私の音楽 & オーディオ遍歴

お気に入りアーティストや出会った音楽、使用しているオーディオ機器を紹介します(本棚8)。

「FUNKY MONKEY BABYS」

2010年04月20日 | 一曲・一枚との出会い
2009年大晦日のNHK紅白歌合戦で聴いた「ヒーロー」の歌詞が気に入り、その後発売されたベスト盤を購入しました。
特に「満員電車のバンザイはギブアップじゃない冤罪対策」というところが笑えます。

さて、CDを聴いてみて・・・「疾走する青春」というイメージですね。
ラップを爽やか系ユーロビートに乗せたような楽曲ですが、リズムが似ているので皆同じ曲に聞こえてしまう。
う~ん、中年のおじさんである私にはテンポが速過ぎる(苦笑)。

歌詞は「青春を応援」するような内容が多いかな。
悩める今の自分を前向きに解決しよう、
友人、恋人、家族の絆を、ふるさとを大切にしよう・・・
こういう歌詞が出てくると云うことは、現実は反対なのでしょう。

一回聴いたら子ども達(中高生)にプレゼントすることになりそうです(笑)。

現代の歌姫たちの競演

2010年04月19日 | ヴォーカル
最近、NHK-BSで「ワールド・プレミアム・ライブスペシャル~歌姫たちの競演~」というタイトルでライブを放映していました。
ラインナップは豪華そのもの!
比較的今まで馴染みがなかったアーティストをセレクトして観てみました。

■ ビヨンセ
 お笑い芸人の物まねで市民権を得た感がありますが・・・「ディスティニー・チャイルド」で世界に認められた実力派シンガーです。
 第一印象は「躍動する肉体美」。
 痩せてお尻が小さいことを美とする現代のファッションモデルとは一線を画す、ふくよかで逞しささえも感じさせるボディ。
 バックダンサーもコーラスもみんな同じ傾向の女性達で迫力満点でした。
 
 以前トルコで観たベリーダンス(お腹とお尻を細かく激しく動かすオリエンタルダンス)を思い出しました。
 その時の通訳の女性は「ベリーダンスはふくよかな体でないとダメ」と解説してくれました。
 確かに、ガリガリの体では雰囲気が変わってしまいそう。
 ライブの途中、ディスティニー・チャイルド時代のメンバーも駆けつけましたが、その二人はスレンダーな美女で、なぜか違和感を感じました(苦笑)。

 肝心の歌は・・・残念ながらあまり記憶に残っていません。

■ ノラ・ジョーンズ
 彼女は若くしてグラミー賞の常連です。
 初めて聴いたのは5年くらい前かな。
 良質のアメリカンポップスの底辺を支えるボーカリストで、カントリー・ブルース・ジャズなど、いろんな要素がフュージョンされています。
 とはいっても、一番の魅力はその声。
 ちょっとハスキーな声で包み込むように歌います。決して声を張り上げたりしません。
 なんだか、聴いているとこころが落ち着いてくるんですよね。
 アン・サリーとともに最近出会った中ではお気に入りのヴォーカリストで、車のカーステレオではレギュラーCDの一員です。
 ただ、今回のニューアルバム「Fall」は今まで以上に地味(滋味?)になった印象もなきにしもあらず(苦笑)。
 1970年代のおとなしいポップスの雰囲気を感じました。
 
■ ビョーク
 アイスランド出身のアーティスト。
 予備知識なしでライブを観ました。
 ビヨンセのようなゴージャスなショーではなく、ノラのような語りかけるライブでもなく・・・エスニック系の不思議な音空間を感じました。カリスマ性もありそう。
 カラフルにペインティングしたホーン・セクションを前面に出し、ビョーク自身も同じ色に染まっています。
 歌い方はどちらかというか内省的で地味。ダンスと云うより、せわしなく動き回りながら歌うのです。
 万人受けするのではなく、一部に熱狂的なファンがいるタイプですね。

■ サラ・ブライトマン
 「Time to say good-bye」でブレイクした、クラシックとポピュラーの世界を股にかけるスーパーボーカリストです。
 「歌姫」という言葉がこれほど似合うアーティストも珍しい。女神ルックで登場しましたが、全然嫌みを感じませんでした。
 とにかく声が美しく、あの囁くようなソプラノを聴いた日には・・・世の男は虜になってしまうでしょう。
 彼女の声には「歌を聴く喜び」「歌の魔力」の原点があるような気がしました。
 彼女の生まれは1960年。私より3歳も上であることを知ってさらに驚きました。


