うわごと日記

写真付きで日記や趣味を書くならgooブログ

塞翁が馬。

2009-05-19 02:32:00 | 関ジャニ∞
 
YouTubeの梓右近さま最終回ショックで吹っ飛んでいたが、
夕べからわたし、
やさぐれていたのだった。
 
まず昨日の午後です。
みわこから電話がかかってきたんです。
しょぼくれた声で、

「あんなー、ごめんなー」

「はい~?」

「頼まれてた『メレンゲの気持ち』、録画ミスってん~。録れてないねん~」

ぬわにいっ?!

「メレンゲの気持ち」、16日(土)のゲストが横山くんだったんですよ。
ええ、関ジャニ∞の横山くん。
ぷくぷく太るとヘンリー八世になる、うちの横山くん。

で思い出したっ!! 
タキオさん、滝沢秀明さん、タキ翼で「愛・革命」で九郎判官義経さまな滝沢秀明さん、
後楽園のシンケンジャーショーで、中の人などいないがシンケングリーンの中の人がタキオさんの古いお友達で、
いつ行かれたのかは知らねども、後楽園のシンケンジャーショーをG-ROSSOシアターでご観覧あそばされたんですってーっっ!!
観終わられたあと、シンケングリーンのお面を買占めあそばされ、一緒に行かれたお友達がたとお面を頭に載せて、街中を練り歩かれたんですってーっっっ!!


わたしはこちら←かっちょが懇意にしてもらってる関東の∞erさん、この方のブログ、すげー面白いのよ、で知りました。先週のラジオでお話あそばされたのだそうです

そや、横山くんや。

「メレンゲの気持ち」は関西では放映されてない番組である。
なので、今月頭頃、「5月9日、空いてたら遊べー」と強要したときに、
ついでにみわこにこれの録画を頼んだのだった。
そんときみわこに「やったら、わたしも頼んでいい? タモリ倶楽部の空耳アワード後編、そっちではこれからやと思うねん、それ録画して~」と頼まれ、
ちゃんと録ってやり、
デジタルとアナログ、両方で録ってやり、
どっちもRAMに突っ込んで、9日会ったとき、そのRAMに「メレンゲの気持ち」を入れて送ってもらう用の返送用封筒と一緒に手渡してきたのだった。
 
ところが。

日曜日、N塚長姉に聞いて知ったのだが、
「メレンゲの気持ち」、横山くんゲストのこの回から、関西でも観られるようになったんだってー。
うわ、うちでも録れたんやー、しもたー。
と思ったが後の祭り。

で、みわこからRAMが届くのを楽しみに待ってたのに。
水曜日くらいに音沙汰なければ、「はよ送れ」の催促しようと思ってたのに。

催促以前の問題やんけ。
なんてこったい。
 
「カモガヤの花粉が飛んでるねんー」「鼻水でぐしゃぐしゃやってんー」「それで予約時間、午前と午後、間違えてんー」とぐちゃぐちゃ抜かしやがるのを、「これはどこかにあるから。探せばきっと誰かが録ってるから」となだめた上で、

「これ、あんたに1個、貸しだかんね」

と釘を差す美しき友情。
 
 
そして夜、さらに追い討ちが。
 
 
今週末、23日(土)24日(日)は、関西ジュニアのコンサート。
場所は梅田芸術劇場。
両日夜の部申し込んだが、24日はハズレで、でも23日は前から12列目~♪
右端近くの前から12列目~♪

むっちゃ楽しみにしてたのに、
その夜、届いたジャニーズからのお知らせメール。

「【新型インフルエンザ発生に伴う、大阪府立・市立学校の休校要請に基づくお知らせ】
大阪府知事により発せられた「流行警戒宣言」による5/24(日)までの小中高等学校臨時休校の要請を受け、5/23・24開催予定の「関西ジャニーズJr.Umeコン2009」公演は延期することになりました」。

