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伊勢神宮の権禰宜の吉川竜実さんによる講演会がありました

2015-10-05 22:00:00 | パワースポットと癒しの旅

伊勢神宮の権禰宜の吉川竜実さんの講演会が住吉大社でありました。

テーマは『お蔭参り―上方の参拝の現象を中心として―』でした。

友人Tさんと二人で参加してきました。

講師の吉川さん自身も住吉大社近くの出身だそうで、気さくでそして大阪らしい内容となりました。

レジメもあるし、ちゃんと資料もついていてとてもわかり易かったですよ。

 

(((o(*゜▽゜*)o)))ワクワク楽しみ隊の隊長、二埜り音(にのりおん)です!

当時(江戸時代)の伊勢参りがどんな感じだったのかとてもよくわかり、

江戸好きのわたしとしては、楽しくて仕方がなかったです\(^o^)

 

それにしても最盛期の話とは言え、江戸時代の人口3000万人としてその6分の1の人達が

われもわれもと伊勢参りをしていたなんてねぇ…今じゃちょっと考えられないですが

小説の中にも沢山そのシーンは出来ています。

 

 

あ~、そうだすっかり忘れていた!

よく考えてみたら、講演の中でも説明されていた「御師(おんし)」という神官(で言うと「下級の」と吉川さんは仰ってましたが)神職が、各地でお札を配って宣伝活動をしたおかげで徐々に広がりやがて爆発的に参拝者が増えたというのを本で読んだ事がありました。

いわゆる「口コミ」ですね。

その御師がお得意様を勧誘し、道中の手配や宿泊のお世話、神楽奉納もやっていたそうで、今で言う所の旅行業者のようなは働きをしていたようです。

三重県博物館と御師の話と言うブログに当時の御師の御もてなしの様子がかかれていました。

興味のある方はご覧ください ⇒ http://www.hatagawa.net/2015/02/post-250.html

 

 

この絵のように柄杓をもって伊勢参りの旅に出たそうですよ。

柄杓を持っていると伊勢参りの「印」として施しが貰えたそうです。

お腹がすいたらその柄杓を出すとそこにおにぎりやお米、お餅が貰えたそうな。

お金のない者でも、道中での市中のボランティア活動によって助けられたそうです。

所が、その柄杓も下の絵のように外宮の捨てて帰ることになります。

 

ただの流行?

それとも、伊勢参りに行った証拠として?

置いていくとすべての浄化に繋がる?

…とか思ったのですが、調べてみると行きはその柄杓によって助かれたものの、

帰りはその施しと言うかおもてなしが受けられなかったので、参拝が済むと外宮に捨てて帰ったと言うのが真相のようです。

 

 

 おさんという孝行犬が、人間の代わりに参拝したそうな。

そんな話が『御影参明和神異記』というものにかかれているそうです。

下記はその内容↓

伊勢街道(「宮川の渡し」より)やたら伊勢に関して詳しいHPです。http://www4.airnet.ne.jp/sakura/blocks_menu/conjyaku_04/ise_kaido/ise_isogi9.html
そこからの転載です↓作者経緯ともに不明です。

明和八年4月16日のうしの時刻に,上方から犬が参宮したといって人々が大騒ぎをした。外宮の北御門口から手洗い場にいたって水を飲み,本宮で神殿にひれ伏し拝礼のかたちをした。宮人はただならぬものでないと追い返さず,御祓いを首にくくりつけてやった。

【犬のおかげ参り】

むかし,阿波の国(今の徳島県)におかげ参りがはやって大勢の人が阿波からも伊勢参りに出かけました。中には抜け参りといって,突然誰にも言わずに出かけてしまう人もありました。お金も持たずに,道で出会う人に恵んでもらい,道ばたで寝て伊勢まで行く人もありました。ある呉服屋に「おさん」という犬がいました。主人によくなついて賢い犬で店の者にも可愛がられておりました。そのおさんの姿が突然見えなくなって,食事の時にも夜になっても帰ってきません。どうしたわけがあったのでしょうか?犬が自分の家を忘れるはずがありません・・・・・。 

【抜け参り】

抜け参りは大人だけでなく子どもが家を抜け出してくるのもありました。赤ちゃんをおんぶしたお母さんもいます。娘さんが,おじいさんの手を引いてゆっくり歩いている姿も見られます。子どもたちの仲間が「おいで,おいで」をするのでついて行くうちに,旅の人がだんだん増えてきてにぎやかな人の流れができていきます。

