対称性
ゆっくりと天から煌めく
雷光があったら
煌めく線形のはしばしは
淡彩画のように暈かされるだろう
ギザギザがなくなり
単純な棒みたいになって
美しくない
雷光はすばやくて
ギザギザのあるほうが
美しいだろう
虹はどうだろう
あれは淡彩画に似て
かすれているほうが
美しいだろう
七色がきっちりと
夫々自分の色彩を主張すると
虹は悪魔の形相になって
みはなされるだろう
鮮明と不鮮明が
美しさで一致する
プラスマイナスで
けっしてゼロにならないもの
対称性
ゆっくりと天から煌めく
雷光があったら
煌めく線形のはしばしは
淡彩画のように暈かされるだろう
ギザギザがなくなり
単純な棒みたいになって
美しくない
雷光はすばやくて
ギザギザのあるほうが
美しいだろう
虹はどうだろう
あれは淡彩画に似て
かすれているほうが
美しいだろう
七色がきっちりと
夫々自分の色彩を主張すると
虹は悪魔の形相になって
みはなされるだろう
鮮明と不鮮明が
美しさで一致する
プラスマイナスで
けっしてゼロにならないもの
夢のあと
つわものどもでなかっても
夢のあとは儚いけれど
そうとばかりにおわるものでもない
へんな暗がりの街で
夢がテーマーでなくて
そこに築かれた
まぼろし風の現実があるからだ
美醜こもごも
それは存在する
おおきな自分の思いや
すてさるべき自分の膨らみ
どうしてもこだわる
どうしてもきえない
どうしてもふっかつ
どうしてもがつづき
そんなこといっていても
いつかふっとわすれる夢は
ほんとうの夢ではないよ
しんだひとのいったことば
しんだひとがいったことばを
いきのこったひとがきいても
そのことばをそのいみを
読書のように
受験勉強のように
花実はなさないで
オサナゴの頭をなでるように
いつくしみ可愛がりしないと
しんだひとのいったことばは
いきているひとにのりうつって
ともにいきていくことはできない
いくら手足をふったとて
からくり人形のような
タマシイのない
形だけのことばになってしまう
本棚にかざった本のように
開かない頁の堆積
前後の頁もなく
視覚的な嵩張りにしかない
意味不明の物体だ
しんだひとのいったことばを
あまり沢山受け取ってしまわずに
自分で引き継げるだけを
そっとうけとることを
みにつけないと