しくしくしくしくしくしくしく。
振替公演でこのチケット、そのまま使えるそうなんだけど、しくしくしくしくしくしく。
 
とやさぐれてたとこで、youtubeで思いもかけず梓右近最終回を発見し、公演延期は吹っ飛んでしまってたんですが、ええ。
 
さらにメレンゲ問題も解決しました。
かっちょが「近所で誰か録ってへんか、たんねて(※)みる~。いざとなったらかけちゃんに泣きつく~」つってたのが、
問い合わせてみた一軒目。

「美紀ちゃん(にゃんママの本名)持ってた(笑)」

※「たんねて」 「尋ねて」の関西での変化形。「訪ねて」のときなども使ってOK

人生万事塞翁が馬。 






江戸を斬る 梓右近隠密帳。

2009-05-19 01:48:00 | 日常
その日、私は幸せだった。
月曜日の夜八時4チャンネル(毎日放送@TBS系列)の水戸黄門枠で、
今日からまた「江戸を斬る」が始まるのだ。
今週からまた毎週、竹脇無我扮する梓右近さま、ときどき保科正之さま、にお会いできるのだ。

宿題を即効かたづけ、
家の用事でわたしの分担になってたこともちゃっちゃと済ませ、
わくわくどきどきしながら放映開始を待っていたのに。

始まったのは、西郷輝彦の遠山の金さん………。

ええっとね、「江戸を斬る」ってシリーズ8まであるんですが、
最初は竹脇無我主演、
二代将軍秀忠の子として生まれながら、保科正之と双子として生まれたため、

兄の正之が、二代将軍の子なのになんで「松平」でなく「保科」なのかは、ここ参照

「畜生腹は不吉」と生まれてすぐに始末されかけたのを大久保彦左衛門に助けられ、
長じて後は浪人として市井で暮らしながら、隠密として公儀のために働く、
梓右近が主人公、
彼が仲間たちと協力しながら、幕府転覆を企む由井正雪の謀を阻止したり、阻止したり、阻止したりする話だったんです。

もおこれ、どんだけ毎週楽しみだったか。

が、それが全26話で終わって二年後くらいに「江戸を斬る Part2」が放映されたんですが、
これが西郷輝彦主演の遠山の金さんで、
最初の「江戸を斬る」とは、内容的にまったくつながりのない話なんです。
が、その後は西郷輝彦の金さんでシリーズ6まで作られ、
主演が里見浩太朗にかわったシリーズ7、8も、遠山の金さん。
1だけ梓右近で、2~8が遠山の金さん、
そーゆーわけわかんねードラマなんです。

「江戸を斬る Part2」の第一話、
タイトル同じなのに内容にまったくつながりがないなど思いもよらず、
西郷輝彦は初回の特別出演ゲストだと思ったんです…。
「これはなんか変だぞ…」と第一話半ばまで、右近さまのご登場をひたすら待ち続けた、あの日のわたし。
 
あれほど悲しかったことはないとはいわないが、
これまでの半生で間違いなく十指にはいる、悲しいできごとのひとつです…。

ときどき「ああ、右近さまの『江戸を斬る』、もっぺん観たいなあ…」としみじみ思うことはあったのですが、レンタル屋探しても、第二集以降、西郷輝彦の金さんしか見当たらず、
いつか、いつの日か、これまで放映されたドラマがすべて、自宅のテレビで簡単に観られる時代がくるはずだ、とテクノロジーの発達に期待していたのですが。

シンケンジャーのせいで、大好きだった時代劇、
中村梅之助の金さんとか、「大岡越前」とか、「女殺し屋花笠お竜」とか、「人魚亭異聞」とか、有島一郎がじいでお庭番が風見志郎じゃねえや、宮内洋だった頃の「暴れん坊将軍」とか、あれこれいろいろ思い出し、中でもとりわけ「江戸を斬る 梓右近隠密帳」が恋しくて恋しくてたまらなくなり、もうこうなったらDVD買うぞっ!!と思ったら。

