ふくらく通信

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長町の「蛸屋」(仙台市) :2008年07月18日の食べ歩記

2013-11-02 15:15:27 | 食べ歩記
昔の長町駅は、戦争当時に兵隊さんを見送った場所でもあった。
祖母も、ここから手を振って夫を見送ったと、ぽつりと話してくれたことがある。
今は、駅舎も変わり場所も少し移動した。

そこは広い交差点になっていて、その交差点の角に、趣ある和菓子屋さんがある。
「蛸屋」さんだ。
夏、涼やかで喉越しの良い菓子が並んでいたので買って来た。
葛まんじゅうである。      

葛であんを包んであり、みずみずしく滑らかで、美味しい。
お店の方と、ちらっと話をし、この店は昔、長町3丁目にあった「蛸屋」から暖簾わけした店だと聞いている。

太白区街づくり推進協議会の冊子を見ると、何と、もとの「蛸屋」さんは、元禄時代創業の老舗であったと記載されている。

名物は、「東餡餅(あずまあんもち)」だったそうだが、日露戦争の時に出生軍の前途が良好であるようにと、「全勝餅」と改名したそうで、今もその名で作られている。

個人的に気に入っているのは、きんつばだ。長方形で羊羹を思わせる姿と、しっとりとした味わい。

※追記:震災の2週間くらい後には再開していました。震災で内壁に亀裂の入った建物は多く、この店も同様だったものの、主要な部分は問題なかったようです。
再開当初は、大福が並んでいたように記憶しています。(記憶違いでなければ)
震災から間もない頃、商店の再開はもちろん、甘くてお腹も満たされる菓子を町で見かけた時、ほっとしたのを思い出します。


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