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侍「相棒! スマンが匿ってくれ!!」
君主「何を唐突に・・・・。 匿うって、誰からだ? 旗本殿か?」
侍「違う。 姫さんと修道女からだ。」
君主「・・・何か、匿ってるのがばれたら俺迄酷い目に遭いそうだな・・・。」
侍「そう言わずに頼む!!」
君主「大体、何でまた追いかけられる羽目になってるんだ? またメイド論でも口走ったのか?」
侍「・・・実は、心当たりが無い。 全くと言っていいほどに。」
君主「それは無いだろう。 幾等何でも、理由も無く追いかける様な娘達じゃないぞ。」
侍「でもなぁ・・・。 本当に思いつかないんだよ・・・・。」
君主「そうか・・・。 ん? どうやらこっちを探しにきた様だな・・・。」
侍「マジで!!?」
君主「仕方が無い・・・。 先手を打って、こちらから話しかけてくるか。 お前は此処に居ろ。」
侍「助かる! 有難う!!」
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君主「・・・何だかおかしな様子だったな・・・。 別にいつもの様に怒っている訳でもなさそうだったが。 むしろ、楽しげと言うか・・・。」
侍「そうだったのか? 一瞬目が合った時は獲物を狙う鷹の様な目付きだったけどなぁ・・・。 つい、全力で逃げちゃったよ。」
君主「お前も妙な被害意識が身に付いてるんじゃないのか? 無理も無いけどな。」
侍「うーん・・。 否定出来ないな、それ・・・。 それにしても困ったな。 いつまでも隠れている訳にもいかないし・・・。」
君主「とりあえずは追いかけられている理由が判らん事にはな。 本当に何も無いのか? 独り言とか。」
侍「・・・・・ああ、そういえば独り言はボソッと言ったな・・・。 司祭の奴と茶を啜ってる時に。」
君主「・・・・独り言を言うには最悪のタイミングだな、それ・・。 十中八九それだ。 何て言ったんだ?」
侍「確か、『結婚したいなぁ』って。」
君主「・・・・・・・・・・・・・・うわぁ・・・・・・・・・・・。」
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戯休「で、何でそんな事を思った訳よ?」
侍「いやぁ・・・。 折角ワードシンク入力あるんで、マスタークロックジェネレーターと組んでみたいな、と。」
君主「どういう尺度でマスタークロックジェネレーターが結婚につながるんだ・・・。」
侍「ほら、時間軸管理をしてくれる機械だし。 何か、内助の功をしてくれてるみたいじゃないか。」
戯休「そうかぁ・・・? 大体それで言うと、内助の功どころか、鬼嫁にめがっさ厳しく管理されてる様な気がするんだが。」
君主「どう見積もっても、そんな献身的な印象は浮かばないですよね・・・。」
侍「う・・・。 そ・・そうなのか・・・・。 つい幸せな家庭を思い浮かんでしまったんだが・・・・。」
戯休「しかし、マスタークロックジェネレーターか・・・。 確かに導入してみたい機器ではある。」
侍「今日なんか、俺の実家のエソテリックから、新型が出たじゃないですか。 それを見てたらつい・・・。」
戯休「『G-0Rb』と『G-03X』か・・・。」
君主「これはまた値段が離れている機器ですね・・。 そんなに差がつくものなんですか?」
戯休「要は何の発振器を用いて、どこまでの精度を確立できるかだからね・・・。 必要以上の精度は要らないと言う意見もあるけど。」
君主「成程・・・。 それでこれだけ値段が違うと。」
侍「知られている中で一番精度が高いのがセシウム原子発振器を使った機器だそうだ。 まぁ300万は下らないそうだけど。」
戯休「前作のG-0sや今回のG-0Rbはルビジウム発振器だね。 数字的には十分凄い。」
侍「敢えて例えれば、ルビジウムが大名の御姫様だとすれば、セシウムは将軍の御姫様だな、うん。」
戯休「・・・・妙な例えをするな!!!?」
君主「敢えてする程の必要は無いぞ・・・・。」
侍「まぁ良いじゃないか。 微笑ましい話だし。」
君主「どこがだ・・・。」
戯休「・・・・・・・すると、G-03Xや他の外付高精度水晶式は、上級武士の娘とか?」
侍「流石です、主殿。 問題は、かの電子時計を用いた機器ですが・・・・。」
