私の音楽 & オーディオ遍歴

お気に入りアーティストや出会った音楽、使用しているオーディオ機器を紹介します(本棚8)。

「声楽レッスン」見学記

2013年09月20日 | ヴォーカル
 私の長女が訳あってプロの声楽家のレッスンを受けています。
 本日、初めて見学させていただきました。
 それは、人間の声の奥深さを知る貴重な体験となりました。

 途中からお邪魔した私は、まずその時に聞こえてくる歌声が長女の声とわかりませんでした。
 ふだんの歌声と全然違うのです。
 合唱部に所属している彼女が入浴中に歌の練習をしているのを毎晩のように聞かされている私の耳に馴染みのない声。

 「こんな風にイメージして声を出して」
 先生のアドバイスを受ける度に歌声が魔法のように変わっていきます。

 「そこはこう、腹直筋だけじゃなく腹斜筋も使って」
 と、先生が発声すると、服の上から下腹部の腹斜筋が動くのがわかりました。
 これには驚かされました。
 声帯から声を出していると云うより、体全体を楽器として音を響かせているのでした。

 「これが声楽というものか・・・」

 アドバイスをしても、それをすぐに実行できる生徒は少ないと先生はおっしゃいます。
 長女は不思議なほど素直に吸収して歌声が変わっていくので素質があるとのこと。
 ただ、次回のレッスンまでにコツを忘れてしまうのが玉にきず・・・(苦笑)。

追記> 2013.10.10
 長女がソロで出場予定の合唱コンクールが近づき、昨夜が最後の声楽レッスン。
 ピアノの伴奏をしてくれる方も交えて最終調整となり、再度見学させていただきました。
 今回はこちら(観客)を向いての練習です。

 まず、合唱部での歌い方と口の開き方が異なることに気づきました。
 ふつう、高音を出すときは声を大きくしてその勢いで出し切ろう、という歌い方になりがちですが、彼女は頭を動かさず、口を大きく広げるわけでもなく、高音を響かせるように発声しています。

 進歩です。

 ただ、歌っていると上半身に力が入ってきて声も硬くなり、響きが消え失せてしまうのが私にもわかりました。
 先生から「ひと息歌いきったタイミングで上半身の力を抜いてリセットして」と声が飛び、それを素直に長女が実行すると改善しました。

 的確なアドバイスに感心しきり。

 当初、親としては「歌詞を間違えないで」とか低レベルの心配をしていたのですが、会場での本番であの高音を響かせることができたらすばらしいだろうな、と期待に変わってきたのでした。
 でも緊張しやすい彼女のこと・・・練習成果を本番で6~7割発揮できれば御の字かな。


追記-2> 2013.10.21
 先週、長女が声楽ソロで出場する音楽コンクール(予選)がありました。
 残念ながら私と妻は仕事の都合で会場へ行くことができません。
 ピアノの伴奏をしてくれる方のご家族が一緒に車に乗せていってくれることになりました。
 実はピアノ伴奏者のお母さんは地元のピアノ教室の先生で、私が中学生の時に音楽の教育実習に来た方であり旧知の間柄なので安心してお任せ。
 声楽レッスンをしていただいた先生も会場に駆けつけてくれました。

 そして本番。
 声楽ソロの出場者は7人(ピアノ部門は数百人でした)、うち本戦出場は4人に絞られます。
 緊張したものの、何とか歌い切れたそうです。
 めでたく予選通過しました。

 協力していただいた方々にひたすら感謝です。
 長女もそれを十分認識し、いつになく真剣に取り組んでいました。

 さて、11月の本選にはぜひ会場で聞きたいものですが・・・時間はどうかなあ。


真打ち登場! Jeff Rowland「CONCENTRA」

2013年09月16日 | オーディオ
 我が家のオーディオシステムを再確認:

□ 音源:MacPro(CD3000枚をリッピング)
□ USBケーブル:AUDIOQUEST Diamond(5m)
□ CD/SACD-P:Esoteric SA-50
□ プリメインアンプ:Accuphase E-460
□ スピーカーケーブル:Acrolonk 7N-S1400IIIAET SCR SP EVD/1.5m
□ スピーカー:Mitsubishi 2S-305, Sonus faber ELECTA AMATOR

 このブログにお付き合いいただいている方々にはおわかりでしょうが、事のはじまりはスピーカー選びでした。
 ELECTA AMATOR の官能的な音色にしびれながらも音域の広がりに不足感を感じた頃、Mitsubishi 2S-305 の一点の曇りなく音の高低も空間の上下左右も再生する素晴らしい能力を知りました。
 車に例えれば、足を伸ばせる高級フルセダンと云った印象でしょうか。
 ネットで探したところ、ハイファイ堂さんにメインテナンス品を発見し購入するに至りました。
 しかし、唯一気になった点は「高音の硬さ」。エッジが効きすぎて、ときに耳障りなのです。
 まあ、Mitsubishi~Diatone の特徴ではありますが。

 この高音の硬さがなんとかならないものかとアンプ(E-460)をそのままにケーブルを物色しはじめ、知り合いのオーディオ通のアドバイスを受けながら上記内容となりました。
 みなそれなりに効果を感じられましたが、元々の素性は消えません(当たり前か)。

 そこで、禁断のアンプ探しの旅が始まったのです。
 E-406~E-460 と聴き繋いできましたが、Accuphase の優等生的寒色系の音と2S-305の組み合わせを崩さない限りは高音の硬さは解決しないことに気づきました。
 部屋を見渡すと、スペースの点からセパレートアンプは置けそうになく、やはりプリメインアンプがターゲット。

 いろいろ物色する中で、以前オーディオ・オフ会で聴いた「Jeff Rowland CONCENTRA」が気になり出しました。
 あの時は「豊かで柔らかい音だけど芯が通っている・・・やはり高級オーディオの世界は違うんだなあ」という印象で、オーディオに「艶」とか「色気」を感じた最初の経験でもありました。
 ただ、100万円以上という価格を聞いて自分とは縁のないものと無意識のうちに除外。





 そんなタイミングで、彼がCONCENTRAをネット・オークションに出品したことを知りました。
 良心的な価格設定でありながらもまだまだ高価であり、なかなか入札がありません。
 私は直接交渉して「お友達価格」で譲っていただきました(喜)。

 そして到着・セッティング。
 この機種、電源ボタンが存在しないことに驚かされました。
 CONCENTRAはその後CONCENTRA2が発売されましたが、初代にも前期型と後期型が存在します。前期型は「コンセントの抜き差し=on/off」なのです。オーディオ通さんによると、柔らかい中でも前期型の方がエッジが効いているとの評価でした。

 E-460 と入れ替えての音の変化は・・・うん、全体的に硬さが和らいで、それでいて充実した音。
 2S-305も嬉しそうに朗々と音を奏でています。
 高音の硬さも残りはするけど、この辺が妥協点なのかなあ。
 あとはUSBケーブルのエージングを待ちますか・・・。

 それ以来、音域が高低に伸びたメリハリのきいた楽曲は2S-305で、ヴォーカルや弦の音色を聴きたい時はELECTA AMATOR と自然にスピーカーを使い分けるようになったのでした。