京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

フリー句「せせらぎと」の巻

2021-10-10 12:00:17 | 俳句
フリー句「せせらぎと」の巻
せせらぎと午後の癒しのキンモクセイ ひろあき
ジャム入れ紅茶を混ぜる三時かな   巡紅
テーブルの白い詩集をめくる風    ひろあき
掃き集め落ち葉の山に火を点ける   巡紅
ほっこりと幼馴染みと分ける芋    ひろあき
大鍋の芋粥の抜く五位の夢      巡紅
「羅生門」人の心理を解剖し     ひろあき
茹でると美味+αなキャベツの芯    巡紅
(+α、読み、プラスアルファです)
洗う水に畑の朝の匂いして      ひろあき
夏に入る手を取る道の冷かしや    巡紅
灯が恋し一人暮らしの広い空     ひろあき
床擦れや繰言の度耳痛む       巡紅
いなびかりもう顔色に出ているよ   ひろあき
娘の死引導となる老いの床      巡紅
イースター復活象徴する卵      ひろあき
卵料理を作らされる新入り隊員    巡紅
いちだんと秋の深まる母の味     ひろあき
誰もいぬ席のグラスが空となる    巡紅
乾杯のカチンの響き天高く      ひろあき
雪の降る生者の間でせよ梵鐘     巡紅
寄り添える炬燵の上に積む蜜柑    ひろあき
リングインニューイヤーリングアウトオールドイヤー 巡紅
※フリー句で、年末と正月の句が出てきました。気が早いですが、考えてみればもう10月中旬。あっという間のような気もします。その頃にはコロナもおさまってくれれば良いのですが。