Genの思いつ記(Gen建築設計所)

人はいろいろであります。いろいろな日常を思いつくままに記録していく建築設計事務所のブログです。

普通

2007年12月15日 | ブログ

住宅の設計をして いざ現場へ~と張り切って臨むときにとてもモチベーションが下がる言葉がある。 「普通はこうします」「普通にやっています」・・・

 

はぁ~???である。「普通」ってなんだ。多分、職人さんや施工者としての経験している多数のことであって、それが果たして「普通」なのであろうか? それが正しいのであろうか? こちらは知恵を絞ったり、どのようにしたらいいかを一生懸命考えてこれが今の状況ではベストと思っていることを現場にぶつけているのであるが・・・。

 

「そんなことはしたことがない」と なんの疑問も持たず「普通」がいいと思われている。ちょっと考えればわかるようなことでも慣例にならって何の疑問も持たない。もう少し仕事を楽しめば、もっと真剣に取り組めば「普通」以外にも可能性があり、もっといいものが出来るはず。こんなささいなことであるが、現場では「普通」と何度も衝突している。

 

そのときに理解してもらった方達とはその後もいろいろと繋がっていくが、「面倒なことや」などと思われた人とはその現場で終わってしまう。このあたりはモノづくりに関する姿勢の問題だと思っている。嫌がられても うっとしいがられても、「普通」でないものには可能性があるのだ。理論的に考えても「普通」がいいとは思われないことが 「普通」に行われている。おかしな話だ。

 

疑問に思ったことを追求していくと「普通」ではなくなることが多々ある。ましてや美しさなど人によって様々だ。ただ、どんな人が見ても「いいね」と思えることはあるはずだ。いや、すべての人によいとは思ってもらわなくても住まい手、つくり手がよいと思えばそれでいいはずである。「いいものをつくりたい」、ただ、それだけの気持ちである。