居間塵(imagine)

居間塵、と書いて、イマジン。その日その時、流れゆく時の川から、思いつくままに掬いあげる。絵図とポエムの棚

対称性

2012-03-22 23:56:23 | ポエム

対称性

 

ゆっくりと天から煌めく
雷光があったら
煌めく線形のはしばしは
淡彩画のように暈かされるだろう
ギザギザがなくなり
単純な棒みたいになって
美しくない
雷光はすばやくて
ギザギザのあるほうが
美しいだろう

虹はどうだろう
あれは淡彩画に似て
かすれているほうが
美しいだろう
七色がきっちりと
夫々自分の色彩を主張すると
虹は悪魔の形相になって
みはなされるだろう

鮮明と不鮮明が
美しさで一致する

プラスマイナスで
けっしてゼロにならないもの

 

 

 

 

 

 


夢のあと

2012-03-22 13:15:00 | ポエム

夢のあと

 

つわものどもでなかっても
夢のあとは儚いけれど
そうとばかりにおわるものでもない

へんな暗がりの街で
夢がテーマーでなくて
そこに築かれた
まぼろし風の現実があるからだ

美醜こもごも
それは存在する
おおきな自分の思いや
すてさるべき自分の膨らみ

どうしてもこだわる
どうしてもきえない
どうしてもふっかつ
どうしてもがつづき

そんなこといっていても
いつかふっとわすれる夢は
ほんとうの夢ではないよ

 


しんだひとのいったことば

2012-03-22 00:34:15 | ポエム

しんだひとのいったことば

 

しんだひとがいったことばを
いきのこったひとがきいても
そのことばをそのいみを
読書のように
受験勉強のように
花実はなさないで
オサナゴの頭をなでるように
いつくしみ可愛がりしないと
しんだひとのいったことばは
いきているひとにのりうつって
ともにいきていくことはできない

いくら手足をふったとて
からくり人形のような
タマシイのない
形だけのことばになってしまう

本棚にかざった本のように
開かない頁の堆積
前後の頁もなく
視覚的な嵩張りにしかない
意味不明の物体だ

しんだひとのいったことばを
あまり沢山受け取ってしまわずに
自分で引き継げるだけを
そっとうけとることを
みにつけないと