神於寺は山の中にあって、
静かなお寺です。
天台宗のお寺ということですが、
歴史の中には役行者や真言宗の空海も
訪れたというお寺です。
この寺にあった宝貝が盗まれて、
それを盗んだ泥棒が阪南市まで来た時に
貝が鳴り出したという話があります。
いやあ宝貝ってどんな貝だったんでしょうねえ。
立派な法螺だったんでしょうか。
神於寺の中は広くて静かで、
小腹をすかせた我々はここで軽い昼食です。
doironはアップルパイを食べました。
ここから下に続く参道を見ると、
両脇に桜が咲いていて
見事な景色を作っています。
また、山手の方にもたくさんの
桜の花が咲いています。
これはもう、桜餅を持ってきた方が
よかったかもって感じです。
でもまあすこしおなかも持ち直したので、
もう少し下って、
神於山の山麓に道の方へと進んでいきましょう。
参道を感激して降りてゆきますと、
木にはたくさんのミカン類が
なっており、横の畑でいかつそうな
おっちゃんが作業をしています。
桜を見てたらこちらに興味をしめしていたので、
声をかけてみました。
「桜きれいですねえ」
「ああ、いまはきれいなあ」と
見た目の印象とは違う
優しそうな声で話してきます。
いかつそうな、なんて書いてすみません。
「その果物は何ですか?」
と聞くと「デコポンやあ。上げるで、持って行き」
といわれたので、
これ幸いとみんなでお気に入りを
一個ずつむしり取りました。
「ここにはノビルもいっぱい出てますねえ」
というと、「そこは消毒液を掛けたから、
あっちの方やったらいくらでも持って行き」
とまた声をかけてくれました。
まあ、さすがにそこまでは遠慮です。
「ありがとう」といいつつ、
さっそくいただいたデコポンを
食べてみましょう。
すると、これが皮がめちゃ厚かったです。
先ほどの写真はネットの資料ですが、
あんなに薄い皮ではなく、
思いっきり剥こうとしたら
突き指しそうなくらい、
硬かったです。
神於寺の土地を借りて、
趣味で栽培しているような
口ぶりでしたから、
あまりそういう手入れは
していないんでしょうね。
何とか向いてくれた実は
爽やかでおいしかったです。
おっちゃんに感謝です。
とまあワイワイ言いながら、
山を下りて行った我々でした。
さあ目的の山麓道に出るには、
車道を少し歩いて、
別の登山口まで進んでいきます。
この辺りは寺も多いですねえ。
それに地域名は「白原」というところで、
役行者が白い山の神にあったところなので
こういう名前なんだそうです。
昔から人々が住んでいたところで、
宗教的な力も強かったんでしょうねえ。
あっ、この辺りは筍市も
やっているんでしょうねえ。
食べたらおいしいんでしょうが、
彫ってみたいですねえ。
昔義父母が三重県に住んでいたころは
山の所有者に「いつでも筍ほってやあ。
ほったらかしにしてるから
その方がありがたいねん」といわれたので、
筍堀の道具まで買い揃えたのになあ。
最近はとんとそんな機会がありません。
古い住宅の立つ村中を抜けて歩いていくと、
どうやら山麓道に入ったようです。
遠くには槇尾山系の山々も
見えていますねえ。
景色ものびのびしたいいところです。
こんなところにポツンと
アトリエとかあったらいいやろなあ、
なんて思いますね。
でもまあ周りに家もないので、
宴会騒ぎばかりしているかなあ。
前方に車の走る広い道が見えてきました。
この先には泉州高校とかもあります。
そんな車道との交差点にあるのが、
神於山にある4つの地蔵のひとつ、
「サクラ地蔵」です。
続く