夢見
いろんなことを
いろんなことばで
いろんなイントネ-ショオンで
話をしたり
唄をうたったり
感情の喜怒哀楽をリズミカルに
やってのける
そのひとは
白砂が敷き詰められた
演出された一隅の
すこやかな飾りの部屋で
ポット上気していた
近くの葭原で葦切りが
しきりに鳴く
湿り気のある風に
こころをなげだして
そのひとは
かすかにほほえんだ
すると空気がしずかにゆれて
ある夜のなかの白っぽい昼間の光景は
痕跡を残さずにきえた
夢いきれでむんむんする
これはきえたとおもっていても
ひとりだちするきえない夢だ