松尾芭蕉 『笈の小文』 口語訳
金澤ひろあき
九 夏の旅
衣更
一つ脱いで後ろに負ひぬ衣更
吉野出て布子売りたし衣更 万菊
灌仏(仏生会)の日は、奈良であちらこちら参詣しましたが、鹿が子を産むのを見て、この釈迦の誕生の日に生まれるのが素晴らしいので、
灌仏の日に生まれあふ鹿の子かな
唐招提寺鑑真和尚が日本に来られる時、船中で七十回余りの苦難をおしのぎになり、目の中に塩風が吹き入って、ついに目を失明なさった尊像を拝して
若葉して御目の雫ぬぐはばや
旧友と奈良で別れる
鹿の角まづ一節のわかれかな
大坂で、ある人の所で
杜若語るも旅のひとつかな
金澤ひろあき
九 夏の旅
衣更
一つ脱いで後ろに負ひぬ衣更
吉野出て布子売りたし衣更 万菊
灌仏(仏生会)の日は、奈良であちらこちら参詣しましたが、鹿が子を産むのを見て、この釈迦の誕生の日に生まれるのが素晴らしいので、
灌仏の日に生まれあふ鹿の子かな
唐招提寺鑑真和尚が日本に来られる時、船中で七十回余りの苦難をおしのぎになり、目の中に塩風が吹き入って、ついに目を失明なさった尊像を拝して
若葉して御目の雫ぬぐはばや
旧友と奈良で別れる
鹿の角まづ一節のわかれかな
大坂で、ある人の所で
杜若語るも旅のひとつかな
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