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ヨミガエルガール<NO MORE ENCORE後編>

2018-11-14 21:43:32 | ヨミガエルガール

初回ヨミガエルガール傘がない

前回
ヨミガエルガールNO MORE ENCOE前編



「あのですねー」



「腐女子しか入れないみたいですー」

「ど、どういうこと?」



「またおいでだっちゃ」
「ありがとうだっちゃ」

「ん、どうかしただっち?」

「忘れ物だっちゃか?」

「コロモちゃんにだっち」

「ノートだっちゃか?」
「コロモちゃん読んでみるだっちゃ」



(私は、ベーコと言います)



「ベーコさんがノートに書いて、コロモちゃんに渡したんだ」

「はいですー」

「で、内容が今起きてることと、関係あることなの?」

「はいですー」

「わたしたちも知ってることかな?例えば、ベーコさんの子供と彼氏の事とか?」

「書いてたですー」
「MJという人がですねー」



(私はいつ頃からか、死んでも生き返る身体になっていたんです)
(死後、誰からの目に触れずにいても、二週間後には生き返るのです)
(ただし、生き返った後、死んだ直前の記憶が無く、なぜ私が死んだのかは、覚えてなかったのです)
(愛する彼と、彼の間にできた愛する我が子が井戸に落ちた事故で亡くしてしまい)
(私もその井戸で死に、生き返り、その後に声帯と聴力を失いました)
(ただ、愛する家族がなぜ、井戸で亡くなったのか?思い出せませんでした)
(ただただ、誤って井戸に落ちたということだけを知らされました)
(しかし、私はあることをきっかけに、井戸に落ちた当日のことを思い出しました)



(あの日、私の仕事の世話をしていた、『MJ』という男が井戸に隠れていたのです)



「ローファさんとカレッジで知り合ったサーリーさんがグルで無理心中を図ったのかも」



「MJという男とサーリーさんが、何かかしらの接触があって」
「無理心中を計画した」

「でも、ベーコさんが今になってなぜ、そのことを思い出したの?」

「それがですねー」



(MJという男は、イラストレーターなども行っていて)
(子供用のトイレの御虎子(オマル)のデザインなども行っていて)
(私の娘のオマルなどもMJがデザインしたキャラクターなどの絵が書いてありました)

(私は家族を亡くした後、日が経ち三人で暮らしていた住まいをかたづけていたときに、家のオマルにうんちが入ったままなのに気づきました)
(井戸に落ちる前、娘はオマルにうんちをしていたのです)
(便が終わると、私たちは共同トイレにオマルの汚物を流しに出かけていました)



(住まいにはトイレがなく、外にある共同トイレを私たちは使用していました)

(いつも仕事が終わると、MJに家まで送ってもらっていました)
(何の疑いもなく、それを繰り返していました)
(MJには中絶のことまで知っていました)



「MJは隠れて」
「オマルの汚物を流しに共同トイレに行くことも把握してたのね」

(しかし、その日のMJは用事があると言って、私を送らず先に帰りました)

「サーリーさんが家に尋ねることを計画し、先回りして井戸に隠れてたのね」

「サーリーさんとMJは、ジュジュちゃんがオマルに便をした後に、ローファさんとジュジュちゃんを井戸に誘いこむ計画を企てたのよ」

「オマルのうんちを流しに外の共同トイレに行くのをわかっていて」

「けど、なぜ?そのことを思い出したんだろ?」

「それはですねー」



(MJのデザインしたキャラクターなどが、あちこちで見かけるようになり、私はそれを見るたびに、あの日のことが蘇ってくるのです。)





(その度に私はMJを追いかけ)



(MJに殺され、2週間前までの記憶が消されてしまうのです)
(生き返るとそこには、いつもお金が置いてあり、私はそのお金で旅をしていたのです)



(MJを倒さなければ、私は逝き続け、蘇りが終わらないのです)



(また、MJがあらわれました)
(わたしはいきます)

「コロモちゃん、腐女子の他に入れる条件とか知ってる?」

「賢者ですー」

「賢者じゃないわー」

「姉さんは無理か」

「語り姫さんが賢者ですー」



「おまたせ」
「いきましょー」
「ノートの内容、聞かせてもらったわ」

「書いて伝えたほうが」

「そうですね、語り姫さん」






中森明菜 NO MORE ENCORE

NO MORE ENCORE
クリエーター情報なし
Universal Music LLC































「逝った!」



「これで愛する家族がもどってくることはなかったわね」

「彼女は蘇る現実を生き続けるのよ」

(私は排卵日が22日で訪れたことを忘れ、その誤差を安全日だと勘違いしてしまいました)
(彼は私の身体のことを気遣ってくれたのに、危険日を安全日だと言って身体を許してしまったのです)



「くそ、悪魔めー」



「予報があたったわ」
「悪魔はあなたでしょMJ」
「逃がさないから」



「殺人容疑で、あなたを捕まえます」





「ほんとは無理心中じゃないんだ」
「井戸に引きずり落とすのは、ローファとジュジュの二人だけでな」
「二人が井戸水を使うところまで把握してたんだが」
「余計な女がきやがって」
「三人まとめて沈めたんだよ」



涙ズウズウ





ヨミガエルガール 完

ヨミガエルガール まとめ


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