居間塵(imagine)

居間塵、と書いて、イマジン。その日その時、流れゆく時の川から、思いつくままに掬いあげる。絵図とポエムの棚

消せない消しゴム

2012-03-12 17:14:56 | ポエム

消せない消しゴム

白紙に
 消せない消しゴム
と書いたら
消しゴムで幾ら消そうとしても
消せなかった
 
消せる消しゴム
と書いたら
消しゴムで直ぐ消せた

何故だろうと考えた
消せない消しゴム
と書いたときに
特別な事はなかったのに

どうしてだろうと考えても
消せないのは消せなかった

それから
消せない消しゴムは
使っていない

ただし
どれが消せない消しゴムなのか
区別がつかない

使ってみて
はじめてわかるのだが

 


赤い鳥

2012-03-12 16:31:54 | ポエム

赤い鳥

鳥たちが
美しい聲で鳴いている
その森の在りかは知っていた
鳥語を勉強して
鳥と話せるようになったぼくは
春になったある日
その森を訪れた

すると
懸命に巣を掃除している黄色い鳥がいた
その黄色い鳥は昔の友達だった
良く気張っているねというと
 さっき青い鳥が飛び立っていってしまって寂しいんだ
 あなたが赤い鳥になったら帰ってくるよ
 そういって飛んで行ってしまったんだ
そういって聲もださずに鳴いている

これはもう鳥ではないと
ぼくはおもった
 
ちょっとまってろよ
といってぼくは街にかえった
ペンキ屋さんで赤いペンキを買って
黄色い鳥のところへもどった

 赤い鳥にしてやるから
 
しずかにしてうごくなよ

そういって丁寧に黄色い鳥に
赤ペンキを塗って赤い鳥にしてやった

ところがペンキが乾くと
羽と羽がくっついて飛べなくなってしまった

これは大変だ
ぼくはシンナ-を買ってきた

結局ぼくはその鳥を
もとの黄色い鳥にしかできなかった

そのうちきっと赤い鳥になれるよ
ぼくはくちにださずにそういった

静かな森で鳥たちが鳴いていた


2012-03-12 13:42:34 | ポエム

 

もう直ぐ
14階建のマンションが
ぼくの部屋から
空をうばい
マンションの住人たちに
分配される

空ばかり見ている人間ではなかったから
そのことがしらされても
・・・・・であったが
この・・・・・は
鬱陶しいなと思い始めたが
空は身を乗り出せば
見えない事はないから
御時世というおおきな流れに
さからってもおぼれるだけだろう

空のために
水死体にならないで
窓から身を乗り出すトレ-二ングに
力を注ぐべきだろう

ガラガラという音を
毎日たてて寒空をみるために
窓を開け
空をみている
首がだるくなるほどに

一応
空にサラバといいながら

 

 

 

 

 

 


工事中

2012-03-12 11:37:26 | ポエム

工事中

警備マンが
赤い電飾棒をふって
歩行者や車の安全通行を
保全している

 
今朝の僕の脳内工事にも
一瞬の休憩もなく
はたらいている

超音速か光速か
どちらもエレクトリックで
ニュ-ロンとニュ-ロンの間隙に
架橋する工事は
素早いので
物にふれる瞬間は
あっという間の工事で
確実である

一体これらの仕組みは
ゴッドがくれたものなのか
それとも
ネイチャ-の奥底に
まるでマグマのようにドロドロと
存在しているのか

どちらにしても
この素敵な装置は
命であり命取りでもあるという
裏腹な性質をあわせもっているらしい

警備マンが
ちょっとでもうろついて
現場をはなれたら
・・・・・だ