闇バイト強盗が西日本に拡大、「出張案件」という残虐犯行に要警戒
闇バイト強盗の実行役、回収役、リクルーター役が次々に逮捕されており、指示役や首謀者にたどり着くのも時間の問題と見られている。だが、押し入り強盗はいまも続いており、ターゲットは首都圏から地方に拡大。それも、実行役はその土地とはかけ離れた場所から駆り出されるというのだから厄介だ。10月31日~11月6日の1週間に配信したAsageiBizの人気記事より。(初公開は11月2日)
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首都圏などで相次いでいる「闇バイト」による強盗事件。5都県11件で逮捕された実行役らのスマホを警視庁などが解析した結果、指示役が使っていた約30のアカウントの識別情報がすべて異なっており、指示役が大量の「飛ばし携帯」を用意していた可能性があるという。
これらの事件では秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」が使用され、指示役が実行役に指示を出していた。シグナルのアカウントの登録には、電話番号が必要で、指示役が身元を特定されないように不正に売買されている「飛ばし携帯」と呼ばれる他人名義のスマホやSIMカードを使っていたとみられている。
ところで、首都圏を中心に相次いでいた闇バイト強盗だが、ここにきて西日本にも拡大の恐れが出ている。
山口県光市では10月20日、住宅に強盗に入る機会をうかがったとして、茨城県の男子中学生ら関東地方の少年3人が強盗予備容疑で逮捕された。福岡県福岡市、糸島市では、民家を訪れ住人の不在時間帯を聞き出そうとする不審者の訪問が相次ぎ、強盗の下見の可能性があるとして警察が警戒を強めている。
「一連の闇バイト強盗をめぐっては、不動産購入リストや貴金属購入リストといった闇名簿が犯罪グループに流出しているとの見方が出ています。光市の事件がそうですが、最近は実行役が自分の地元から離れた場所で強盗、窃盗を働く“出張案件”が増加。西日本で闇バイト強盗が増える可能性は高そうです。出張案件が増えた要因は、実行役は地元だと犯罪行為に抵抗があっても、違う土地だとそのハードルが下がるからだといいます」(夕刊紙記者)アサ芸biz
“たたかう庶民派”松原仁氏 無所属の“危機感”、新天地開拓も「偶然」が追い風に 東京26区【衆院選2024】
平成9年、アジア系ロシア人の男が、昭和40年ごろに失踪した福島県の男性の身分を乗っ取って成りすます「背(はい)乗り」で30年以上にわたり諜報活動を続けていた疑いが浮上する。男はロシアのSVR(対外情報局、旧KGB)に所属していたとされる。
男は男性の名前で翌41年に東京都内の貿易会社に就職。海外出張と称して国内外を行き来し、政治、経済、軍事の情報を集めたとみられる。事情を知らない日本人女性と結婚するなど、表向きは日本人商社マンとしての人生を送っていた。
警視庁公安部は平成9年7月、男が住んでいた東京都練馬区のマンションを捜索。驚くべきスパイ活動の一端が判明した。男は自宅で高性能短波ラジオでモールス信号を受信し、文章に置き換えて指示を受けていたほか、窓や机の引き出しに髪の毛などを置き、髪の毛が切れたり落ちたりしていれば、不在の間に開けられたことが分かる仕組みになっていた。
神社仏閣や墓地など、環境が変わりにくい場所にマイクロフィルムを隠し、それを機関が回収する「デッド・ドロップ・コンタクト」と呼ばれる方法で情報を渡し、一度使った場所は二度と使わないという念の入れようだったという。
公安部は偽のパスポートで出入国したとして男を国際手配したが、男は中国・北京に出国したまま日本に戻らず、公安部は20年、旅券法違反などの容疑で、氏名不詳のまま男を書類送検した。(橋本昌宗)