【旅立ち】

村はずれや,氏神さんの鳥居のところで別れをして旅立つ人々がいました。出立に際して,今生の別れになるかも知れない家族親類の者と水さかずきを交わしてきたのでしょうか,泣いて別れを言っている人がいます。やがて,旅の仲間に入ると,歌ったり踊ったりしてなかなか楽しそうに笑い声さえ聞こえるようになります。誰もが檀那寺や庄屋から発行された通行手形を持参しました。書状には居住地,宗旨,旅の用向きなどを紙に書きます。子どもたちはタダで泊めてもらって,おにぎりまでもらっている様子です。おさんは子どもたちと仲良くなったので今日もついて行くことにしました。どうも食べるのには困らないようです。

 【施行所】

道々,お茶はもちろん,にぎりめしや赤飯,粥,餅,団子をくれる所がありました。きれいなお姉さんが声をかけてきました。「おや,きのうの犬がまだついてくるわ。おまえ家をわすれたの?」「やー,やー。おまえもおかげ参りじゃのー」と,仲間の男の人が笑いながら言いました。おさんはただしっぽをふっていました。この先一体何があるのか見てみようと思いました。幾日も幾日も旅は続きました。途中,行く先々でひまつぶしに旅人たちが声をかけてきます。食べ物をくれる人もあります。「これは偉い犬じゃ。お伊勢さんのありがたさをしっているとは」と,可愛がって首をさすったりその首にお金をくくってくれたりしました。 道中には他の犬もいました。飼い主の連れている犬もあれば,野良犬もいます。 犬でも大勢の人について歩けば食べるのには困りません。信仰の旅ですから,動物を虐待したり殺生をする人はいないのです。 犬同士は信仰のことが分かりませんから,いがみ合ったり,吠えたりします。 しかし,おさんは土佐で犬の喧嘩をみて育ちましたから,喧嘩は平気です。にらみつけると相手は目をそらしてすごすごと引き下がっていきました。 おさんがいるとどの犬もおとなしくなるといって,おさんはほめられました。 若い娘さんは,用心のためにできるだけおさんがそばにいるようにえさをくれるなどして,大事にしてくれました。

【代垢離】

 そうして,ようやく,宮川に着きました。 大勢の人がここに集まってきます。泳いで渡っている人もあれば舟で渡る人もあるようです。 ここでは川の水で体を清める習わしなのですが,お金を払って,代わりの人にやってもらう者もいます。近所の子どもたちのいい小遣い稼ぎになっています。 おさんはザブンと川に飛び込み,泳いで渡りました。体の砂ぼこりもとれてすがすがしい気分でした。

【参拝】

 外宮鳥居から入って手水舎と御手洗で水を飲み人の流れに押されておさんも神殿の前にいつのまにか入ってしまいました。 後ろからお金が飛んできて,頭に当たります。人が多くて前に来られない人がお賽銭を投げているのです。お金が体に当たるたびに首をすくめていると,神社の人が来ました。 「この犬は神前でちゃんと頭を下げて,賢い犬やな。」 見ると首にお金がくくりつけてあります。 「おぅ,おぅ。代わりにお参りに来たのか。では,御祓いを付けてしんぜよう。」といって,御札を首にくくりつけてくれました。

【帰宅】

 家の者が心配してもうあきらめかけたころのこと,ヒョコンとおさんが帰ってきました。 首には色々な物を付けています。調べると,伊勢の御札のほかに,代参を頼まれたらしくお参りの依頼の木札やお礼の手紙など,そして銀のお金までついているのです。銅のお金が多くなって重そうなので誰かが銀のお金に換えてくれたのでしょう。 家族は驚くやら,喜ぶやらで御伊勢参りのすごさを知りました。それからしばらくして,店の奥さんと娘さんの姿がポツンと見えなくなりました。でも誰も心配する人はいなかったと言うことです。

《『御影参明和神異記』より再話》以上転載終了

上の話が本当の話とは思えないので、代参してくれるような犬がいたらいいなぁ~という人間の勝手な思いのような気もしますが、ほのぼの(?)とした感じはするかも…。

あ、でも実際にあった話としています。

今回、頂いたレジメにも書いてありますしね。←疑っています|д゜)

それにしてもネコの話が無いのはちょっと寂しいけど、妙に納得してしまうのが笑える(^_^;)

 あ、そうだ、話が少しずれるかもしれませんが、織田信長の出自は神官だっだらしく、

神社などに理解があったそうです。

伊勢神宮の遷宮を復活させたいと 伊勢神宮の上部大夫に援助の依頼があった際、

気前よく3000貫の資金を申し出たそうです。

仏教でなく、神道系だっだんですね。

講師の吉川さんいわく

「だから比叡山の焼き打ちとかが出来たのではないのか?」

「織田信長と言う人物は、決して神も仏もあるものかというような人ではなかったのではないか?」

と仰ってました。

 

今回も良い話が聴けました。

講師の吉川さんは、お話もお上手なので最後まで飽きずに聞かせて頂きました。

それではまた!

二埜り音でした。

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