米大統領選の共和党候補トランプ前大統領は16日、暗殺未遂事件の容疑者が民主党候補ハリス副大統領の「言葉を信じ、行動した」とFOXニュースの番組で語った。自身を敵視するハリス陣営が事件を誘発したと決めつけ、11月5日の投開票まで50日に迫る中、攻撃材料にする狙いがある。
事件で訴追されたライアン・ラウス容疑者の動機は明らかになっておらず、ハリス氏の発言が影響したとの根拠はない。
トランプ氏は自身もハリス氏を非難していることは棚に上げ、ハリス氏やバイデン大統領の発言のせいで自分が狙われると主張。「私は米国を守り、彼らは米国を破壊している」と批判した。自身のソーシャルメディアでも「左派の発言のせいで、銃弾が飛び交う」と不満を示した。
トランプ氏は10日のハリス氏との討論会で「彼らが私のことを民主主義の脅威だと言うから頭部に銃弾を受けた」と述べ、民主党が7月の暗殺未遂事件を引き起こしたと訴えた。7月の事件の容疑者は射殺され、動機は明らかになっていない。(共同) 産経新聞