高市早苗氏単独インタビュー「9条改正急ぐべき」 男児刺殺「中国に日本人守る具体策を」

――憲法改正はいつ頃までに発議を目指すか

「国民が憲法改正の是非を判断する機会をできるだけ早く提供したい。（今の憲法は）時代に追いついていない。自衛隊を揺るぎなく位置付けるためにも9条改正も急ぐべき課題だ」

――憲法審査会の議論は与野党が一致しないと進まない傾向がある

「立憲民主党の中にも、今の憲法が国際環境の変化や技術革新に追いついていないと思っている方もいると思う。しっかりと交渉することに尽きる」

――選択的夫婦別姓制度について

「（旧姓の通称使用拡大法案を）党に出している。通れば不便を感じる方はいなくなると思う。最大数の意見（旧姓の通称使用拡大）が紹介されないまま、（選択的夫婦別姓に賛成か、反対かという）二択の議論が報道も含めて多かった。総裁選で（もう一つの案があることを）伝えられたのはよかった」

――首相就任後も靖国神社参拝を続ける意向を示している

「先輩世代への感謝を持って、次世代への責任を果たそうと思い、総裁選に出ている。戦没者への思いはこれからも大事にしたい。外交問題にされること自体がおかしい。私は海外に行けば先の大戦の敵国を含めて戦没者追悼施設にお参りしている。敬意を表する行為を普通にできる世界にしたい」

――中国・深圳で日本人男児が刺殺される事件が起きた

「痛ましい、悔しいことだが、6月にも（蘇州で）日本人の母子が切り付けられる事件があった。（中国側に）謝っていただいた上で、日本人を守る具体策を示してもらうことが最低限必要だ」

――安倍晋三元首相の遺志を引き継ぐ姿勢も示している

「（経済政策の）アベノミクスは残念ながら新型コロナウイルス禍で頓挫したが、方向性は間違っていなかった」（聞き手　長橋和之、水内茂幸）　　産経新聞