戯休「・・・異国扱いにするか・・・。」
君主「・・・・主殿まで・・・。」
侍「そして、ショップチューン等で内蔵してくれるマスタークロックは、そうだな・・・・。」
君主「・・・・・・・・・・幼馴染か、町で評判の器量良し、とか・・?」
侍「それだ!!? やるなぁ、相棒!!」
戯休「ふっ・・・。 漢の浪漫だな、うん。」
君主「・・・・・・・・否定出来ない自分が悲しいな・・・・・。」
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戯休「馬鹿話はさておき、商品自体を見てみようか。 前のシリーズと一番違っているのは、それぞれ発振器が専用仕様になってるって事だね。」
君主「つまり、以前は専用ではなかったと?」
侍「そういえばG-0sって、水晶とルビジウムが切り替えできた様な・・・。」
戯休「一部で有名な話なんだけど、前のG-0とG-0sを比べると、結構G-0の方が良いと思う人が居るんだよ。」
侍「でも、精度は圧倒的にG-0sの方が良い筈ですが。」
戯休「仕様上、水晶とルビジウムが同時に作動してたらしい。 だから、高精度水晶しかないG-0の方が勝っている部分が見受けられたそうだよ。」
君主「それで、今回は双方共専用にした訳ですか。」
戯休「カスタムモデルを出していたショップも居たけど、大体は発振器を専用動作させる改造が殆どだったらしいよ。」
侍「じゃあ、G-0はそのままでも良かったんじゃないですかね?」
戯休「ルビジウムが付いていないにしても、バージョンアップの為に回路は生きてたから、G-0s程じゃ無いにしろ損失はあったらしい。」
君主「中々ややこしい機械ですね・・。」
侍「そうなると、G-0RbはG-0sから結構な性能向上がありそうですね。 バージョンアップも受け付けてるし、買い替え迄する必要も無い、か・・・。」
君主「G-0を実質上消して、G-03Xにモデルチェンジする事はどうなんでしょう。 さっき侍が言った様に、そのままならG-0からG-0Rbまでのバージョンアップだって出来ると思いますが。」
戯休「バージョンアップ用に生かしておいた回路がダメだったんだから、ね・・。 代わりにG-03Xは新機能が付いてるよ。」
侍「・・・本当だ。 『OCXO』か・・・。 温度変化による影響を排除するとありますね。」
戯休「他メーカーに同様の機能をもった機種があったけど、それと同様のものだろうね。 温度にかなり左右されるそうだから、効くそうだよ。」
君主「と、なると、どちらも期待できそうではありますね。」
戯休「だよね。 こうなると、どうしてもG-03Xに特に期待したいよね。 値段も大分安くなったし。」
侍「それに、俺からすればユニバーサルクロック対応が嬉しいですよ。 こればかりはエソテリック純正だけの仕様ですから。」
君主「映像も同期させるというやつだな。」
戯休「それを踏まえると、やっぱり他メーカーのジェネレーターよりも優先して選びたいよね。 どうせならさ。」
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侍「・・・で、どうですかね?」
戯休「・・・・どこかの誰かのバージョンアップが無ければねぇ・・・。」
侍「ゲフゥッ!!?」
君主「お前は何回藪を突けば懲りるんだ?」
侍「うううう・・。 じゃあ、結婚って言う流れ自体はどうかな?」
戯休「・・・それも違う気がするなぁ。 誰かが加わると言うより、更なる自己研鑽をしたって言う方がしっくり来る様な・・・。」
君主「そうですね。 集団で言えば戦術、個人で言えば剣術を身に付けたと言うか。」
侍「・・・・・トホホ・・・。 それじゃあ、特に変わり無し、か・・・。」
君主「・・・・そうでもないぞ? ほら。」
侍「え? ・・・・・・あ・・・・・・見つかってる・・・・・・・・。」
戯休「良かったな、今日当番で。 週末まで寝ていられるぞ?」
侍「な・・・・・・ちょ・・・・・・・嬉しくないしっ!!!!?!?!」
君主「・・・・頑張ってな。 また迎えに来てやるから。」
侍「ィィィイヤァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!!!?!?!」
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