絵を描いたりしていると
時折キリのいいところで
煮詰まってきたりします。
そんな時はアトリエから、
気分転換に散歩に出かけたりするのです。
いろんな目で世の中を眺めますねえ。
一つは絵を描く人の目で、
きれいな景色はないかと
目を走らせていますし、
そしてもう一つは絵つぶやきを
作る人の目で、何か心に訴えてくる
ものや出来事はないかと、
キョロキョロと眺めていたりするのです。
この時は、絵つぶやきの観点で、
歩きつつ自然が放つ新芽の色ぐあいを
描けばどうだという気持ちに出会いました。
じゃ何を書けばいいかなあと考えた時に、
ロゼット状のたんぽぽなんかも
浮かんだのですが、ああこれだ
と思ったものが一つありました。
それがクスノキです。
うちの村の神社には樹齢6~700年の
クスノキがあるのですが、
その木からたくさんの新芽が出ています。
あ~これを何とか絵にできないかな
と思い、神社でしばらくクスノキを
観察してきました。
遠くから見ても、美しい新芽の塊は
とても若々しいのです。
そんな歳をくったクスノキなのに、
若い新芽を出すというのが
なんだかすごいことです。
軽く樹齢600年と考えても、
関ヶ原の戦いは知っているわけですね。
命って本当にすごいものだ。
老木はその力を新芽にして
世の中に放ちまくっていますね。
これは絵にしなくちゃと考えて、
散歩を終え、家に帰りました。
まずはアトリエに入り
いろんな形をエスキースします。
まあ簡単に試し書きするわけですね。
そうしていろいろ書いた下絵の中から、
doironが選んだのが、
クスノキを下から見上げたその姿です。
老木のかっこよさ、新芽の鮮やかさを
出すのにぴったりでした。
では描いていきましょう。
描いたり考察しているうちに、
絵にかきこもうとするつぶやきも
浮かんできました。
なんかこれは楽しみだぞと
わくわくしながら筆を走らせました。
木は灰色に刻みが縦に付きます。
木の途中にはしめ縄が括り付けられており、
白色の弊がつけられています。
そう、神社の木はdoironが知る限りでも
五寸釘が打ち付けられた人形が
ついていたこともあります。
なのでまあ人のいろんな思いが、
木にしみ込んでいるので
丁寧に扱っているって感じです。
そして上空の葉っぱの部分は、
淡い緑の若々しい葉っぱが
いっぱい育ち、合間から青い空が
覗いていました。
それらをおもいだしながら、
リーフグリーンの絵の具中心に
描いたのがこれです。
なかなか自分の思い通りに
その姿を描くことができたと思います。
クスノキの高齢とそれに反する若さを
描けたかなあと、自分なりに
とても喜んでいます。
子どもの時から見上げてきた
クスノキそのものです。
そして絵の右下が白くなっているのが
言葉を書き込むところで、
左側の小さい隙間は絵の印を打つところ
として開けています。
描きたい言葉はいっぱいあったのですが、
最終的には削って削って
二行の文字にしています。
これはとてもお気に入りの
一枚になりましたね。
きれいに仕上げて、新聞社にも
投稿しようと思っています。
なので詳細はここでは上げずに置きましょう。
はたして今回はどうか。
展示会で新聞投稿の絵が
果たして9枚になるか期待して
連絡を待ちましょう。
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