京都童心の会

ほっこりあそぼ 京都洛西の俳句の会
代表 金澤 ひろあき
俳句 冠句 自由律 詩 エッセイなど同好の人たちと交流

生駒山3

2023-01-25 08:34:18 | 俳句
生駒山歩き(3)
          金澤ひろあき
 多宝塔も建てられていて、湛海作の愛染明王が祀られています。湛海は本尊の不動明王も作られたそうなので、仏教彫刻でも優れていたようです。一番奥には、湛海のお墓と開山堂があり、また生駒市を遠望できる開けた所に、大黒天のお堂があります。
 私はお腹が空いたので、ベンチの所でお弁当。出たゴミは自分で持ち帰りですよ。
  山の霊気をいっしょに食べるお弁当  ひろあき


生駒山歩き(2)

2023-01-24 08:00:23 | 俳句
生駒山歩き(2)
          金澤ひろあき
 奈良時代に役の行者がこもったという大きな岩屋がありますが、今は立ち入り禁止です。古くからの山岳信仰の対象なのでしょうが、今のお寺の形にしたのは、江戸時代の初め、湛海というお坊さんが入山されてからということです。
 山の麓(ちょうど近鉄生駒駅前)から、長い石段が、お寺の奥の院まで続いています。
 ご本尊の不動明王と聖天(歓喜天)が信仰の中心で、お詣りする人もそこが多いです。
 お正月なので、屋台が出てにぎわっています。本堂の奥の山にも道が続いていて、役の行者がこもった般若窟の岩屋を仰ぎ見ます。こういう大きな岩屋、私、好きなんですよ。
  正月の屋台賑わう御門前      ひろあき


生駒山歩き(1)

2023-01-23 08:06:24 | 俳句
生駒山歩き(1)
          金澤ひろあき
 生まれてから死ぬまで、地上を離れては生きていけない。それだからこそ、時折、高い所へ行きたくなるのでしょうか。鳥のように飛べるわけではないので、山に登るのです。
 山へ行くと、平地とは違う「気」を感じることがあります。音や香り、光が違います。
 1月4日、63歳最後の日に、大阪と奈良の境の生駒山・宝山寺にお詣りしました。体力がないので、行きはケーブルに乗ります。山上に遊園地があるので、ケーブルもかわいらしい動物の顔の形をしています。
 そのせいか、同じ仏教の聖地の山でも、高野山や比叡山などと比べ、一般に親しみやすい感じがします。
 遊園地電車で天に昇りゆく    ひろあき


フリー句(自由連句)「初売りや」の巻

2023-01-20 08:04:33 | 俳句
フリー句(自由連句)「初売りや」の巻
初売りや新京極から蛸薬師     ひろあき
今年の運は開けて嬉しい福袋    巡紅
一月一日一番晴れて鐘一つ     ひろあき
のど自慢鐘一つにも拍手あり    巡紅
笑い溢れる反省会の酒盛り     ひろあき
八十路のカラオケソング北酒場   巡紅
*テレビ番組で紹介される。
青春をやり直すのもいいもんさ   ひろあき
同窓会振られた君と酒交わす    巡紅
眠れなかった沢山の夜にサヨナラする ひろあき
寒の月群れなす烏磨く朝      巡紅
妖怪の漫画の表紙プレミアに    ひろあき
お礼にと真鯛の骨の標本      巡紅
理科室の棚に薬の匂い満ち     ひろあき
5個入りロールパンの袋ゴミ化屋根の上の烏は知らん顔 巡紅
知恵比べ罠にはなかなかはまらない ひろあき
新京極八社寺巡りの老夫婦手にアイス  巡紅
共通の足跡となる朱印帳      ひろあき
縮まらない距離子供と両親     巡紅
カラオケの曲選びに苦労して    ひろあき
子供の苦笑い無理するなお父さん  巡紅
スマホの使い方孫が解説      ひろあき
若い人が使えれば良いのか電子クーポン 巡紅


2023年1月 京都童心の会 通信句会作品

2023-01-19 08:25:46 | 俳句
2023年1月 京都童心の会 通信句会作品

この中より、十句を選んでください。さらに特選一句をお願いします。
特選句の選評をいただけるとありがたいです。

1 紅葉に色添え柿の実熟す
2 手の缶の仄かに残る熱の跡
3 枝間増す御池の檜木頭掻く
4 寒雀来たかと思えばもう居ない
5 小春日やビルより低く廻る鳶 
6 居間の隅違う空気の猫が居る
7 踏み出すと電線が切る火星かな
8 碧眼の舞妓姿に足止まる
9 大晦日第九を歌う顔の冴え 
10 綿虫が雲の妖精に見える午後
11 雪解けの川に溢れる命たち
12 水の粒戻ることなく旅続く 
13 柿の木に熊の爪痕冬籠り
14 かたむいて来る時計屋の冬の月
15 冬の宿風来坊の風呂上がり
16 褐色の冬を告げる釘
17 どてら引っ掛け忘れる誕生日
18 地球星蹴っ飛ばす師走
19 手術跡かばってしまう寒さかな
20 抜き際にきゅきゃっと叫んでいる大根
21 柿積んでまだまだ寒さに負けないよ
22 真っ暗な戦地に聖樹灯してあげたい
23 思い出の喫茶店なくなり木枯らしが吹く
24 一人暮らし予想する大根のからさ
25 ぬるぬるとコロナ・戦争まだ居すわる
26 夢に翔ぶ スキー美し皆若し
27 亡くなった人 夢に出てきてスキーする
28 影を踏むいちょう落ち葉のエルドラド
29 木守柿 まだ魂のあたたかさ
30 一月一日一番晴れて鐘一つ
31 ダリヤは一晩のミスで凍てにけり
32 蝋梅の枯葉落としつ匂いけり
33 猫とストーブモーション上げ活動開始
34 ゆく年やお礼参りの立木さん
35 介護犬ペットボトルの湯のこたつ
36 異教徒のつく除夜の鐘続く列
37 鼻と鼻犬と猫とのハッピーニューイヤ
38 賀正を気遣う友の喪中かな
39 庭の水仙持てゆき活ける初稽古
40 通訳機交えてもてなす雑煮かな
41 おせちよりオードブル好むお客さん
42 家々の正月飾りを見て散歩
43 スマホいじりに付き合う犬の日向ぼっこ
44 松竹梅雑煮黒豆よい年を
45 さわやかに新年迎え気もそぞろ
46 大雪の元旦雑煮であたたかく
47 今年こそ頼む平和な一年を
48 ベランダに平気で休む小雀二羽
49 いつも見る小雀二つおめでとう
50 今半額急げいそげとコマーシャル
51 正月五つ日普通生活に背を押され
52 出しそびれ北の国からエアメール切手様様スッゴイ旅だ
53 令和五年卯年の卯歳年迎ふ
54 初烏児童公園欲しいまま
55 初詣白狐導く大参道
56 初凪の入江ひしめく舟屋かな
57 投扇の扇を飾る置屋かな
58 天神へ揃ひの春着着て参る
59 七草を皆まで言へず粥啜る
60 老人寮老も若きも淑気満つ
61 雪起し空も入江も鉛色
62 本庁の案内に座る春着の娘

※選評は月末までお送りいただけるとありがたいです。
 次月作品は、第二週までにいただけるとうれしいです。