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ゆるキャン△の聖地を行く44 その8  野反湖 カモシカ淵から蛇帝ガ原へ

2025年01月06日 | ゆるキャン△

 野反湖ハイキングの続きです。約5キロの湖畔西岸ルートをたどりました。今回は上図の「カモシカ淵」から「エビ平」を経て「蛇帝ガ原」までの約1キロの赤線のコースを紹介します。

 

 「カモシカ淵」より西へ200メートルほど進むと、北に見えていた野反湖の湖面が汀の砂浜に転じました。湖面が西に出っ張る部分の西岸でした。同時に、ブナやカバの雑木林を抜けました。

 

 それからは千島笹の群生が広がる緩やかな谷間に出て、視界が大きく180度に広がり、上図中央より左のピーク、標高1744メートルのエビ山が望まれました。手前の緩やかな谷間地形はそのエビ山の東麓にあたり、野反湖周辺では最もなだらかな低丘陵となっています。

 

 道は右へカープして、方位磁石の針が西から北へと移りました。前方に案内板らしき標識が見えてきました。ハンディGPSの高度計は1510メートルに近づきつつありました。

 上図中央の奥の小ピークは、地図では「エビの見晴台」とありました。作中の瑞浪絵真の夢の中で各務原なでしこ達3人がキャンプ場からエビ山へと登ったルートの途中にあたります。

 

 道が下り坂になり、谷間地形の底へと降りるような形になり、そのあたりの段差がかなりありました。その地点から北を見ました。野反湖の湖面は僅かしか見えませんでした。

 

 13時11分、上図の標識が立つ分岐点に着きました。今回の湖畔西岸ルートは右に進みますが、左に曲がると弁天山からエビ山への山道ルートへと登ります。

 

 分岐点より、もときた道を振り返りました。あの雑木林を抜け、段差を降りてきたわけです。

 

 分岐点から少し北へ進んだところに案内板とベンチがありました。その案内板の地図を見て、現在地の谷間地形が「エビ沢」であると知りました。

 この案内板および地図はかなり古いもので、現地の登山路が2018年に開通した「ぐんま県境稜線トレイル」の中心的エリアに属する前からあったそうです。現在の野反湖エリアの地図や登山ルートは「ぐんま県境稜線トレイル」の基本設定に沿って再構成されたものだといいますから、上図の地図の表記はそれ以前のものだろうな、と思いました。

 なので、現在は野反湖キャンプ場の「バンガローエリア」「テントエリア」と呼ばれる区域が、上図では「第1キャンプ場」「第2キャンプ場」の旧名で書かれ、現在は無くなっている「野反湖ロッジ」が記されています。

 

 そして「エビ山」は「恵比山」と表記されています。そうか、漢字で書くと恵比なのか、各務原なでしこがイメージしていた海老ではないわけだ、と理解しました。「エビ沢」も本来は「恵比沢」と書いたんだろうな、と思いました。

 

 案内板の地点から東を見ました。ここから見る野反湖の姿も風情があって良いです。色々な地点から眺めると、野反湖の景色もそれぞれに変化してゆきますので、見飽きることがありません。

 

 50メートルぐらい歩いて、上図の「エビ平」の標識を見ました。富士見峠から2.5キロ、ビジターセンターまで2.5キロですから、ここが今回の湖畔西岸ルートの中間点にあたるわけでした。

 時刻は13時14分、スタートしてから49分でした。約2時間でいけるだろうと見込んでいましたが、実際には中間点に1時間足らずで到達したわけでした。よし、いいぞ、いけるぞ、と心に余裕が生まれてきて、気が楽になりました。

 

 道は僅かな登り坂となって、野反湖の西の出っ張りの汀線と等間隔を保ちつつ、北東へ、次いで北へ続きました。ハンディGPSの高度計も、エビ平での1510メートルから少しずつ上昇し始めて、1513メートルまであがっていきました。

 

 それからしばらくは、道が等高線に沿っているとみえて、ハンディGPSの高度計も1513メートルの前後に揺れるだけの状態が続きました。道も笹の落ち葉に覆われずに地面がずっと見えている状態で、歩きやすかったです。

 

 上図を撮影した直後に、向こうから夫婦とみられる2人のハイカーがやってきて、挨拶を交わしながらすれ違いました。道は平坦ですか、と訊かれましたので、少しはアップダウンがありますよ、と答えました。向こうは「ここから先はずっとキャンプ場まで、下りか平坦でしてね」と教えてくれました。

 

 道の左右の千島笹の群生の背丈がまた伸びてきました。所々に細い枯れ木が点在していました。何の木かな、と思いましたが、現地には樹種の表札すらありませんので、木々の種類はよく分からないままでした。

 

 道は平坦なまま、北北西にほぼ直線状に続きました。空を覆うほどの雑木林が無いので、陽光に暖まりつつ、右に野反湖の湖面を眺めながら進みました。

 

 程なくして、上図の「蛇帝ガ原」の標識に辿り着きました。富士見峠から3キロの地点でした。周囲の千島笹は私の身長よりも高く伸びていて、そのために東上に見えるはずの「エビ山」の斜面が全然見えませんでした。

 蛇の字が付くので、このあたりに蛇がたくさん生息していたのかもしれませんが、群馬県立自然史博物館が2019年に実施した野生動物類の生態調査では、蛇を含めた爬虫類の生息は確認出来なかったとの事です。
 両生類のほうは、クロサンショウウオ、モリアオガエル、アズマヒキガエル、ヤマアカガエルなどが多数確認されたといい、いずれも国および群馬県のレッドリストにおいて準絶滅危惧と評価されているそうです。  (続く)

 


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