イ(インタビュアー)し(四郎丸)チェ(小林安奈)
イ 今年四月に初めてペアでレースに出たこのお2人にお話しを伺います!
し こんにちは。2年クルーの四郎丸幸海です!
チェ 同じく2年でスキッパーをしている小林安奈です!
イ では早速ですが、インタビューに入ります。今回春の女子レースに出るにあたってどんな気持ちでしたか?
し まずは同期2人で出れるっていうのは楽しみでしたね
チェ ほんと?
し まじまじ。今迄、スキッパーが上級生だったので、頼ってる部分が多かったので、自分がクルーの役目をちゃんと果たさないと完走できないと思い、座学などを前よりやりました。チェリーはどうなの?
チェ 私はとにかくスキッパーになってから日が浅いのと、当時滑りしかまともに出来てなかったので、とにかく不安が勝ってましたねー。マーク練習とかも上と下見える距離ぐらいしか練習できてなかったし、スタートもラインをまず切れたことがなかったし、ほとんどいつもポートスタートで、これで自信をもってレースに出れるわけがないじゃないですか
し だよねー私もスタートが1番怖かった
イ 周りの人の反応はどうでしたか?
し 無理に出なくてもいいよ的な雰囲気だったんですが、うちらはやっぱり出たくて、心配されてる感はありましたね。「こいつら事故起こさないかなって」
チェ 確かに。まあそれだけ私たち2人で乗ってるとき周りが見れてなくて危ない時があったり、艇数が多い中で滑ったことがなかったりしたので当然だと思います。
イ レース当日はどんな感じでしたか?
し まず、朝起きたらマストがうなってて、「これはやばいな」と感じました。前日から予報もやばくて、出るか出ないかは朝決めることになっていて、、
イ で実際強かったんですよね?確か平均8,9m/sだったんですよね?
チェ そうでしたね。それでもとりあえずハーバーに行き、出艇準備は終えたのですが、帆立の調子が悪いのと、風が強いのもあって、小岩井さんがレスキューに乗らないとおっしゃったので、もうレースには出ないよねっていう雰囲気でしたね。自分たちは解装をしようかとなっている時、他の大学はもうスロープに船を持って行って、メイン上げるところでした、、、そのときの心情は、出たい気持ちもあるけど、出るのも怖いという感じで、、
し 出たいけど、この風で2人で乗ったこともないし、他大に迷惑かけたらと思うと、「でます!」とは言えなかったよね、
チェ でもそんな時、のりさんが「えっ出るでしょ、準備しなくてもいいの?」と言ったのを聞いて、そうか出ていいんだとなんだかすっきりしました。のりさんナイス!もう470は出艇してて、スナイプと一緒に出たんですけど、出る直前関根さんに「レース海面まで行って考えよう、安全第一で」的なことを言われ、「ハイ」とは言いましたけど、内心「いやもう出るでしょ」って感じでした(笑)
イ 出艇してみてどうでしたか?
し 滑りながら海面まで行ったんですけど、帆立が全然来なくて、また走んなくなったのかと思いました。でも予告が結構ギリギリだったから、時間やばくなったら帆立無視していこうと話してました。(笑)
チェ どうやら遅かった原因は浅見さんが着替えるのが遅かったとあとで聞いて、あの時の帆立がいなかった時の不安を返してほしいなと思いましたね(笑)
し 海面まで滑ったんですけど、波とうねりがすごくて、チェリーのところまで吹っ飛ばされたりして、これは今日は踏ん張らないとやばいなーと思いました。
チェ 私はスキッパーになって初めてレース用(レース予備)のセールを使って、そのバリバリ感が嬉しかったです。
イ レースはどんな感じでしたか?
