7月1日~2日
福島現地 3カ所の視察に行きました。
全行程と詳しい報告はまた、「たねまき通信」等でお伝えするとして、取り急ぎ、無事に全行程を終えたご報告を簡単に致します。さまざまに協力して下さった皆さま、ほんとに有難うございました!!
1日の朝8時30分に国立を出発し、一路福島へ。高速に乗った後に、バスの中で皆さんに自己紹介をしていただきました。たねまきネットの事務局もいれて20名が、それぞれにツアーへの思いを語りました。
そして3時間ほどで福島に。しかし、田んぼは草ぼーぼー。原発事故がなければ今頃はきれいな苗が生えそろっているはず。そのあれた田んぼを両目に見ながら「ゆうきの里東和」へ。
東和はちょうどロードレースの日で、道の駅のレストランもそのお世話等で忙しく、昼食の用意ができないとのこと。そこで、2月に恵泉でも福島の郷土料理を教えて下さった二本松の女性たちが、昼食を用意して下さって、一緒に食べて交流しました。
その後研修で「ゆうきの里東和」事務局の海老沢さんからお話をきき、放射能測定器も見せていただきました。
その後は宿泊先のウッディハウス東和へ向かいました。食事の後はみんなで一部屋に集まって歓談しぐっとうち解けました。
2日は朝8時過ぎに出発。一路小高へ。南相馬市原町高校内の1階校舎におかれた小高商業高校を訪れました。私たちのために、2月に恵泉に生徒さんを引率してきてくださったN先生に、地震・津波・原発すべての被害にあった小高地区に案内していただき、使えなくなってしまった学校にもつれていっていただき、中にははいれませんが外側から見てきました。また駅から海までは津波でさらわれたまま、えぐり取られた道路もそのまま、そこにただ草だけが生えている風景は、震災から1年以上たっても、まるで何も変わっていません。今まで放射能で立ち入りができなかったためです。町並みも壊れた家もそのままです。
その後、原町高校内にある小高商業高校に戻り、昼食のお弁当まで用意していただき、校長先生、他の先生たち、商業研究部の生徒さんたちにご挨拶し、記録集「福島の生の声をきく」をお渡ししました。これで今回の訪問の大きな目的を果たすことができて、ほっとしました。そして7人の生徒さんの自己紹介をいただき、恵泉大の4人の学生さんたちが自己紹介をし、短い時間でしたがお顔を合わせることができました。商業研究部の生徒さんたちには、ぜひまた恵泉にお招きしたいこともお伝えしました。
その後は、最後の訪問先である郡山東高校に向かいました。途中「緊急除線染」をしている現場にも通りかかりました。
郡山東高校は大きな学校です。地震でひび割れた校舎を見せていただきました。
線量計も設置されています。仮設校舎の中も見せていただきました。こここでは生徒会の皆さんとお話することができました。去年の夏は体育館を仕切っての授業だったため、暑いし、となりの授業も聞こえてくるし、とても大変だったようです。仮設校舎ができて良かったと。この学校では、自分たちも被災はしたが、転校してきた生徒さんたちのために「小宇宙の会」という集いをもっているそうです。福島県外から見たら被災者ではあるけれど、県内では支援者としてあることを、生徒さんたちはしっかりと自覚し、支え合う気持ちを大切にしているそうです。小高からの転校生もいるとのことでした。
ここで紹介したことはほんのさわりです。本の表紙にもならない程の、行き先だけの紹介にすぎません。今回の視察では震災から1年以上たっているとは思えないことをいたる所で実感しました。東京にいては知ることのできないことを、どうやって皆さんにお伝えしようかと、考えています。
そして、また行かなくてはと、帰ってきて早々に思っているところです。