっています(エディ・ヒギンス、ビル・ちゃーラップ他)が、私には気の抜けたビールにしか感じられません。

さて、ジャズ界でハンク・エルビン・サドのジョーンズ3兄弟は有名です。
エルビンはジョン・コルトレーンのバンドの重量級ドラマーで、私の姉の義父に当たるジョージ川口と仲良しだったそうです。
サドはトランペッター。代表作の「マグニフィセント・サド・ジョーンズ」は私の愛聴盤でした。

皆、すでに鬼籍に入りました。
1950年代のジャズ黄金期を支えたプレーヤー達のほとんどがいなくなってしまい、寂しい限りです。
あの頃のジャズからは、虐げられてきた黒人達が表現の場を与えられ「どうだ、俺の方がかっこいいだろう?」とプレイを競った熱気がピシピシ伝わってきました。

まとまらない文章になってしまいました。失礼。