満月と黒猫日記

わたくし黒猫ブランカのデカダン酔いしれた暮らしぶりのレポートです。白い壁に「墜天使」って書いたり書かなかったり。

『どちらかが彼女を殺した』

2006-10-16 01:44:48 | 

皆様ごきげんよう。日々を薄ぼんやり生きているせいか、知らないうちに発売を心待ちにしていた本が既に出ていることに気づいて自分の頭を壁に打ちつけようと思ったものの、それで得るところは何一つないことに気づいて思い止まった黒猫でございますよ(長い)。

ま、その本は明日買うことにして、今日は久々に本の感想です。

『どちらかが彼女を殺した』(東野圭吾著、講談社ノベルス)

二十代後半のOL、和泉園子は、恋人だった佃潤一を親友の弓場佳代子に紹介し、ふたりに裏切られる。潤一は佳代子を好きになったので、別れて欲しいと言うのだ。
地方出身な上内向的な性格の園子は佳代子以外に特に親しい友人もなく、故郷の愛知県で警官をしている兄の康正に電話で「信じていた相手に裏切られた」と名前を伏せて話す。
翌日帰れたら愛知に帰る、と言っていた園子から、三日経っても何の音沙汰もないのを心配して上京した康正は、部屋のベッドで死んでいる妹を発見する。
電気毛布のコードとタイマーを利用して感電死していた園子は、一見すると自殺にしか見えなかったが、警官である康正は現場に残されたいくつかの痕跡からこれは他殺に違いないと断定。証拠の品をいくつか採取し、それを警察には話さないまま、康正は園子を殺したと思われる容疑者を元恋人の佃潤一か親友の弓場佳代子のふたりに断定。康正同様園子の死を他殺と思っている刑事、加賀の妨害とも説得ともつかぬ言動も聞き流し、康正はふたりを追い詰めるが・・・?

というようなお話。

先日観た映画「手紙」が面白かったので、原作を図書館で取り寄せたんですが、ついでによくネット上で「結局犯人はどっちなのか」と話題になっているようだったので、同じ作者のこの作品も取り寄せてみました。タイトルがズバリなので、どちらかが犯人であることには間違いないのですが・・・。

うん、わかんないね☆

だってそこに至るまではちゃんと固有名詞で描写されているのに、大事なところの描写だけ「犯人が」「犯人ではないほうが」ってなってるんだもん・・・わっかんないよーこれ。
すっきりしないので、「『どちらかが~』 ネタバレ」で検索して、解説サイト様を読んでようやく犯人がわかりました。3回くらい問題箇所を読み直したけど。
わたしはノベルス版で読んだんですが、ハードカバーの時?は巻末に「推理の手引き」なるものがついていたそうで。それを見ればもしかしたらわかったのかもしれませんが。・・・イヤ、わかんないだろうなあ。わたし鈍いから(笑)。

わたしはあまりミステリを読むほうではないんですが、なんかこういう、密室とかアリバイとかが出てくるものを読むと「そんなに手間暇かけるほどまでに殺したいってどういう心境だよ」と思ってしまいます。わたしだったら途中で面倒になって断念すると思う(笑)。その後も何食わぬ顔して驚いたり嘆いたりしてみせなきゃいけないわけでしょ?相当の胆力が要るよ。
まあ、ミステリって謎を解くことに楽しみがあるんでしょうけど。

京極夏彦の『邪魅の雫』もようやく読み終えたので(感想は近日中に)、明日からは『手紙』を読みますよー。電車の中で泣いてたらごめんなさい(笑)。
コメント
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