居間塵(imagine)

居間塵、と書いて、イマジン。その日その時、流れゆく時の川から、思いつくままに掬いあげる。絵図とポエムの棚

2012-03-07 22:26:37 | ポエム

何かの欲望とか意欲とかが
現れてくる気分が
ソットぼくの部屋のドア-のかげで
たたずんでいるように思ったので
何かのとは何かと
整頓してあたりを片づけていたら
ごく小さなシッポのついている
動くイラストがちらっと見えた
そんなものは夢の中にしか現れない
きのうの午後の食後のお茶を飲んでいるときに
舌の先にくっついて
ぼくの許可も得ないで
いっさんにノドの奥をとおり
それからハナとミミをとおり
言語屋さんが開店している頭のなかへ
入り込んだ事を思い出した

ぼくの好みの表情をした
そのちいさなシッポのついた
イキモノのような動くイラストは
言語屋さんでなにか購入しているのだが
コトバがちがうので
店員さんとの意志が疎通しないので
シッポばかりをふっている始末だ

その間はぼくの頭のなかは
混乱状態で茫然自失だ

ぼくはその動くイラストのシッポをつかまえて
ぼくのそとへ引っ張り出さないと
言語屋さんが倒壊してその下敷きになりかねないのだ

もうすこしでシッポに手がとどきそうだが

 

 

 

 


2012-03-07 13:25:36 | ポエム



春呼び鳥
頭に
火が二つとは
燃えている帽子を
かむっているのか

おだやかな
春の林で
美声を挙げる
あまりのうつくしさに
木々が燃えるのか

頭がカッカしてきて
ホ―ホケキョで
耐え忍んでいるのか

あたまに火を載せた鳥よ
おまえは
いわずとしれた
曲芸師


道を行く

2012-03-07 02:05:24 | ポエム

道を行く

長きにわたって
曲がりくねった
あるきにくい
一っ本道
もうなれてしまって
なんともないわ
このつぎ何処で曲がるのか
眼にはっきりと見えている
おおきな川の縁の道を
流れに沿っていくだけだ

やがて流れは海へでる
荒海か凪海か
白い太陽が浮かぶ波間に
うきしずみする西洋の壁画の人物
沢山盛った果物の類
葡萄酒のグラスの中身は
海の水

それらを見棄てて
海辺の道を
風に潮に魚族の香り
漂う中を
ひたすらにゆく

波打ち際に
残る足跡
暫し
留まり

波は
新しい足跡を
幾度も待つ