佐藤愛子さんと小島慶子さんの手紙のやりとりを本にした「人生論 あなたは酢ダコが好きか嫌いか」を読んでいます。
子供を育てながら別れた夫の借金を小説を書いて返済した佐藤愛子さんと、仕事を辞めた夫と息子2人を養うために移住したオーストラリアから日本へ出稼ぎに来ている小島慶子さん。
読みながらワカル、わかるよッ、と何度も頷いてしまうのは、おふたりに比べればかなりスケールは小さいものの、かつて夫が硬膜下血腫で3度の入退院を繰り返し、会社勤めをしながら夫の経営していた食堂の店じまいや母の介護をし、その後一家の大黒柱となっていた経験があるからでしょうか。
あの頃は頭の中で佐藤愛子さんの借金返済の話を思い出しながら、今の私の状況なんて屁でもないと自分で自分を奮い起こしていたような気がするのですが、目まぐるし過ぎて正直よく覚えていないのです。
そんなかつての嵐のような時代を思い出しながら読む「人生論 あなたは酢ダコが好きか嫌いか」は、面白すぎて電車を降りるのを忘れてしまうほどなのでした。
佐藤愛子さんの言葉に勇気をもらいながら小島さん頑張って、と思わずにはいられない酢ダコ好きな私でありました。