京都の旅ログの途中ですが、F1の話を。
なんたって最終戦ですから。
先週末はF1アブダビGPでした。
時差の関係でここのところ集まれませんでしたが、約2ヵ月ぶりにF1会で集まりました。
レッドブルのフェルスタッペンの優勝を祈念して、そして12月ということで忘年会も兼ねて、今回のメニューは手巻き寿司です。
いつものように私がみんなを迎えに行ってスーパーで買い出し。
夕方なので品数が少なくてウニやいくらはありませんでした。残念。
マンションに着いてまずは私の京都土産の地ビールで乾杯。
日本酒山田錦で有名な黄桜で造られたビールです。
左からペールエール、ブラウンエール、ゴールドエール、ブロンドエール。
私はブラウンエールを飲みましたが、さっぱりした中にもコクがあり、また程良い苦味が感じられて美味しかったです。
飲みながら手巻き寿司の準備。
魚や野菜を切るのはB氏。
シャリやツナマヨを混ぜるのはC氏とD氏。
私はお皿を並べる係。
いつもの光景です。
中トロやサーモンももちろん美味しいですが、実は一番人気は全員一致でツナマヨです。
今回は玉ねぎスライスを混ぜました。
我が家の炊飯器が3合炊きなので4人だとシャリが少し足りない感じなのですが、そこは飲むメンバーですからネタをつまみに飲み、結果ちょうどいい量でした。
ビールやウィスキー、お菓子も含めてひとりあたり2,750円。
家飲みは安上がりですね。
さてF1ですが、個人総合優勝を争うドライバーが同点で最終戦を迎えるのは72年のF1史上47年ぶり2回目です。
予選Q2でフェルスタッペンがミディアムタイヤで最速タイムを出しますがフラットスポットを作ってしまいました。
フラットスポットとは急ブレーキなどでタイヤがロックした際、地面と接触したタイヤの一部分が摩擦により削られ、平面になってしまう事です。
このタイヤで走り続けるとガタガタしてしまい、タイムも落ちるし振動によってサスペンションなどが壊れる可能性があります。
F1では予選Q2で最速タイムを出したタイヤで決勝をスタートしなければならないというルールがあります。
フラットスポットができたタイヤで決勝をスタートするわけにはいかず、さらに持ちタイヤはもう新品のミディアムタイヤは残っていません。
そこでやむなくソフトタイヤに履き替えタイムを更新しました。
ソフトタイヤの方が速いけどミディアムタイヤの方が長持ちします。
ミディアムでのスタートを計画していましたが、フェルスタッペンはソフトタイヤでスタートすることになりました。
こうなったら何としてもポールポジションを獲ってスタートダッシュを決め逃げ切るしかありません。
予選Q3ではフェルスタッペンが1位となり見事決勝のポールポジションを獲得しました。
2番手はハミルトン。
ミディアムタイヤのハミルトンとソフトタイヤのフェルスタッペンはタイヤ戦略が分かれました。
ミディアムの方が有利と言われていたので少し不安があります。
3番手にはマクラーレンのノリスが入りました。
ペレス、サインツと続き、ボッタスは6位です。
ボッタスよりペレスが前にいるのはいいですね。
そして決勝。
なんとフェルスタッペンはスタートが悪くハミルトンに先行を許してしまいます。
これはやばいと思いました。
ソフトでスタートを失敗するとは痛恨のミスです。
ソフトの方が早く劣化するので早いうちに抜き返さないといけないのですが、差は徐々に広がってしまいました。
この時点で正直60%ぐらいで早くも負けを意識し始めました。
フェルスタッペンが先にピットインしてハードに履き替えますが、ハミルトンも翌周にハードに履き替えます。
先を行く車は後ろの車と同じ戦略を取れば負けないというセオリーがあるのでこうなると厳しいです。
この時点で70%ぐらい負けがちらつきます。
しかしまだピットストップをしていないペレスがハミルトンの前にいます。
ソフトのペレスはハミルトンに何度も追い越されそうになりながらも1周半にわたってブロック。
この間にフェルスタッペンがハミルトンの1秒後方まで迫りました。