「ワールド・プレミアム・ライブスペシャル~歌姫たちの競演~」

第1夜:ビヨンセ
第2夜:ノラ・ジョーンズ&アリソン・クラウス
第3夜:マドンナ
第4夜:ジャネット・ジャクソン
第5夜:ビョーク
第6夜:マライア・キャリー
第7夜:ホイットニー・ヒューストン&ダイアナ・ロス
第8夜:サラ・ブライトマンPart1
第9夜:サラ・ブライトマンPart2

・・・素晴らしかったので、再放送するかもしれません。

「22'50"」

2010年04月18日 | ポピュラー
 わかるヒトにはわかりますよね。
 小田和正プロデュース「クリスマスの約束ー2009ー」で歌われた曲です。

 今の時代に歌を生業(なりわい)として生きるアーティスト達に小田さんが声をかけて、「みんなの歌をみんなで歌いたい」という夢を叶えた瞬間でした。一気にメドレーで歌いきる、その時間が「22分50秒」、すなわち曲のタイトルです。

 古くは財津和夫(チューリップ)の「青春の影」、山本潤子(ハイ・ファイ・セット)の「翼をください」から始まって、若手はいきものがかりまで。
 30年以上の開きがある楽曲が一堂に会しても違和感がありません。
 この30年間、J-POPが歌ってきたことは「変わらない想い」だったんだなあ、としみじみ思いました。
 集まったアーティストも老若男女(苦笑)ですが、みな一体となってとても良い表情で歌っていました。

 「歌うことの喜び」をアーティスト全員が感じ、表現していました。
 ふだんは人に歌を聴かせる立場ですが、人の声を聴き、たくさんの声に包まれる喜び。

 カメラは発案からリハーサル、本番に至るまでを追っています。
 当初、小田さんのアイディアをアーティスト他スタッフも理解できず、軋轢を生み、何度も頓挫の危険にさらされましたが・・・完成にこぎ着けたのは小田さんの想いがそれだけ強かったのでしょう。

 本番を終えて初めて小田さんの真意がみんなに伝わりました。

 彼も還暦を過ぎて自分の音楽生活のまとめに入っています。
 学生時代からオフコースの音楽を聴き続けた私には寂しい面も無きにしもあらずですが・・・大人の仕事ですね。


<歌われた曲>

「この日のこと」
「TRUE LOVE」 藤井 フミヤ
「今夜だけきっと」 STARDUST REVUE
「ロマンスの神様」 広瀬 香美
「明日がくるなら」 JUJU
「明日、春が来たら」 松 たか子
「友達の詩」 中村 中
「LaLaLa」 佐藤 竹善
「恋におちたら」 Crystal Kay
「Story」 AI
「夢で逢えたら」 鈴木 雅之
「ハナミズキ」 一青 窈
「翼をください」 山本 潤子
「HOME」 清水 翔太
「YES-YES-YES」 小田 和正
「LIFE」 キマグレン
「虹」 AquaTimez
「全力少年」 スキマスイッチ
「Jupiter」 平原 綾香
「涙そうそう」 夏川 りみ
「青春の影」 財津 和夫
「帰りたくなったよ」 いきものがかり


「朝崎郁恵」

2010年04月15日 | ヴォーカル
 NHK-BSで「新日本風土記」という番組を見たとき、そのテーマ音楽に惹かれました。
 里山の田んぼに向かう百姓夫婦の後ろ姿・・・その背景に流れる歌声。
 「ハッ」としました。体を何かが突き抜けたよう。
 なんと言っているのか歌詞は聞き取れません(方言なのでしょう)が、まぎれもなく日本の歌。
 裏声を多用した、荒削りで力強く、そして哀しい歌声。
 民謡のようにも、古老の昔語りにも、子守歌にも聞こえます。

 そして、私の目には涙が溢れていることに気づきました。
 「悲しいから泣く」のではありません。
 体から沸き上がる感情が抑えられず、止めどなく涙が流れるのです。

 こんな経験、今まであったでしょうか?

 調べてみると、その声の主は朝崎郁恵さんであることがわかりました。
 私のお気に入りのピアニスト、ウォン・ウィン・ツァンさんも尊敬してやまない唄者(ボーカリスト)。
 元ちとせで知られるようになった奄美島唄の第一人者だそうです。
 1935年生まれですから、御年75歳になります。

 手に入るCDをまとめ買いして、その声に浸りました。
 車のCDプレーヤーで聴いていると、涙で前が見えなくなり困りました。

 彼女の声は日本人のDNAに刻まれている琴線にすうっと触れてきます。
 上手いとか下手とかのレベルではありません。
 祖先の魂の声が時空を超え、口寄せの如く朝崎さんを通じて聞こえてきたような気がしました。

 「生きることはつらく哀しい、でも生きることは楽しい、命をつなぐことは喜びに満ちあふれている・・・日本人はこうして暮らしてきたんだよ」