出てねーんでやんの。
西郷輝彦の金さんの「江戸を斬る」はBOXにまでなってんのに、
梓右近さまの「江戸を斬る」はDVD化されてねーんでやんの。

そんで「ちぇー」とか思いながらyoutube探したら。

あった。
youtubeにあった。
オープニングだけ。 
火に油を注がれただけ。


注がれてさらに探したら。

放映されてた。
去年の10月くらいから全26話、週一放映されていた。
みつけたのは3月、すでに手遅れ。
しかも、うちでは観られないホームドラマチャンネル…。

さらに調べたら、うちで観られる時代劇チャンネルで放映されたことがあったらしい。
2003年に。
2003年なら555でアバレンジャーの年か。
確かこの年の末くらいに古いほうの東芝くんを購入したはずだ。
そのとき気づいてたら観られて録れてたのか。
はああああああ。

ところが。
昨日、これはもうおねだりするしかないと、時代劇チャンネルのリクエストコーナーに「観たい観せておねがい」の書き込みをし、

そのとき嬉しい発見が♪ 「人魚亭異聞」がいま放映されてるの。しかも再放送あって、それの第一話が今月25日からなの♪

今日、昨日の書き込みが表示されてるのを確認したあと、

書き込み内容のチェックとかがあるらしく、書き込んですぐには表示されない

未練がましくyoutubeで「梓右近」で検索してみたら。

 
最終話をupしてくれてる人がいたーっ!!
最終話だけだけど、最終話ぜんぶまるまる、upしてくれてる人がいたーーっっっ!!!
OP」「2」「3」「4」「5」「6」「7」「ED」、八分割の大仕事でupしてくれてる人がいたーーーっっっ!!!

 
ひょっとしたら記憶の中で美化されてるのかも。
いま観たらちょっとがっかりするかも。

そんな不安もあったのですが。

う、う、美しいよお、右近さまーっっっ!!
若林豪の柳生十兵衛、かっくいーっっっ!!
ミッキー(成田三樹夫)、若いーっっっ!!
そんで、丸橋が加東大介だったんだー。
そだ、そだ、大久保彦左衛門役で片岡千恵蔵出てたんだ、すっごく可愛い彦左だったんだ。
松山英太郎と省二が兄弟で出てて、英太郎が鼠小僧で、そーそー、省二が一心太助。
そうだ、大坂志郎も出てたんだー。
榊原るみも出てて、このアマ、右近さまのそばをちょろちょろしやがってと、そうか、それでわたし、榊原るみが嫌いになったんだー。
鮎川いずみも出てて、この女もジャマで、最終回で鉄砲で撃たれたとき、子ども心に「ちっ、生きてやがった…」と思った、ような気がするんだが。
右近さまを取り巻く女性に松坂慶子も確かいたけど…と思ったら、wikiの「江戸を斬る 梓右近隠密帳」の項で調べたら、十兵衛の妹役でした。三人の女の中で、確かこいつが一番、我慢できたんだよなー。

</object>

最終話その7、右近さまと十兵衛がついに由井正雪と対峙するクライマックスんとこです。
袴姿の右近さまの凛々しさに、このあたりでついに泣いてしまいました。

ちなみに乙女がかけ算(※)を始めたのはC翼ブレイク以降のことなので、

※「乙女のかけ算」 別名「腐女子のかけ算」。通常の二項演算の場合、たし算かけ算は前項と後項が可換であるが、「乙女のかけ算」については、ひき算わり算と同様、前項と後項は非可換である

当時は「右近さまと十兵衛、このふたり、なんかいいなあ…」と思ってただけですが。

十兵衛×右近さま、わたしの中で本日決定。
 
 


天使と悪魔

2009-05-18 02:36:00 | 映画
 
土曜日の夜、RP祐子とアリオ鳳レイトショーを観に行きました。

例によって、
RP祐子は原作読んでなくて、
わたしはすでに読んでいた。

「ダ・ヴィンチ・コード」が公開される二年前くらいに、『ダ・ヴィンチ・コード』、朝日新聞の読書欄で紹介されてて、で、『ダ・ヴィンチ・コード』も『天国と地獄』も『デセプション・ポイント』も数珠繋ぎに読んでしまったのだった
 

