【雲南地域】森林・林業のお知らせ

(島根県東部農林水産振興センター雲南事務所 林業部が伝える情報ブログ)

サクラを守って15年「桜守川渕さん」

2006年01月11日 | その他
 雲南市木次町にある「斐伊川堤防桜並木」は、斐伊川の清流に沿って約2kmにわたる桜トンネルとして中国地方随一の名所としてその名をはせています。
 このさくらは明治の終わり頃から地域住民の手により植え始められ、本格的には昭和の初め、御大典記念事業として町内会総出で植えられたそうです。昭和44年には町木として町のシンボルになり、昭和63年には第1回全国さくらサミットが木次町で開催されました。そして平成2年に日本さくらの会より「日本さくら名所100選」に認定されました。
 林業普及員の大先輩である川渕さんは県を退職後、この年から桜守として15年間この斐伊川堤防のさくらの管理にあたってこられました。これらの桜のほとんどはソメイヨシノで、樹齢は80年~90年になります。
 ご存じのようにソメイヨシノの寿命は50~60年といわれています。また病虫害にかかりやすく、特にテング巣病に弱い木です。しかし川渕さんはきめ細かい管理により毎年見事な花を咲かせてきました。桜1本1本にカルテを作り病害虫防除や治療、施肥等の個体管理を行っているそうです。
 平成14年には桜守として周藤利夫さんが加わり、後継者として指導しながら二人で桜の管理を行っておられます。
 青森の弘前公園は桜の管理が行き届いていて、明治15年植栽の120年近いソメイヨシノが現在でも見事な花をつけているそうですが、木次堤防の桜も青森に劣らずきれいな花を咲かせ続けてほしいものです。そのためにも川渕さんたち桜守の地道な努力が続くことを願っています。



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1 コメント

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末永いご活躍を (サクラ)
2006-01-18 23:43:25
機会がありましたら苦労話などお聞きしたいものです。益々のご活躍を。
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