不来庵書房 裏庭倉庫

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「光る君へ」涙と感動のクランクアップ秘話吉高「パーンともらい泣き」ウイカ「いつも来てくれ…

2024-12-03 | ドラマ
意外に視聴率が低めだったようで(という点を論って「失敗」扱いの言論もちらほら)はありますが、きちんと大河していたなぁ、と思う作品ですね。

今回、刀伊の入寇などという日本史教科書でも数行しか記述のない事件が扱われましたが、実は外国軍が日本本土(本州・四国・九州)に攻め込んできた事件としては他には元寇と薩英戦争&四カ国艦隊下関砲撃事件、あとはWW2くらい、という大事件でもあります。
大宰権帥・隆家さんの武将っぷりが見事でした(史実では甲冑つけて敵陣に鏑矢射掛けたりはしなかったらしいのですが、本作唯一の合戦シーンですからこれくらいは許容範囲かと)。
それにしても、周明さん……南無南無。今回放映前半でデス・ノボリ立てまくってましたからねぇ……

本作全体として、かなり大胆に脚色しても時代考証警察(笑)が突っ込もうにもツッコミネタが無い時代なので、のびのび作れた一面はあるかもしれません。
この点では、来年の『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』はさぞ難しかろうなぁ、と思ったりします。将軍の秘事から庶民の日常生活までありとあらゆる記録が(完全とは言いませんが)残っている時代ですから、敢えてドラマ重視で史実と外したところにもツッコミが雨あられ、となる可能性が。

摂政・藤原道長と藤式部、こと、三郎とまひろが幼時からの知り合いで、若い頃には理無い仲、という設定は中々効いていたように思います。
『尊卑分脈』にも紫式部について「藤原道長妾」とあったりする次第で、否定し切ることもできないという点がポイント。

『枕草子』『源氏物語』『栄花物語』と、平安女流作家三作品揃い踏みな点も見事。
赤染衛門先生、道長さまの栄華を描くよう発注されたとは言え、村上天皇の時代ではなく宇多天皇の時代まで遡るとは、実際には発注主たる源倫子様の栄華を書くつもりなのでしょうかね。とある方が「編集さんが漫画家さんに1話読み切りの話を持ちかけたら、漫画家さんが次の打ち合わせで全15巻描き下ろしのプロットを持ってきた」なんて例え方をしていましたっけ。

余談ながら、今回大河ドラマ館3施設を巡りましたが、昨年の家康絡みよりはちょっと展示が寂しい感が。甲冑やら旗指し物やら、陣中グッズで割増できる武士絡みとの差でしょうかね。
来年の大河ドラマ館、江戸東京博物館だけでなんとかなってしまうかもしれません。というより、大河ドラマ館を作るにしても、江戸博の収蔵物に足す要素って撮影グッスしかないぞ多分。

後2回の放映。道長さまの御最期がどのように描かれるのか・・・



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