中山町立歴史民俗資料館。岩谷十八夜観音庶民信仰資料室。山形県中山町長崎。
2024年9月13日(金)。
岩谷十八夜観音庶民信仰資料。
オナカマたちが巫業の実際に使用してきたものには、トドサマ(神おろしや託宣の際に使用)、アズサユミ(死霊をおろし口寄せするのに使う)、数珠(祈祷・卜占用)、剣(祈祷用)、筮竹・算木(卜占用)、外法箱(諸用具を収め巫業の実際に使う)、御祓い用木製斧、木彫鬼面などがある。
これらのものは、使用するオナカマが亡くなると酒一升を添えて岩谷十八夜観音堂に納められたり、師匠から弟子に譲り渡されることもあって一様ではなかった。
トドサマは御神体に竹の棒を使ったものが多く、竹芯には経文が入っていて、それを口寄せの御神体としている。
これに真綿をくくりつけたり、紅花染めの絹布を着せたり、約200の細布で包んだり、全体的に着ぶくれしていることが地域的特色となっている。
アズサユミ。
イラタカの数珠はむくろじ(ムクロジ科の喬木)の実をつないで作られ、紐に宝貝・牙・角・古銭を通したもので、呪文の時に使用される。
獣(クマ、イノシシなど)の牙や骨・角、貝殻(タカラガイなど)、翡翠、古銭などは、いかにも呪術性に富むものといえる。
筮竹・算木。
カミツケ。
このあと、岩谷十八夜観音堂へ向かったが、アケセス道路が水害のため閉鎖されていたので、寒河江市の慈恩寺へ向かった。