大戸川ダム「凍結」
国交省発表 4知事意見受け
国土交通省近畿地方整備局は31日、淀川水系の河川整備計画を発表した。京都、滋賀、大阪などの4府県知事が中止を求めていた大戸川ダム(大津市)の建設は、整備計画に盛り込んだ上で、当面実施せずに「凍結」とした。1997年の改正河川法に基づく知事意見を受け、国がダム計画を凍結するのは全国でも初めて。
■復活の余地残す
一方で、「将来、ダム本体工事に着手する場合は改めて知事意見を聴き、河川整備計画を変更する」とした。知事意見を一定尊重しつつ、将来ダム建設を復活させる余地を残した。
焦点となっていた付け替え県道の大津信楽線の整備は、ダム予算で継続する。
整備局は、中上流部の河川改修やほかの洪水調節施設の整備手順を考慮すれば、同ダムは必ずしも優先順位は高くないという4府県知事意見について、「一定の合理性がある」と認めた。
天ケ瀬ダム再開発(宇治市)、川上ダム(伊賀市)は一昨年に公表した河川整備計画案通り、建設を続行する。異常渇水対策を主目的とする丹生ダム(滋賀県余呉町)は、穴あきか、水をためるかの形式を検討する。
大戸川ダムについて整備局は2005年、緊急性は低いとして建設凍結を表明。しかし河川整備計画案では方針を一転。中流部の桂川で河川改修する結果、下流の流量が増えるので、淀川の安全を守るため上流にダムが必要とした。
この計画案に対して、京都府の山田啓二、滋賀県の嘉田由紀子、大阪府の橋下徹の各知事は、同ダムを河川整備計画に盛り込むべきではないとし、実質的に「中止」を求める知事意見を提出していた。
河川整備計画は、今後20-30年の具体的な河川整備の内容を定めたもの。河川法改正に伴い導入された。流域住民や学識者、府県知事らの意見を聴き、整備局が策定する。 (京都新聞)
我が滋賀県の嘉田由紀子知事を初めとした、近畿3府県の知事たちの協力で、どうやら大戸川ダムの計画は、一応凍結される事になったようである。
嘉田知事は新幹線栗東駅の建設も、取りやめにして、県が無駄な税金を使わずに済むように尽力された。
前任の国松知事のままだったらと思うとぞっとする。
戦前の建築ながら有名な建築家が設計ししっかりと建てられた小学校を取り壊し、耐震構造の校舎を新築するというので、地元の人が訴訟まで起こして反対していた豊郷小学校事件のとき、
住民側が勝訴しても、強引な町長は、まだ最終審に負けたわけではないからという理由で、(旧校舎の取り壊しは取りやめたものの)新校舎建設を強行してしまったのだった。
当時の滋賀県知事國松善次は、豊郷町のことに口出しする立場でないという言い訳の下、
豊郷町長の暴挙を放任して、無駄な公共工事をすることを陰ながら応援している風であった。
その後豊郷町は市町村合併で、他町に費用を分担させる積りだったようであったが、豊郷町との合併を受け入れる町村は皆無で、豊郷町住民は重い負担を背負い続ける事になってしまったと聞く。
前任の国松知事のままだったら、栗東駅も予定通りに建設され(ちなみに栗東市長は、国松知事の実弟であった。)
大戸川ダムも建設省の言いなりに造る事を容認していたことだろう。
その結果として、今頃滋賀県の財政は、建設費の負担金で身動きできないような状況になっていたかもしれない。
地方の自治体でも誰が責任者であるかということで、ここまで違いが出てくる事を思うと、
県知事選といえども、地域住民は慎重に選ばなければ、後で泣きを見させられるのではないだろうか?
バリバリの自民党員なのに、自民党ではありませんと、嘘のキャッチフレーズを書いて当選した、大嘘吐き千葉県知事は果たしてどんな行政をなさるのだろう?