ケンチク的視点-6
専門学校時代の2年間は結構ハードでした。なにせ約二人分の課題をこなす羽目になりましたから(笑)
ただ、 ケンチクの面白さに気づいたのは考える設計である製図Ⅰという科目だったと思います。課題があって、
その答えの無い問題に対してどのようにプレゼンするか、どう考えたか、それが重要なのです。あまり考えずに
提出すると鏡のように正直に評価が返ってきます。。。
それから学生時代に影響を受けたのは、やっぱり実物の建築を観て回ったことです。親友と東京までいって
観てきたケンチクは初めて観る、初めて体験するケンチクばかりであり、大いに刺激になりました。
この経験は後々までボクに影響を与えました。
キッカケは卒業設計のために建物を見学に行くということでした。が、あんなにワクワクした経験があったからこそ、
その後も空間を体験することの重要性をひしひしと感じるのだと思います。写真ではわからないことはいっぱいあります。
実際に行かなければわからないことがあります。それは空気感だと思っています。本当にいい建物に出会うと空気が変わるのです。
ざらっとした粒子があるような感覚になります。そういう空気感を感じる建物に何度か出会いました。
卒業設計は建築学科の一大イベントです。今から思えば、学生コンペみたいなものです。
図書館に行っていろんな資料をみて自分の中で情報を租借する。そんな作業の繰り返しです。朝まで作業し、
新聞配達に行って昼まで寝る。追い込み時期はそんな作業の繰り返しでした。
当時は成人式が1月15日だったので、その前の日が締切になっていました。なので正月は図面を描くので
休んだ実感はなく、ひたすら作業という感じでした。
今は、12月の中旬に締切があり、正月はゆっくり休めるようですが~。
学生の時は授業は真面目に受けていたのですが、前期の試験でいい点数を取った科目で、
別にとらなくてもいいかなっと思った科目はアホらしいので後期の試験を受けなかったりしたので、
いい加減な学生だったのでしょう。ただ、それでもなぜか単位をもらえました。
今から思えば、講師の先生が何かの事情で受けれなかったと判断してくれていたのかも知れません。
そして卒業前の2月くらいに初めて建築家の「槙文彦」先生の講演というものを聞きに行きました。
国立京都近代美術館を完成させた後の講演です。この時の感想は「スゴイ」「こんなことができるんだ」
「絶対に観に行かな!」と内容はあまり覚えていないのですが、そういう感情が起こったことだけは覚えています。
これ以降、ボクは建築家の講演会に頻繁に行くことになります。そして展示会なども積極的に観に行くことになります。
学生時代に深く影響を受けたのは座学などで学んだことではなく、「実物のケンチクを観る」「ケンチクのスケッチをする」
「建築家の話を聞く」この3つです。この重要性を学びました。授業の内容などは、試験が終わるとあまり覚えていませんから。。。(笑)
スケッチの重要性は授業で学んだかな~。
3つのことは、そのまま20代のケンチクに取り組む姿勢になっていきます。
それにプラスしてケンチクの本を読み漁る時代になっていきます。
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