2008年12月20日 夕刊
大戸川ダム、建設費なし 予算財務省原案
2009年度予算の財務省原案で、大戸川(だいどがわ)ダム(大津市)は本年度と比べて半減し、維持費のみの5億円にとどまった。滋賀県の嘉田由紀子知事ら4府県知事がダム建設に反対していることを受けた減額。国土交通省が進めていた県道の付け替え工事など、ダム建設に向けた事業はストップする。
国交省はダムによって水没する県道の付け替え工事のため、本年度と同額の10億円を概算要求していた。原案では、建設事務所の維持管理費や工事現場の保全費など必要最小限の額しか盛り込まず、県道付け替え工事やダム建設のための地質調査費などは見送った。
大戸川ダムをめぐっては嘉田知事と大阪、京都、三重の4府県知事が11月、国の整備方針に対して共同で「一定の効果はあるが、計画に位置付ける必要はない」と反対を表明した。
現在、滋賀県議会で国に提出するための知事意見を審議中。現時点で国には正式な意見は出されていないものの、同原案は4知事が共同で反対を表明したことを尊重。財務省の担当者は「反対を押し切って事業を進める状況にない」とした。
一方で、嘉田知事らは、ダム建設が中止となった場合でも、国が主体となって県道の付け替え工事など周辺整備を継続するよう要望。これに対し財務省担当者は「ダムが中止となれば水没しない道路を、ダム予算で付け替えることはあり得ない」としている。
大戸川ダムは、下流の淀川の負担軽減のため計画された治水専用の穴あきダムで、総事業費は1080億円。国交省近畿地方整備局が今年6月、淀川水系河川整備計画案の中に位置付けた。
滋賀県知事の頑張りで、無駄なダム建設を今回は阻止することは出来たが、
国土交通省はまだまだ諦めていない証拠に、現場事務所を残し、5億円もの予算を計上している。
又、知事が代わって国交省の要求を呑む知事になったら、ダムを建設しようとの野望は捨てていないと言う事なのだろう。
ダムを建設しなければならないくらいに洪水の恐れが有るのなら、
ダム建設を止める事を決めた時点で、如何してすぐに堤防工事をやってくれないのだろう?
嘉田知事もダムよりも堤防をと要望していたはずなのに・・・・
大体ダムは30年くらいで土砂がたまって、使い物にならなくなるから、
そのダムの上方に又新たにダムを建設しなければ、
新たな洪水の危険が沸いてくると言う事が既に分かっているのに、
国交省はそんなことにはお構いなく、100年に1度か、200年に1度にしても、洪水が来たら大変だから、ダムを造ろうと現地の反対があっても、
粘り強く粘り強く、ダム建設の推進に力を注ぎ続けている。
洪水対策と唱えていても、ダム建設の本当の目的は洪水対策ではないのではなかろうかと疑いたくなってくる。
洪水対策が本命であるならば、次にダム建設を受け入れる知事が選ばれたら造ろうなどと、悠長に構えてなどいられないはずではないか!
ダム中止が決まった時点で、大急ぎで堤防工事の計画に取り掛かるべきところではないだろうか?
その上、只現場事務所を残すだけの為に、
1年で5億円も予算を計上すると言うのも、はなはだ解せない。
地方自治体によってはその5億円を回してもらったら、
市立病院を続けられるかも知れないのに、
予算不足の為に市民の命綱の市立病院を閉鎖せざるを得ない自治体が、
いたるところに有るというのに、
無駄なダム建設の為だったら、待機費用に5億円が、何の躊躇もなくあてがわれる現実に、現在の日本の政治のゆがみを見る思いがする。
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