し 1レース目はまずスタート前に船がうじゃうじゃいるのが怖くて終始周りをガン見でしたね。この後スタートするってやっべって感じでした。
チェ スタートは上側から空いてるスペースを探していたのですが、とうとう見つからず、下からポートスタートでしたね。
し スタボで切った上側の船の後ろを通って行ったんですけど、半分くらいに「スタボ」って叫ばれましたね(笑)「おーレースだな」って実感しました。
チェ クローズを滑ってるとき風がやばいと感じる以外は終始何も感じてなかったですね。風がやばすぎて必死だったからだと思います。お蔭で、レース中でしたが、その時は練習を思い出しました。
し 上マークいってリーチングはスピン上げられないなと思い、サイド回ってからスピン上げたんですけど、ローリングしてて必死にバランスとってましたね。ですが、1回ジャイブしたあと切り上がって沈してしまいました。
チェ 沈するまでは「沈しないように、絶対沈だけは」と考えてたので、序盤で沈したとき、逆に吹っ切れてそのあとは動きが大胆になったと思います(笑)実際沈起こしが上手い二人だったので、ほぼ最短時間で沈を起こせたので、良かったです。
し 今回コースは二人で引いてたんですけど、やっぱり同じ艇団で1個前を走る艇よりはいいタイミングでタックしたいという思いで、チェリーに「どう?」って聞いてました。ですが、実際にタックのタイミングの前に滑りの時点で私たちの艇が下ってて距離離されてんなって感じでした。
チェ そこが私の反省でもあって、下りすぎてしまうことが多かったです。
し いや私のジブの問題もあると思う。で、次に2上なんですけど、私は沈したからスピンはりたくなかったんですけど、チェリーは「沈もしちゃったし、もう1回沈しても大差ないよ」って感じで、確かにそうだなと思い、はりました。
チェ 実際下に向かうとき、2人とももう恐れが何もなかったので、緊張しすぎないでランニングできたと思います。沈もしませんでしたしね(笑)
し 最後流し込みでフィニッシュ艇が見えた時はめちゃめちゃうれしかったです。順位は低すぎるんですけど、完走出来そうなことが嬉しくて、シングルとったみたいな喜び方を二人でしてましたね(笑)
チェ で、ここからが問題なんですけど、完走できたことを帆立に乗ってる先輩に自慢しようとしたのですが、どうやら私たち、4507に乗りながら4841のスピンでランニングしてたらしく、クルーも気づいてなかったという大事件がありましたね(笑)まあお咎めはなかったので良かったですが。
し クルーとして気づかなかったのは恥ずかしいなと思いました。まさか、そんなミスしてるなんて、、、慌ててスピンを付け替えました。帆立に予備のスピンを積んでてくれた先輩には感謝です。
イ 2レース目はどうでしたか?
チェ まずはスタートについて、数分前からラインに並んでたのですが、スタートの時に加速が出来なくて、死にました。
し そしたらゼネリコの音響がなって、「助かったー」と思いました。
チェ 次のスタートの時、早稲田とどこかに挟まれスペースがなさ過ぎて、もう1分半前くらいなのに、ライン切って、アウターのところまで行って入りなおしたんですよね。今思えば、ブラックではなかったですが、UFDになるとこでした(笑)
し あの時は本当に艇間がどちらも10cmくらいしかなくて、事故るんじゃないかって焦りました。入りなおそうと思って上に向かってた時、中央大学の下が空いてて、「これは入れるんじゃないか?ってかここしかないぞ」って感じで40秒くらい前に入りました。
チェ で、その時もうすでに位置が低かったので、30秒くらい前から間に入りながらそのまま加速して、ロケットスタートでしたね。結果的には凄くいいスタートで上の中央よりジャストで切れたので良かったです。あの時UFDを恐れなかった自分を褒めたいですね。なんかもう団体戦でもないので、いっちゃえ感がありました(笑)
し スタートしたら中央が後ろにいて、よっしゃと思ったんですけど、あっという間に抜かされましたね。自分たちよりも下にいた船が上にいたりして、結局立教の艇を追いかけてました。立教がタックする前よりも前にタックしてを心掛けてました。
チェ 上マーク後普通にスピンははらずにリーチングしてたんですけど、その時から異変はあったんですよ、、ラダーがとにかく重くて、強風のせいもあっていつもみたいにラダーが上がってきちゃったのかなぐらいにしか思ってませんでした。ですが、全然舵がきかなくて、2マーク目に向かいたいのと、目の前の漁船を避けたいのに避けられなくて、なんかいくらなんでもこれはおかしいぞと思ったとき、、、
し 船が突然一回転したんです。私はトラッピーズにも出てたので、思わずチェリーに「何してんの!!」って怒鳴ってしまいました(笑)ごめん、、、
チェ その時後ろを見たら、ラダーが見えなくて、ラダーごとどっか行っちゃったのかと思いました。実際にはラダーを固定する部分が壊れて、ラダーがシート一本で宙ぶらりんの状態だったんです。
し チェリーにラダーが壊れたといわれた時は、漁船もすぐ近くにいて、漁船の人に壊れたから避けてって叫びました。そしたら前進してくれて、なんとか衝突は免れました。そもそもレース海面くんなよと思いましたけどね(そんな決まりはないけど)急いで学連のレスキューを呼んで、ほたて緊急召喚でハーバーバックしました。
チェ スタートが良く、1上までは後ろに何艇もいて、1レース目より良かったので、このままいくぞ!って感じだったこともあり、リタイアとなってしまい、とても悔しかったです。
し この日は2レース目の時点で平均9m/sぐらいで、このレースで終わりだなという感じだったので、さらに悔しかったですね。翌日はさらに強風予想で、明らかにレースが無さげだったので、2レース目を完走さえしていれば、レースをすべてこなせただろうなと思うと、、
い 悔しい思いもされたようでしたが、レースを振り返ってどうでしたか?
