投資への助言名目で現金を詐取した疑いがあるとして、大阪府警は23日午後、二つの詐欺グループの拠点を一斉摘発した。捜査関係者への取材で判明した。グループは投資の運用益を増やす方法があるとSNS(ネット交流サービス)で持ちかけ、情報提供料などとして現金を詐取していたとみられる。府警はグループのメンバーの容疑が固まり次第、詐欺の疑いで逮捕する方針。
捜査関係者によると、二つのグループは大阪府内にある四つのビルに10の拠点を構えていたとされる。一部のメンバーについてはすでに逮捕状をとっており、最終的な逮捕者は数十人規模に上る可能性があるという。
いずれのグループも、為替相場の変動を予測する金融取引「バイナリーオプション」に関して投資を呼び掛けていた。SNSのダイレクトメッセージ機能で「運用益を増やせる方法がある」とうそを言い、応じた人から情報提供料などの名目で現金をだまし取るなどした疑いが持たれている。
府警は二つのグループの運営には80人程度が関わっており、被害総額は少なくとも10億円近くに上るとみている。手口が酷似していることから、グループ間で指示役の存在やノウハウの共有がなかったかも調べる。
【岩本一希、川地隆史】毎日新聞
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