京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

眠りの色

2019-05-17 08:05:01 | 日記
眠りの色
          金澤 ひろあき
 5月1日は令和の最初の日。雨です。この日、童心の会の皆さんと、舞子に吟行に行きました。行った先で句を即興で作るのです。
  雨に包まれ令和はじまる日の神戸    ひろあき
 8時のJR快速に向日町から乗り、乗り換えなしで舞子に着きます。雨は徐々に上がっていくようです。舞子につくと、早くから坪谷さんが早くから待っていて下さいました。瀬戸大橋のたもとにある駅で、対岸に淡路島が大きく見えています。久しぶりの海だなあと深呼吸。岡畠さん、中野さん、青島さんと合流します。
 舞子駅から舞子ビラ行きの送迎バスに乗ります。舞子ビラは高台にあるホテルで、14階から、大橋や淡路島、明石のほうまで見渡せます。雨はあがりましたが、霧が出たりで、墨絵のような色です。
  初夏の海眠りの色に淡路島       ひろあき
  主塔も幽霊となる海の霧        青島 巡紅
  つり橋の末端消える朝の霧       三村 須美子
  雨上がり淡路は指呼に五月かな     中野 硯池
 十四階から目の下に広がる景物。見ているだけで楽しい話がはずみます。
  雨曇り十四階の笑い声         巡紅
  近況の話はずみて山笑う        須美子
  海峡の霧の深まる逢瀬かな       ひろあき
 令和の初日ということで、句にもそれがあらわれます。
  改元の日の若葉風海渡る        硯池
  令和初日舞子の船のどこへ行く     須美子
  橋眺め令和初日の舟が行く       岡畠 さな子
 今日5月1日はメーデーであり、新天皇御即位の日。この二つが重なることは、たぶん今後は起こらないのではと、思ったことです。
  メーデーも即位も雨の中にあり     ひろあき
  改元のメーデーの雨上がりけり     硯池
 この日が歴史的な日になるのかどうかはわかりませんが、しっかり書き留めておきたいと思ったことでしあ。
 昼食後の俳句会、そして話に花が咲きました。
  うららかに改元気の句座開きけり    硯池
  初夏の海余白に船を置いている     ひろあき
  泳げない浜を斜めに見るホテル     巡紅
  昭和より令和になりて雨の朝      さな子
  酒盛や令和の梅の新樹光        須美子