し まず、ヨット歴1年のペアで出れたのは、とてもうれしかったですね。
チェ 去年の秋女から、今度の春女はゆきみちゃんと2人で絶対に出たいねと話していたので、スキッパー練習を去年の秋から始めたり、準備をしてきたので、結果のまえに出れてよかったです。今回この風でも出ようと思えたのは、去年秋女で4年生の山口さんと強風のなかレースに出たおかげだなと思います。本当に山口さんに感謝です。実は、会ったことがほとんどない先輩とレースに出るといわれたときは、「マジか」と思いましたが、あの時レースに出れて本当に良かったです。このことを提案してくれた寺島さんも本当にありがとうございます。
し わたしも葉山で1回もレースに出たことが無かったら、今回出れてなかったと思います。ゆめのさん、寺島さんに感謝です。
チェ それと、当日冷や冷やしながらレスキューに乗ってくれた先輩たちもほんとうにありがとうございました。ずっと07についてきてくれてて、沈した時も近くにいて安心しました。
し きっといつ呼ばれるかとドキドキしながら、無線を聞いていた思います(笑)ほんとにありがとうございます。
チェ そして、一緒に出てくれたゆきみちゃん!本当にありがとう。急にタックかえったり、ジャイブしてもすぐにブームを避けて対処してくれたりして私がどんなに失敗してもそれに付き合ってくれたおかげで、こんな強風でも心強かったです。入部したときから女子2人で一緒で最近はお互いに考えてることもわかるほどの仲になったゆきみちゃんだから出たいって思えました(恥)
し いや~照れますね(笑)私こそ、チェリーには感謝でいっぱいです。クルーとしてまだまだ未熟な私を乗っけて、怖かったことも多いと思います。他のクルーの先輩よりウェイトも技術も知識もないしね。だけど、スキッパー練習を始めてからぐんぐん上手くなっていくチェリーとだから今回出ることができたと思う。私も置いて行かれないように頑張るから、秋もまた出ようね!いや、絶対でるから(笑)
イ お二人の仲の良さがうかがえましたね(笑)それでは、今年の秋女の目標を教えて下さい。
し まず、今回春女の目標はアクシデントを起こさず完走することだったのですが、人為的なアクシデント起こさなかったので、おまけで達成できたということにします(笑)。次は今後次第ですが、「総合順位半分以上、横文字を叩かない!!」を目標にして励んでいきます。今回はスタートを切るのに精いっぱいだったため、出れた方向にいる艇についていき、コースも他艇だよりで引いていて、有利な海面などを見れていませんでした。なので、次のレースではコースを引けるようになりたいなと思っています。
チェ そうですね、私も上、サイド、下のコースを回ることに精一杯だったので、もっとメイントリムを調整しながら滑り、スタートやコースを狙いたいと思います。艇団の中で、より優位なポジションをとれるようになりたいです。
イ 最後に一言どうぞ!!
し 私の成長曲線は対数関数ではなく、指数関数だと信じて練習していきます!まだまだのびるぞ!(笑)
チェ ラダーヘッドはもうこわしません(n回目)!(私のせいじゃないと思うけど(笑))
イ 本日はありがとうございました!貴重なお話が聞けて良かったです。
し こちらこそありがとうございました!だいぶ長くなってしまいましたね
チェ 春女から随分と時間がたってしまったのにありがとうございました!また秋にお会いしましょう!
インタビュー形式のブログいかがでしたか?読みづらかったですよね(笑)私たちも大変でした。楽しんで頂けてたら幸いです。忘れてましたが以下レース結果です(笑)短すぎて今でも暗記してます
17-RET (17/22)
肌が黒い方四郎丸それよりは焼けてないほう小林