明日以降、沖縄においてもマイナス4℃を記録するかも知れないという、強烈な寒波が迫っているようです。
そんな今朝の川っぺりでは夜明け前のカラス達の怒声が一足早い風雲急を告げていました。
カラスが突如として大騒ぎを始める理由の大半は猛禽類の接近によるものだと思われます。
私は「(また先日のトビさんが来たのかな…)」と、思いながらいつもの雑木林の中から中洲の上空をへ視線を走らせていると…
突如、白い大きな翼が、力無く風に煽られ…糸の切れた凧が失速するように水面に向かって落下し……着水しました。
(どうにもシャッタースピードが稼げず、どうしようもなく見苦しいピンボケのブレブレ画像が続きますが…今朝の記録として敢えて残しておきます)
イーグレット様…チュウサギであります。
チュウサギが水面でなんとか身体を起こし首を立てたその時、カラス達の怒声が飛び交う上空から容赦のないスピードで猛禽が、真っ直ぐにチュウサギの頭上へ降下しました。
猛禽は動かなくなったチュウサギを掴んだまま飛び上がりたかったようですが、重量やバランスに相当な無理があったようです。
無理を悟った猛禽は嘴でチュウサギを咥え直しそれから………まるで泳ぐようにして中洲までチュウサギの身体を運んで行き…やがて私からは見えなくなりました。
自然には「容赦する」などということはどこを探しても見当たりません。
そんな厳しい自然の中に私たち生き物は身体一つで、ポンと容赦なく生まれて来ました。
そしてまた私たち全ての生き物は死ぬ時もまた容赦なく、ちょっとしたことでポンと死んでしまいます。
生き物が生まれてから死ぬまでの間にはそれぞれの生き物が、いろいろと大変な目に会いながらもエッチラオッチラとなんとか頑張って生きています。
そしてそんな私たち生き物の心にのみ、容赦とか、思いやりとか、慈しみという、本当に価値のあるものが生まれる可能性があると私は思うのです。
…もとい、チュウサギを水面に叩き落とした猛禽はその時周囲を十数羽のカラス達に取り囲まれて激しい総攻撃を受けていました。
このレベルの総攻撃を受けては如何に猛禽類と言えども敗走を余儀無くするもので…少なくとも私の知る限りでは、この詰みきった状況で逃走以外の選択肢を取った猛禽は未だに見たことがなかったのです。
しかしこの時のこの猛禽は違いました。
執拗に纏わりつくカラス団子を強行突破。
そしてチュウサギにトドメの一撃を下し…あとは、先述した通りなのであります。
一見すると常軌を逸脱した残虐で妄執に駆られた行為にも思えますが…私には、この猛禽がまるで…。
愚かにも一撃必殺をしくじり…
チュウサギに無駄な苦しみだけを与えただけだという現実が…稲妻のように痛烈な悔恨となり、それが精神的な起爆剤となって、カラス達の執拗な攻撃をモノともせず気合いで突破したように感じました。
これは私の主観的な解釈であり、この解釈が真実であるとか間違っているとか言うつもりはありません。
ただ例えるなら、私たちが真剣に何かのスポーツをプレイしている時に相手の選手から感じる…細かな視線の動き、身体の捌き方など、およそ言葉では言い表せない様々な動作から様々なことを読み取ります。
そして私たち人間のスポーツでは様々なフェイントやトリッキーな動きで沢山の真剣な「嘘」をつきまくりますが、鳥たちの肉体的な言語には嘘など有り得る余地もなく、どこまでも真摯なものだと私は知っています。
話がいろいろと横道に逸れました。
残念ながら今回写真には上手く残せなかったのですが…今朝は猛禽さんには猛禽さんなりの「命を大切に思う」気持ちの揺らめきが、垣間見えたような気がした川っぺりであります。
(﹡ˆ ˆ﹡)みんなおはよ。
今朝の川っぺりのみんなも、猛禽とカラス達とチュウサギのやり取りに注目しているようでした。
そんな中で今朝のJ3から顔を見せてくれたのはジョビ吉くんだけでした。
ジョビ吉くんも虎視眈々とごはんを探しているようです。
そのお目当てが動物性タンパク質のごはんなのか、植物性のごはんなのか…それは分かりませんけれど、エッチラオッチラ頑張って生きているジョビ吉くんの姿を見て、少し、胸があつくなった今朝の川っぺりであります(笑)。
よい夜を。
230 拝