カーバッテリーの充電器を購入しました。それを使用した記録です。記録を残しておかないと、案外忘れてしまうもので、私の備忘録です。
病気をしていたこともあってエンジンをかけないでいたトラクターのバッテリーが弱ってしまいまして、ガソリンスタンドで充電してもらいました。
ガソリンスタンドでの充電後の1回目は順調にセルが回って始動出来たので、大丈夫だと思っていたのですが、約1か月後に再びエンジンをかけようとしたところ、セルが弱くしか回らずエンジンがかかりません。マイナスのコードは外して保管してあったのですが、それでもダメでした。
それで、以前から興味のあった充電器をポチっとしてしまいました。
機種はメルテックSCP-1200。パルス充電ができて、手頃なお値段でした。
そのすぐ後、軽トラックのバッテリーが上がっていることも発覚しました。こちらは全くセルが回らない状態でした。
充電器が届いたので、まずトラクターのバッテリーから充電。バッテリーは95D31R。ディーゼルエンジンのトラクター用なので、大きめです。20Kgくらいあります。韓国G&Yu製のバッテリーです。たぶん10年くらいは使っています。家庭菜園で使う程度なので、使用頻度は低いのですが、それにしてももう寿命だろうと思っています。
最初の充電は全自動で行いました。全自動で順調に充電しているようだったので、一晩充電を続けました。SCP-1200はフル充電後は自動で維持充電に切り替わります。したがって電源に付けっぱなしで問題ありません。翌朝確認したところ充電器の表示がフル充電を意味する「FUL」になっていたので、期待してセルを回してみましたが、セルはやっと回っている状態でエンジンはかかりませんでした。
SCP-1200にはパルス充電機能があります。パルス充電は「劣化しているバッテリーを修復して、バッテリーの寿命を延ばす機能」らしいです。充電の初めにパルス充電を選択すると、初めの1時間パルス充電をして、その後自動運転に移行するようです。このパルス充電をしたところ、パルス充電の後、通常充電に入ったところですぐに「FUL」が表示されて、充電が完了してしまいました。電圧は12.4Vくらいまで上がっているようです。通常充電の時間は30分以下でしたから、追加の充電はほとんどされていない感じです。念のためこのパルス充電をあと2回繰り返してからセルを回してみましたが、セルは弱く回るだけで、エンジンの始動はできませんでした。バッテリーがかなり劣化してしまっていて、性能が極端に低下していると判断して、あきらめました。
次に軽トラック。軽トラックのバッテリーは40B19L。古い軽自動車用として一般的な大きさです。付いているバッテリーは、日本のメーカーがタイの工場で生産させたものだったと思います。このバッテリーも10年以上使っています。この軽トラックも使用頻度が相当低いので、年数だけで寿命を判断するのは難しいです。皆さんはどう判断しているのでしょうかね。車検の時に「劣化しているから交換した方がいいですよ」と言われはじめてから、このバッテリーは少なくとも5年以上使っていました。むずかしいですね。
ということで、まず全自動充電をしてみました。しかしスタート直後の診断の段階であっけなくエラーコード「F01」を表示して停止。エラーコード「F01」の意味は「バッテリー不良(充電しても電圧を維持できないバッテリー)の可能性があります」だそうです。それでも、もしやと思い、こちらのバッテリーにもパルス充電を試みました。パルス充電を選択すると1時間はパルス充電をしてくれますが、その後の診断でやはり「F01」が表示され終了します。こちらも諦めきれずにあと2回パルス充電をしましたが、同じように「F01」で停止になりました。エラーコード「F01」は「バッテリーが劣化しているのであきらめなさい」という意味なのでしょうかね。
トラクターのバッテリーが「F01」にならなかったのは、なんでなのだろうと考えるのですが、「エラーが出るほどには劣化していなかったものの、もうディーゼルエンジンを始動するほどの能力は残っていなかった」ということなのだろうと思います。ちなみにこのトラクターの弱ったバッテリーでも軽トラックを始動させることはできました。
ここまででわかったことを整理しておきます。この充電器は、充分に劣化したバッテリーだとエラーコード「F01」で全く充電できません。また「F01」が出るほどでなくても、かなり劣化が進んでいるバッテリーの場合、通常充電は行われて「FUL」が表示され正常に終了しますが、性能が大幅に低下してしまっているバッテリー自体の修復まではできないので、セルを強く回すことができないという症状になります。
以上が、メルテックSCP-1200を実際に使った使用結果でした。この充電器のパルス充電は「充電」としては非常に軽いもので、いわゆる「充電」のイメージとは違いますので注意が必要です。また今回の使用では、「パルス充電の効果」を確認することはできませんでした。
この充電器は、私のトラクターや軽トラックのようにあまり使わない車のバッテリーの維持充電には適していそうなので、今後はそんな使い方をしたいと考えています。
結局今回は2台ともバッテリーを買い替えました。今回新たに購入したバッテリーは次のとおりです。
トラクター用は105D31R。容量を1ランク上げました。古河電池のスタンダード品でインドネシアの工場で生産したものです。これを選んだのは取っ手が付いているからです。20Kgのバッテリーは取っ手がないと扱いが大変です。このバッテリーの取っ手は、据え付けたら取り外すようにと指示が書いてありました。確かに取っ手があると端子の取りつけの邪魔になりますし、わりと簡単に外れるので、運転中に外れるとトラブルの原因になるかもしれません。
軽トラック用は、オートアールズブランドのスタンダードの40B19L。こちらはカーショップで交換してもらいました。
今はバッテリーにもいろいろな種類があるようで、よく分かりません。私の旧型のトラクターや軽トラックのバッテリーは、SCP-1200で充電できるはずですが、最近の乗用車に搭載のバッテリーには、これではフル充電できないものもあるようです。
最後に参考資料です。カーバッテリー用充電器を自社ブランドとして販売している国内の会社は、メルテックのほかにセルスターやバル(大橋産業)などがあります。企業としては、この中ではセルスターが大きいようです。