ただハミルトンがペレスを抜いた後はまた差を広げられてしまいます。
やっぱり厳しいのか。
80%ぐらいで負けの予感。
35周目に後方の車にトラブルが発生し、バーチャルセーフティカーが宣言されます。
フェルスタッペンはこの隙に新品のハードに履き替えます。
ハミルトンはそのままステイアウト。
17秒まで開いた差を詰めようとフェルスタッペンは猛プッシュしますが、周回を重ねたタイヤでもハミルトンは速かった。
14秒までしか縮められず、残り周回数とペースを考えると追いつくのは無理で万事休すか。
90%ぐらいで負けを覚悟。
ところが残り6周というところで後方で壁にクラッシュした車がいて、セーフティカーが出動しました。
ここですかさずフェルスタッペンは新品のソフトに交換し最後のわずかなチャンスに賭けます。
しかしハミルトンとフェルスタッペンの間には周回遅れの車が5台いて、レースコントロールからそのままの隊列でリスタートすると告げられます。
これだとフェルスタッペンはハミルトンに追いつくまでに5台追い越さないといけなくて、もちろん周回遅れの車は譲ってくれるのですが、少なからずタイムはロスするためハミルトンを追い越すのは不可能と思われました。
さらに残り周回数が少ないことからセーフティカー先導のままフィニッシュラインを超え、この時点の順位で確定してしまう可能性もありました。
もう私の中では99%諦めていました。
しかし、残り2周となったところでレースコントロールは周回遅れの車を先に行かせ隊列を整えるよう指示を出します。
これで本来の順位通りハミルトンの真後ろにフェルスタッペンが着きました。
わずか残り1周で再スタート。
最終ラップも激しいバトルが繰り広げられましたが、周回を重ねたハードタイヤのハミルトンに対して新品ソフトタイヤのフェルスタッペンに分がありました。
ターン5でフェルスタッペンがハミルトンを追い越すとそのままトップチェッカーを受け優勝。
見事自身初の年間ドライバーズチャンピオンを掴み取りました。
レーススタートから圧倒的に強かったハミルトン。
58周のうち57.5周でリードし、8度目のチャンピオンもほぼ手中に収めたと思いました。
しかし勝利の女神は、最後まで諦めなかったフェルスタッペンに微笑みました。
見ていた私は諦めていましたけどね。
ドライバーとチームは諦めていなかったんですね。
まさか最後にあんなドラマが待っているなんて。
このレースでF1活動から撤退するホンダにとっては、アイルトン・セナ以来30年ぶりの優勝となります。
まさに有終の美を飾りましたね。
フェルスタッペンもチームスタッフもみんな泣いていました。
もちろん私も泣きました。
決勝当日、日曜日の日経新聞朝刊の広告見た方いますか?
ガレージから出て行くマシンの後ろ姿の写真とともに、歴代ライバルチームたちに「ありがとう〇〇」とお礼を言って「じゃ、最後、行ってきます」。
最後のレースに臨む前のこの言葉も泣けました。
2年半前、シンガポールに行けるならというだけで見始めたF1。
→「シンガポール4人旅 準備編 1」
シンガポールではフェルスタッペンが3位表彰台に乗れただけで大喜びしていたのに、まさか年間チャンピオンを獲れるなんて。
ホンダがF1活動を終了するという発表を聞いてショックを受けた日。
→「日々のこと ホンダF1撤退編」
心の中で「優勝して、撤退を決めたホンダに後悔させてやればいいのに」と思っていましたが、まさか本当に優勝しちゃうなんて。
こんな感動をくれたホンダには逆に感謝です。
おめでとうホンダ。
そしてありがとうホンダ。
ところで。
ホンダのF1活動はこれで終了しますが、レッドブルはホンダと契約を交わし、ホンダパワーユニットを知的財産として受け継ぎ、少なくとも2026年からの新規則パワーユニットまでの間はホンダパワーユニットを継続使用することが決まりました。
というわけでホンダの文字はなくなっても実質ホンダのエンジンなので、引き続きレッドブルとアルファタウリを応援しようと思います。