東埼玉病院 リハビリテーション科ブログ

国立病院機構東埼玉病院リハビリテーション科の公式ブログです

*表示される広告は当院とは一切関係ありません

重心ワーキンググループ? 実におもしろい!!

2017年05月08日 | 重症心身障害
今回は当院で行われているワーキンググループの1つ、重症心身障害児・者ワーキンググループ(以下、重心WG)についてご紹介させていただきます。
当院では重心WGの他に筋ジストロフィー、神経難病について有志でワーキンググループを開き、日々研鑽を積んでいます。
(ワーキンググループ活動についてはこちらの記事も参照)

中でも重心WGでは以下のような目的をもって隔週で集まり、活動をしています。
・東埼玉式重心評価表および利用マニュアルの作成
・症例検討を通したリハ介入の質の均一化
・日々の臨床で生じる疑問の共有と調査
・研究を通した重心児・者への介入効果についてエビデンス蓄積

現在、メンバーはPT3名、OT1名、ST1名の6名です。
新しいスタッフも増えたため、今後さらにメンバー増が見込まれているところです。


こんな感じでやっています。

昨年度は特に重心評価表の作成をメインに取り組んできました。
意識している点としては
・できるだけ簡素化しつつも、全体像をとらえられること
・マニュアル作成することで経験や技術の有無にかかわらず、ある程度均一の評価ができること
の2点です。

現在、実際に使用して評価表・マニュアルの内容を修正しながら、実際の患者さんに協力をしていただいて使用しているところです。
完成も間近となりました。

症例検討では実際にメンバーみんなで評価をして、お互いの評価の視点の違いや判断が難しい評価(原始反射など)などを話し合いながら、評価の質を高めていけるような関わりをしています。
実際に病棟でリハのデモを行うこともあります。

重心に関する研究としてはFGセンサーという機器を使って呼吸機能の評価を数例行っています。
これについてはFGセンサーについての記事にまた詳細を記載したいと思います。

今年度は
・重心評価表を完成させ、当院に入院されている重心児・者のデータを収集
・重心やそれにまつわる部分で日常疑問に思うことや知るべき項目についてメンバー内で挙げ、文献や経験を通して知見をまとめていく。
・症例検討
を行っていきたいと考えています。

重心の世界はリハビリ分野ではメジャーとは言えず、はじめて介入するセラピストはどう介入したらよいのか…、何を目的としたらいいのか…と悩まれることも多いかと思われます。
当院もスタッフの入れ替わりが激しく、重心にはじめて関わることになるセラピストも多いため、少しでもそういったセラピストの手助けができればと思い、活動をしています。

これからもメンバー一同で力を合わせていき、このブログ内で有意義な報告ができるよう頑張っていきたいと思います。

C5(PT)

東埼玉病院リハ科ホームページはこちらをクリック