2023年10月20日(金)13時~14時30分 江戸川アリスの会は日本語学校の教室で『第3回キャリア形成支援』を開催しました。留学生5名、江戸川アリスの会4名の参加でした。今回のテーマは、『日本の国民文化/企業・職場文化/日本型雇用の特徴』。日本の職場で起こりうる文化の違いによる現象について具体例を示したところ、苦笑いも起こり興味深く聞いてもらえました。
【内容】留学生が日本語学校を卒業して日本で働く場合、①学校から職場へ、②(日本語学校という外国籍の方が)マジョリティから(職場という外国籍の方が)マイノリティへ、2つのトランジッションが想定されます。そこで、日本の国民文化を理解する事はトランジッションにおいて直面するリアリティショックの軽減に貢献します。母国の文化とギャップがあるのは当たり前ですが、文化の違いを理解しないと、暗黙のうちに母国の文化で他の文化を評価判断してしまう可能性があります。職場においても当然ながら国民文化と同じ特徴が表れるので、職場における日本のハイコンテクスト文化について例示し、理解してもらいました。
- ローコンテクストとは:良いコミュニケーションとは厳密で、シンプルで明快。直接的・明示的で分かりやすい表現を好む。メッセージは額面通りに伝え、額面通りに受け取る。
- ハイコンテクストとは:良いコミュニケーションとは繊細で含みがある。メッセージは行間で伝え、行間で受け取る。ほのめかして伝えられることが多く、はっきりと口にすることは少ない。日本はぶっちぎりでハイコンテクスト文化。
日本の国民文化は研究結果によると世界にも類を見ない独特な文化であり、それ故に日本社会に飛び込むという事は文化の違い(決して良し悪しではない)をきちんと理解把握しておくことが大事であると学生さんには念押ししました。
次回以降については、すでに2年目の学生が来年3月に卒業を迎える事から、1年目を対象としたプログラムに変更します。
報告:鶴田