会社を出て駅まで歩く帰り道、母に電話を入れながらヒョイと横路に逸れて裏道を通ります。
真っ直ぐの一本道が最短距離ですが、ほんの数メートルずれただけで景色も歩く人達も匂いも違う裏の道。
例えて言うと表通りはわたせせいぞうさんの描くオフィス街のような感じで、裏道は夕空に電線が絡み合う、つげ義春さんの漫画の一場面のような感じなのです。
どちらも好きなのですが、帰りは裏道を通りたい。
人の行く裏に道あり菊の花
詠み人は中島らもさんです。
裏道を通る時、この句が頭の中に浮かびます。
ほんの5分足らずの寄り道を歩きながら、会社で大きく傾いた自分の中のヤジロベエを均等に、或いはグギギと反対方向に戻すのであります。
そして今日のブログで書くことをぼんやり考えたり、屋根の上で鳴く猫を見上げて話しかけたり、何も考えられずに口をパカーと開けて呆けたように歩いたり。
表通りを歩く勤め人にはまず会わない、少し暗くてひっそりとした地元の住民が歩く道。
この数十メートルが有り難くも、自分の中での切替ポイントになっています。
ついうっかり寄り道を忘れて真っ直ぐ駅まで行ってしまうと、電車の中でもウジウジと仕事のアレコレを思い悩むことになってしまう。
それはイヤなのです。
会社の仕事はそれなりに有り難く思っておりますが、それはそれ、あくまでも就業時間内の話。
実家に行ったらこれまた新たなる戦場で、余計なことを考える時間はない。
この寄り道の時間の隙間での自分の変化は、果たして変身しているのか本来の姿に戻っているのか。
本来の姿に戻っていると信じたい、寒空の下でありました。
真っ直ぐの一本道が最短距離ですが、ほんの数メートルずれただけで景色も歩く人達も匂いも違う裏の道。
例えて言うと表通りはわたせせいぞうさんの描くオフィス街のような感じで、裏道は夕空に電線が絡み合う、つげ義春さんの漫画の一場面のような感じなのです。
どちらも好きなのですが、帰りは裏道を通りたい。
人の行く裏に道あり菊の花
詠み人は中島らもさんです。
裏道を通る時、この句が頭の中に浮かびます。
ほんの5分足らずの寄り道を歩きながら、会社で大きく傾いた自分の中のヤジロベエを均等に、或いはグギギと反対方向に戻すのであります。
そして今日のブログで書くことをぼんやり考えたり、屋根の上で鳴く猫を見上げて話しかけたり、何も考えられずに口をパカーと開けて呆けたように歩いたり。
表通りを歩く勤め人にはまず会わない、少し暗くてひっそりとした地元の住民が歩く道。
この数十メートルが有り難くも、自分の中での切替ポイントになっています。
ついうっかり寄り道を忘れて真っ直ぐ駅まで行ってしまうと、電車の中でもウジウジと仕事のアレコレを思い悩むことになってしまう。
それはイヤなのです。
会社の仕事はそれなりに有り難く思っておりますが、それはそれ、あくまでも就業時間内の話。
実家に行ったらこれまた新たなる戦場で、余計なことを考える時間はない。
この寄り道の時間の隙間での自分の変化は、果たして変身しているのか本来の姿に戻っているのか。
本来の姿に戻っていると信じたい、寒空の下でありました。