 
前作「ダ・ヴィンチ・コード」は、枝葉末節という名の薀蓄部分、梅の枝を落とすがごとくにばっさばっさと大胆に斬り捨てて、あらすじ全力疾走わき目も振らずにまっしぐら、
これがどんぴしゃ大正解、楽しい娯楽作品に仕上がってたんですが。

「天国と地獄」では間違いだったわ、この手法…。
骨格部分だけだとこれ、こんなに貧相なB級サスペンスだったのか、あはははは…。

うちの近所、いまカモガヤが花盛りらしく、わたくし、気管支喘息全開フルスロットル中で、特に土曜日は辛かったから、
資料保管庫での窒息寸前シーンと、4人目の枢機卿が水に沈められるシーンが、見てて余計に辛かったせいもあるかもしれませんが。
 
冒頭の反物質生成シーンで萎えかけたっちゅうのもあるかなー。
あれはあかんやろー。うそすぎるやろー。
原子1個づつ1個づつ、そのたびに莫大な電力消費して、へっちらほっちらちみちみちみちみ作ってはる方々、あそこを見たら憤死しはるわー。
字幕で見たんですが、ラングトンと一緒に反物質追う学者が「これがあるから質量が存在する」みたいな説明するんだけど、反物質と正物質は相殺して消滅するけど、この世界に質量があるのんと反物質は関係ないんちゃうん?

あと、これは原作でも不快なシーンでしたが、
バチカンの資料保管庫でガリレオの冊子から学者がページ千切りとるとこ、
映画で見てもやっぱり不快でした。

神父さんが左右の襟をつなぐみたいにしてつけてるカラーについては、あんなに短いもんだと思ってなかったからびっくりでした。
詰襟の学ランのカラーあるじゃん。
あれを前後逆につけてるもんだとばかり思ってた。

カラーといえば、「スティグマータ 聖痕」という映画にあったシーンですが、
ローマの街角で娼婦さんたちの一団が主人公にコナかけるんですが、
かけられたガブリエル・バーン扮する神父さん、にこっと笑って彼女らに喉元のカラーを軽く引っ張って見せるのね。
すると娼婦さんたちは、「あっら~、坊主だったの~、それじゃわたしらに用があっちゃいけないわね」みたいな感じで笑いさざめくのね。
で、カソリック圏では、あんな風にカラーつけてたら、日本で坊主が袈裟着てるくらいわかりやすく坊主なのね、と思ったのだった。

 
 
ところで普通の原子が原子核(+)&電子(-)でできてるのに対し、
反物質の原子は原子核(-)&電子(+)です。
電子(+)、いわゆる陽電子ポジトロンについては、1932年に実験で観測されており、今では医療用に使われてたりします。

でもさー、電子のプラスマイナスについては、プラスマイナスじゃなしに別の呼び方にしてくれたら、化学のイオン式とか、もうちょいわかりやすかったと思うのよ。
「マイナスイオン」が、通常より電子が多い状態の分子を指すのか、それとも逆に少ない状態の分子を指すのかすら、おかげでわたし、いまだにどっちがどっちやらなのよー。
 
 


立川志の輔独演会。

2009-05-16 02:55:00 | 日常
 
大学時代の同級生で、今はごまうさぎの女将のいずみが、今回もわたしの分も知り合いのおねえさまにチケットを頼んでくれて、一昨日14日木曜日、一緒に行って参りました。





ところでこの日の公演
ぬゎんと、一日三回公演ーっ!
「昼の部」「特別の部」「夜の部」の、一日三回公演ーっっ!!
後楽園のヒーローショーもしくは戦隊ファイナル・ライブ・ツアーか、一昔前のジャニコンかいっ!な、一日三回公演ーっっっ!!

