どるち & えこう の 『美術館・博物館めぐり』 & 『美味しいもの』日記なのだ

プレーリードッグのぬいぐるみの『どるち』と 飼い主?の『えこう』が書く 美術館・博物館や 飲食店の感想なのだ

『フィリップス・コレクション展@三菱一号館美術館』なのだ

2018年11月29日 | アート【展覧会 & 常設】(~2022年)

<饗 くろ喜>でランチをしたぼくらわ 三菱一号館美術館に移動して 2019年2月11日まで開催する<フィリップス・コレクション展>を見たのだ



今回の感想わ えこうに任せるのだ

三菱一号館美術館 <フィリップス・コレクション展> 2019年2月11日(月・祝)まで

https://mimt.jp/pc/




展示構成

第1章 1910年代後半から1920年代

第2章 1928年の蒐集

第3章 1930年代

第4章 1940年前後の蒐集

第5章 第二次世界大戦後

第6章 ドライヤー・コレクションの受け入れと晩年の蒐集

第7章 ダンカン・フィリップスの遺志

ダンカン・フィリップスのコレクションを中心に、収蔵した年代順での展示で75点を展示していました。(※但し、作品番号の順番ではないのでご注意を。)


気になった作品

1.ジャン・シメオン・シャルダン プラムを盛った鉢と桃、水差し


静物画はあまり惹かれないのですが、色というか絵の持つ雰囲気が好きで良い。


3.ドミニク・アングル 水浴の女(小)


光が当たっているかのような女性の背中が美しい。解剖学的な正確さより線の美しさが追及され、女性のプロポーションは引き延ばされているそうです。


10.ギュスターヴ・クールベ 地中海


フランスの南海岸を訪れた際に描かれた作品で、ややくすんだ感じもあるが、緑ががった海と白波、灰色の雲と水色の空がいい。

実際の作品は、載せた画像よりももっとキレイな色だった・・・。


18.フィンセント・ファン・ゴッホ アルルの公園の入り口


この作品が描かれた頃、アルルでゴーガン(ゴーギャン)の到着を心待ちにしていたそうです。

べったりと縫って盛り上がった筆致と色の組み合わせが好き。中央の麦わら帽子の人物は一説にはゴッホ自身とも言われている。


27.ベルト・モリゾ 二人の少女


晩年に制作したもので、家の仕事をする少女たちを描いている。色彩が軽やかなのがいい。


38.ピエール・ボナール リヴィエラ


曇り空の下に広がるル・カネの町と港のパノラマ、そしてエステレル山脈が描かれているそうです。ずっと見ていると色が軽やかにダンスしているかのような色の筆致で、画面下から上へと、緑から青、そして夕日のオレンジへと変化する色がいい。


51.オスター・ココシュカ ロッテ・フランツォスの肖像


解説には、こう書かれています。
『オーストリアの画家兼版画家、文筆家のココシュカは、モデルの心象の本質を喚起するような肖像画を制作した。モデルのロッテ・フランツォスは著名な法律家の妻であったが、おそらくココシュカは彼女に愛情を抱いていた。いくらか不穏にもみえる身振り、線、色彩の巧みな表現によって、モデルの複雑な心情が表されている。』

体の回りに漂っているオーラも描いたかのように見え、色からしてどんよりとした感じに見て取れる。これは私の想像ですが、彼女もココシュカのことを好きで、葛藤や罪悪感などのあったのではないかと思いました・・・。


59.パウル・クレー 養樹園


解説には、こう書かれています。
『「スクリプト絵画」シリーズは、数学や音楽、象形文字から想を得たクレーの独創的な記号表記システムが用いられた作品群で、20点以上存在する。その到達点ともいえる本作品は、フィリップスが所有した総形13点のクレーのうち、最初に購入された作品である。』

正直、見ていて意味はわからないけど、惹かれる作品で、このシリーズの他の作品をまとめて見たいと思った。


60.ワシリー・カンディンスキー 連続


解説には、こう書かれています。
『本作品に見られるような生物を思わせるモティーフは、同時代の美術の動向のほか、カンディンスキー自身の自然の自然火への興味から生まれた。4つの水平な領域に沿って踊るような飛び跳ねるように音楽の記譜法にも似ている。』

目に見えていない生き物たちダンスをしているように思える作品で、カラフルでキレイでポップな感じ。


61.パウル・クレー 画帖


文字と絵、図形?などがごっちゃになった感じの作品で、よくわからないが面白い。


75.ジョルジュ・ブラック 鳥(※記念撮影して良かった作品パネルを載せます。)


シンプルなデザインがカッコイイ。


あと、3階の最後のフロアに記念撮影出来るスポットがありました。(クリックすると拡大します。)
  


<フィリップス・コレクション>は、三菱一号館美術館で開催しているのもあって、個人の邸宅で見ているような感じに思えるし、作品自体もダンカン・フィリップスの審美眼によって選ばれた作品たちで、惹かれるものも多く見ていて楽しかったです。

あと、今回の展覧会では、75点作品があるのですが、64点のポストカードが販売されているので、お気に入りになった作品のポストカードをほぼ買えるのも嬉しいことだと思います。


今回も素晴らしい作品を見れましたし、美味しいものを食べることが出来て大満足でした。

ありがとうございます。