祐さんの散歩路 Ⅱ

日々の目についたことを、気ままに書いています。散歩路に咲く木々や花などの写真もフォトチャンネルに載せました。

・ 原発移民 日本からパラグアイへ

2015-12-13 01:09:43 | 原発事故


2011年に福島原発が爆発してから、日本政府の対応はまともではない。キロ当たり100ベクレルの作物や魚介類を平気で販売させ、20ミリシーベルト(概ね60万ベクレル/㎡)の地域に人を住まわせようとしている。日本の法律では放射線管理区域には18歳未満の者は入ってはいけないとされています。その放射線管理区域とは、通常は病院などでレントゲン撮影をする場所です。1㎡あたり4万ベクレルの放射能がある場所となります。この場所は大人であっても、そこの場所で水を飲んだり、食べ物を食べたりは禁止されています。

しかし、福島にはそのような地域がたくさんあり、現在も数百万人を住まわしていること自体が違法です。緊急事態で始めたことが、それが当たり前になりつつあります。こんな無責任体質の官僚や政治屋がいる日本を脱出しようとしている人たちがいます。子供達の将来性を考える時、日本脱出は選択肢の一つでしょうね。汚染されている地域は限定されるが、そこで作られる作物を平気で販売するし、福島からの放射能が太平洋を汚染しそこから獲れる魚介類が汚染されている・・・・内部被ばくを考える時、遠く離れた地域で生きていく方が、どれほど心身ともに豊かな生活ができるでしょう。

毎日新聞2015年11月26日 東京夕刊から転載します。



原発移民
日本からパラグアイへ/上 「息苦しさ」逃れ 3カ月で永住権、魅力

毎日新聞2015年11月26日 東京夕刊


 南米パラグアイに移住する日本人が増えている。2011年の東日本大震災に伴う福島第1原発の事故をきっかけに、放射性物質による汚染再稼働ありきの原子力行政に不安を感じ、パラグアイの永住権を得た日本人は少なくとも14世帯35人に上る。新天地に渡った原発移民を訪ねた。

 キリスト教牧師の平田真実(まこと)さん(54)は震災の翌年、妻子と老齢の母ら4人を連れ埼玉県川口市から首都アスンシオンに移り住んだ。

 毎週日曜の朝、礼拝のため自宅を開放する。当地に住む日本人や日系人が平田さんの説教に耳を傾け、賛美歌を歌う。礼拝が済むと手料理を振る舞う。この日は牛スジを煮込んだカレー。日系人が多いアスンシオンではカレールーに限らず日本製の食材が輸入されているが、平田さんは購入を避けている。

 平田さんは原発事故後、外出すると肌に発疹がでるようになった。政府が健康に影響はないと発表する一方で、インターネットには東日本から退避を勧める情報があふれる。科学的根拠がないとしても、発疹の一因は放射性物質かもしれないと不安が増した。

 平田さんは牧師の傍ら、川口市などで格闘技ジムを3軒経営し、200人以上の会員を抱えていた。ジムには幼い少年も通う。インターネット上でジム会員に向け「子どもたちを放射性物質による危険から守ろう」と呼びかけたところ、「自分も同じ所に住んでいて、みんな普通の生活をしているのに危険をあおるのは説得力がなさ過ぎる」と反論された。

 原発から離れた関東地方でも、放射線量が高いホットスポットは確認された。しかし、放射性物質による危険を憂う発言をすると、「無責任な風評の流布」「復興支援の妨げになる」と批判される。平田さんの目には日本人が思考停止の深みに陥っていくように映った。海外移住を決断させたのは息苦しさだった。

 「逃げない人が財産や仕事だけに固執しているとは思いません。友達や故郷、生きがい、守るべき大切なものはたくさんあるだろうから」と平田さんは語る。「でも、私は根本的にそれらの価値観を変えてでも行動すべき時だと直感しました」

 移住先にパラグアイを選んだ理由は永住権が取りやすく、原発が1基もないからだ。外国で永住権を得るには、長期間の合法的な滞在など条件が課せられることが多い。だが、パラグアイでは原則3カ月で付与される。移民は外貨をもたらすと考えられているからだ。

 同国の永住権を取得した日本人は震災があった11年以降増加傾向にある。今年は9月末の時点で71人で、昨年の74人を上回るのは確実だ。在パラグアイ日本大使館は「原発の影響がある」と認める。平田さんが知るだけでも原発移民は14世帯いる。【アスンシオンで朴鐘珠】

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