わたしらが行ったのは、12時半からのお昼の部。
 

「    」←タイトル忘れた 立川志の輔
手水廻ちょうずまわし」 桂雀雀

(中休み)

「江戸の夢」 立川志の輔
 

タイトル忘れた最初のは、現代が舞台の落語、
とあるマンションの自治会長ん家で自治会の会合が行われる。
その日の議題は、マンションのエレベーターに防犯カメラをつける件。
防犯カメラのセールスさんも呼んで、パンフレットも持ってきてもらうのだが、
防犯カメラは二種類あって、
センターが24時間監視してくれるタイプのは、初期費用以外に月々30万円払わねばならず、
録画タイプのほうは初期費用だけで済むが、それがカメラ&録画システムで合わせて160万円。
うわー高いー、どうするどうする、で話が右往左往してるとこに、
近所のペットショップから猿が逃げたという情報に、さらに話があっち行き、こっち行きし、
てんでなんにも決まらずに自治会が終わってしまう話。

面白かったのよ。
すげー笑わせてもらったのよ。
でも。

わし 「聞いてる間じゅう、ずっと疑問やってんけど」

いずみ 「そやねん、わたしもやねん」

わし 「なんであの人ら、防犯カメラ代、ねぎらへんかったんやろ?」

いずみ 「なー。160万円やったら、気合いれたら100万円くらいになるやんなー」


お次がゲストの雀雀さん。
わたし、雀雀さん聞くのは初めて。
ラジオとかで雀雀さんと知らずに聞いたことあるのかもしれないけど、
雀雀さんとわかった上で聞くのは初めて。

枕は枝雀さんとこで内弟子してたときの思い出話。
上方四天王、米朝・春団治・文枝・松鶴、この4人が枝雀さんとこに電話してくんだけど、まず電話に出て枝雀さんに取り次ぐのは内弟子の雀雀さんの役目で、四天王+枝雀さんの大物連中に右往左往させられるネタ。
で、枝雀さんに四天王の口調とか声音を雀雀さんが真似るんだけど、
これがおかしい。
すげーおかしい。

わたし的に一番どきどきしたのは、いまみたいにはんなり落ち着かれる前の米朝さん、まだ壮年の頃の米朝さんの、イラチで癇症な感じがたまりませんでした。
松鶴さんも可愛かったなあ。

そんで噺の「お手水廻し」、
昔、水道がなかった頃、宿屋では朝、お客さんが顔を洗うお水を洗面器くらいの桶に入れて部屋まで届けていて、大阪近辺ではこれを「手水ちょうず」と呼んでいたらしい。

噺では、「だいたいの場所では」だったかな? いま調べたら「大阪では」になってることが多いのだが

「お手水」はトイレの上品な言い方としても使われる。けど、あれ、いつだったかなあ? 初釜かなんかでだったかなあ? ものすごくトラディッショナルな場所に行ったとき、「ああ、こんな場所だと、『お手洗い』でも下品かも…」と、トイレの場所訊くのに「すいません、お手水ちょうずどこですか?」と尋ねたら、通じなかったことがあるけど…

ともあれ、大阪の人間が地方に旅行して、泊まった宿で朝、「手水ちょうだい」と頼む。
ところが頼まれたほうは「手水」がなにかわからない。
客に尋ねればよいものを、「手水」も知らん田舎者と思われるのがイヤで、村の和尚に尋ねたりして、頭の長い男(長い頭→長頭→ちょうず…、ばんざーい、ばんざーい…)を呼んできて、客の前でそいつに頭をぐるぐる回させる。
もちろん客は怒って帰り、
宿屋の主人と使用人は、「長い頭と違たんかー。しかしまたこんなことがあったときのために、『手水』が何かを突き止めておかねば」と、それを確認するためだけに、わざわざ大阪まで旅行する。

朝、手水を頼んだら、部屋に運ばれてきたのは、水を張った桶と歯を磨く用の房楊枝と塩。
ところが宿屋の主人と使用人、顔を洗うための水と歯磨き用の房楊枝&塩であることに思い至らず…。

すんげー面白かった。
一番好きなのは、宿屋のご主人と使用人が、大阪の宿で「手水」頼んで、
それが運ばれてくるのをわくわくしながら待つところ。
「手水」が何か知ってるわたしらまで、なんかうきうきわくわくさせられたの。

 
中休みのあとは、再び志の輔さんで「江戸の夢」。

枕は、加賀の千代ネタ。
加賀の千代は江戸中期の俳人。
へー、名前は聞いたことあるーと思ったら。

「朝顔に 釣瓶とられて 貰い水」

の作者でしたー。
他にも、

「起きてみつ 寝てみつ蚊帳の 広さかな」
「蜻蛉釣り 今日は何処まで 行ったやら」


とかも、加賀千代作でしたー。
「蜻蛉釣り」なんかはアレンジして使いまくってるけど、

アレンジ例 : 「シンケンジャー 昨日は何を 買ったやら」

これが加賀千代作どころか、元が「蜻蛉釣り」だったことすら、知らなかったっすー。

「江戸の夢」は、古典だと思ったら、いま調べたら違いました。
歌舞伎狂言作家の宇野信夫(1904-1991)という人が書いた創作落語でした。
あ、ここに作者の談話がある。
へええ、元は歌舞伎として書いたもんを、圓生さんのために落語にアレンジしなおしたんだ。

山間の小さな村。
一人娘のハナが奉公人の藤七を婿にしたいと言い出したと、庄屋の奥さんがダンナの庄屋さんに騒ぎ立てるとこから話が始まる。

藤七は五年前、庄屋の番頭が大怪我をしているのを助けた男。
そのまま村にいついて庄屋さん家に奉公していた。

藤七は、見た目もよく、物腰にも品があり、骨惜しみせずよく働く。
奉公人としては非の打ち所がない。
しかし、この村にくるまでどこで何をしていたかわからぬ男である。
そんなどこの馬の骨とも知れぬのを一人娘の婿にするのはイヤーっと奥さんは大騒ぎするんだけど、結局、藤七とハナは祝言をあげることになる。

で、その祝言の祝いに呼ばれた村のもん同士の話で、そのへんの事情がわかるのである

その後、隣の村へ行った藤七が日が暮れてもなかなか帰らず、夜半にやっと帰ってきたら、「茶の木を探してて道に迷った」というエピソードが挟まるのだが。

庄屋さんと奥さんが、江戸に住む庄屋さんのお兄さんの還暦祝いに江戸に行くことになる。
藤七は、見つけて大事に育てた茶の木で作ったお茶をふたつ、ひとつは庄屋さんのお兄さんのお祝いに、もうひとつは浅草にある茶問屋に持っていって、そこの主人に見てもらってほしいという。

江戸で、庄屋さんとおかみさんが茶問屋へ行き、そこの主人に婿の藤七が作った茶だという話をすると、奥の茶室に通される。
主人は藤七のお茶で茶をたて、庄屋さんとおかみさんに振る舞いながら、自分にはひとり息子がいて、このお茶の挽き方は一子相伝、自分と息子しか知らないはずの挽き方だという。

茶問屋の主人の一人息子は六年前、人を殺めた。
どうも正当防衛みたいな状況でのできごとで、お咎めもなく放免されたらしいのだが、息子は人を殺した自分を許せず、家を出てしまっていたのだった。

藤七が託したそのお茶で、
茶問屋の主人は行方不明の息子が幸せに暮らしていることを知り、
庄屋さんとおかみさんも婿の素性を知る。

五月晴れの空の下、庄屋さんとおかみさんが店の主人に見送られて、店を出て帰っていくところで噺は終わる。
 
ハッピーエンドのいい話でした~。
志の輔さんが演じるのは、庄屋さん、おかみさん、藤七、祝言に呼ばれた村人たち、茶問屋の番頭、主人で、藤七を婿にとる娘のハナちゃんは出てこないんだけど、
庄屋さんやおかみさんの話から、純朴でかわいらしい娘さんなんだろうなあと。

思ったのは、名前がハナだったせいか?
これからも年に一度か二度は「電王」劇場版を作り、ハナちゃんの成長を見守らせてくれと、常々思っているせいか?

だったりして。(= ̄∇ ̄=)